ドゥームズデイ・ブック(下) (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-5)

制作 : 松尾たいこ  大森 望 
  • 早川書房
4.17
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本棚登録 : 403
レビュー : 52
  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150114381

感想・レビュー・書評

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  • どんな時代であれ、生があり、死があり、その時代に生きる人々のささやかな喜びや悲しみがある。タイムトラベル先の14世紀のイングランドの片田舎で、ペストの蔓延により、知己が次々と倒れていくなか、キンバリーは身をもってそのことを思い知らされたのでは。歴史とは、後世に名を残すこともなく生き、死んでいったこの人の、あの人の人生の集まりなのだと。

  • 二つの時代の疫病の蔓延で、物語は加速する。
    わかっているのよ、創作だということも
    すでに700年前に結果が出ているということも。
    でも年代が判明した瞬間、
    あの人(達)が亡くなった(とわかった)時
    何度か震える一行があった。
    なによりキヴリンの最後の一言は、
    文字通りにとってよいのだろうか。

    途中、若さゆえ活き活きと頼もしくもあった
    最終盤では、それがわずらわしくもあるコリンが
    成長して出るなら、シリーズは全部読まないとね。
    もちろん空襲警報も読みなおそう。

    他の方感想に「長い」とあるが、確かに長い。
    (いや、今年ようやく読み終わった『レ・ミゼラブル』
    各巻冒頭100ページに比べたらなんでもない)
    でも、それだけ情報が与えられているなら
    登場人物たちが身近な「あの人」に
    感じられるだけの、異常ななかでも
    なんでもない日常の一コマになるのではないかと思う。
    混乱のなかで、アメリカ人団体に巻き込まれ、
    いつまでもトイレットペーパーに頭を悩ませる
    フィンチ君とか。

  • 最後までちゃんと読み終えてよかった! 何度涙ぐみそうになったことか…。
    昨年の新型インフルエンザ騒ぎの前に読むか、後に読むかで、だいぶ没入感が違うのではなかろうか。

    しかし後半の展開はすごい。痛い胸を抱え、呆然として読み終わった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「新型インフルエンザ騒ぎの前に読むか」
      絶妙な時に読まれたのですね。コニー・ウィリスは結構好き(タイム・トラベル好きなので)。早く「マーブル...
      「新型インフルエンザ騒ぎの前に読むか」
      絶妙な時に読まれたのですね。コニー・ウィリスは結構好き(タイム・トラベル好きなので)。早く「マーブル・アーチの風」「ブラックアウト」が文庫にならないかなぁ~と思っている今日この頃です。。。
      2012/10/02
  • 特定の人物をペスト流行の時代に学生を送り込んだ黒幕と疑って下巻を読み始めたが、それは浅はかなものだった。上手く騙されて気持ちいいくらいだ。それは置いといて、物語は酸鼻を極める。特に中世パートはこれでもかとペストの悲劇を投入してくる。現代パートも同じくらいウィルス感染の悲惨な現場となる。絶望を極限まで経験することになるが、そこから逆転するのがエンタメ小説である。最後の方は感動で泣けてくる。人の狂気を感じるし、それ以上に人の強さを感じる。

  • コリンの大叔母である医師メアリや、いやーな野心家ギリクリストがあっさり死んでしまったのは拍子抜けしたが、死ってそういうものかも。
    ペストの蔓延するなかで病人の血で汚れることも厭わずローシュ神父とともに奮闘するキヴリンは、原作版風の谷のナウシカを彷彿とさせたし、コリンは12歳らしく溌剌としてて良かった。無事に現代に戻ってから病院で怒られるんだろうなぁと思うとちょっと可笑しい。
    絶望的な話なのに、読後感はとてもよかった。

  • 再読。時空を超えることのできる「ネット」で過去へ学生たちを送り出している大学の歴史部。今回は中世の英国へ女子学生が旅立ったが、ダンワージー先生は心配で気が気ではない上に、彼女を送りこんだ技術者が病で倒れ、過去へ病気も持って行かれたのではないかと心配になってしまう。 ジェノサイド小説!なのです。死に継ぐ死があっけなすぎる。ホラーです。そしてダンワージー先生が愛らしい。コリンがすごいめんどくさいけど頼りがいのあるこども(笑)。成長したなあ。

  • ペストが猛威をふるう1348年の中世イギリスに間違って送り込まれた少々・キヴリン。

    上巻をまるまる使ってたっぷりと遅延させたあとのこの加速感!

    続編のブラックアウトとオールクリアをまた読み直そうっと。

  • 多くの登場人物のキャラクターや関係性を理解しようとするのをやめて、どんどん読み進めると後半はストーリーが加速してくる。
    なんと設定した時代からずれたところにタイムトラベルしていたとは。
    最後にギヴリンやダンワージーは助かったのだろうか?

    ところで「鳴鐘者」って鐘を鳴らす人だと思われるが、教会の鐘を鳴らす人なのだろうか?どうもハンドベル奏者のイメージがつきまとい、物語がうまく想像できないのだが。

  • いやはやとんでもなかった。
    世界の終末。
    思わぬ、読みくだしにくいと思ったところが伏線だったりして。
    とんでもなかった。

  • ウィリスの感動作 読むべき一冊である
    表紙   6点田口 順子(旧作) 大森 望訳
    展開   7点1972年著作
    文章   7点
    内容 800点
    合計 820点

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