フィリップ・K・ディック・リポート (ハヤカワ文庫 SF テ 1-0)

制作 : 早川書房編集部 
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150114251

感想・レビュー・書評

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  • 大森望先生、香山リカ先生など5名のかたによる座談会が大変面白い。PKD原作映画のガイドもあり充実の一冊でした。

  • 『マイノリティ・リポート』がスピルバーグ監督に映画化され、話題をさらったタイミングでちゃっかり登場した、P・K・ディックガイドです。題を「~リポート」にそろえてあるのがニクイのです!

     恩田陸、川又千秋、神林長平、野阿梓、香山リカほか、さまざまな人々がディックの世界に案内してくれます。たまにSFヲタの内輪話のような、入りこめない空気感のページがなくもない(笑)けれど、この作家への愛情に満ちあふれた水先案内書です★

     好きな作家のことをたっぷり考えるのは幸せだけど、これまで読んできた限り、ディックの小説って「楽しい♪」って種類のものとは言いがたいんですよね……。いつの間にか迷宮の奥深くに入りこんでしまったような感覚。「目覚めの悪さ」的な読後感は、フランツ・カフカのSF版といったところ。魅惑の苦痛。ディックは偏頭痛の源です。
     そのディック作品を、ここまで「分かりやすく」「コンパクトに」まとめちゃったハヤカワさんが、とりあえずすごい!

     わけがわからんと言われるわりには『トータル・リコール』に『ブレードランナー』、ここに来て『マイノリティ・リポート』と、不思議なほど映画の原作に選ばれるディック。意外に映像との相性が良いらしいです。それらの作品を追いかける私も、小説から映画へ、映画からまた小説へと行き来しています。
     そしてどちらにせよ、いま視えている世界を強烈に疑っています。ディックがそうさせるのです。
     あなたのいる世界はニセモノですよと告げられても、そうでしょ、イカサマだよねと、妙にうなずける。友達と名乗って現れた目の前の人物がニセモノでもあまり驚かないし、架空の物語のほうを近くに感じることも、もう慣れっこになってしまってる……。

     たとえ救いようがないとしても、そういうフィリップ・K・ディックの妄想宇宙につきあいたいのでして、素直に案内を乞い、ついていくまでです!

  • いまさらディック!

    ディックってブームもあったんだぁ。知らなかったというより興味なかった・・・

    出張先で見つけたディック・ガイド。「マイノリティー・リポート」の公開にあわせて出したらしいけれど、エッセイ、座談会、インタビュー、資料編あり・・・こんなに作品出していたのかと、更にいまさら知る。

    うーん、楽しみが増えた。

  • 「不適応者」!!

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