- Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150113315
作品紹介・あらすじ
ロッテルダムの町で、孤児として生まれ、はいはいしかできないうちからストリート・キッドとして逞しく生きてきた少年ビーン。だが、生きていくためには、その持ち前の優秀な知能を使い、権謀術数をめぐらさざるをえなかった。やがて国際艦隊児童訓練プログラムの徴兵係にスカウトされたビーンは、バトル・スクールで自分よりも優秀なエンダーと出会う…エンダーの部下ビーンの視点で描くエンダーのもうひとつの戦い。
感想・レビュー・書評
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エンダーの物語より素直に楽しめたかも
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エンダーのゲームに負けず劣らず面白い。ビーンの物語続編としてまだまだ描いてもらえそうに思った。
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『エンダーのゲーム』はエンダーの物語で、エンダーの天才性を描き出せればよかったのでサブキャラたちの描写はすごく薄くなっている。
この本はそういった原典の薄さにつけこんで都合よくサイドストーリーをねじ込んだだけ
……といえばそうなのだが、それでもこれだけ面白いものを書けるのであれば大したもの。
思うに、主人公はエンダーでなければだれでも良かったのだと思う。エンダーとは違った方向に天才性を発揮する人物ならだれでも。
「コンピュータのような記憶と無限の洞察力を持つ天才ならこの状況からここまでの結論を出せるはずだ!」
を突き詰めた思考実験小説で、つまり主人公はエンダーを超える天才なので読んでて大変爽快感がある。そういうつくり。
コマンドスクールに移ってからのストーリーはだいぶ早足で、さっさと終わってしまった。
ビーンのキャラクターが終盤ブレてきていて、よくわからん物語になっている点がマイナス。終わりに向けて辻褄を合わせに行った感じがとてもする。
アシルの話が尻切れに終わったのは残念だし、出生の秘密に関するくだりはやはり不要であったというのも変わらない意見。
完成度が今一歩あれば というところ。 -
ビーンの「エンダーのゲーム」もう最高
表紙 8点加藤 直之 田中 一江訳
展開 8点1999年著作
文章 8点
内容 800点
合計 824点 -
読者のほとんどは「エンダーのゲーム」で
何が起こったか知っているので、
全て御見通しとするビーンと同じ位置で
読んでいけるのではないか。
そしてビーン視点で語られなかった物語を知ることも。
ラストは少しほのぼのして、
ようやく年相応のビーン。ひとまずよかったね。 -
孤児として過酷な世界に生きてきたビーンだが、苦悩する天才エンダーに対して、知性の高すぎる超人ビーンはほとんど神の視点。それゆえ感情移入はしづらいのだけど、それが良いのよ。エンダーの世界でいったい何が起きていたのか、そして異常な知性を持つビーンとは何者なのか。名作と対をなす怪作だと思うす。
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とっても面白かった
エンダーのゲームの物語をビーンの視点から見たものだったが、エンダーとビーンの考え方の違いや、エンダーの目を通した世界とビーンの目を通した世界の違いなどが楽しめた
作者コメントでもあったが、エンダーのゲームとの矛盾は、前述した視点の違いによるものだから、矛盾を見つけ比べるのも、また一興だと思う
ビーンのキャラクターが好きな人は、シャドウオブヘゲモンとシャドウパベッツを読むことをおすすめする -
ビーンから見た「エンダーのゲーム」続編。あの「最終試験」がどのように行われていたのかが、ビーン視点で語られていることにより、よりはっきりとわかる。
ビーンはエンダーよりも頭がいい。切れ者だ。ただエンダーは物事を深く理解しているから、ビーンはエンダーの右腕という立場で終わるんだけど、それにしてもビーンが「エンダーのゲーム」を陰で支えていたのにはほんと感動した。
にしてもビーン、切ない。誰よりも頭がいいがために、すべてを知ったうえで、しかも誰にも打ち明けることもできずに事を進めなければならなかった。エンダーにしろ、ビーンにしろ、少年たちがあんな重責を背負わされているのを読むのは泣けてくる。でもラストのシーンで救われる。よかったね、ビーン!
でもアシルはどうなったのか…… -
最後は泣きました