竜を駆る種族 (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (2006年11月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784150115906

みんなの感想まとめ

独特な世界観と緻密な設定が魅力の作品で、異星人との戦闘を通じて人類が「竜」を使役する姿が描かれています。物語は、太古の襲来者「ベイシック」との再戦を背景に、部族間の抗争や人類の創造した戦闘用の竜たちが...

感想・レビュー・書評

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  • 後のSF作家に影響与えまくりの巨匠ジャック・ヴァンスのヒューゴー賞受賞作
    星雲賞も受賞していて、うん日本人が好きそうな設定、つか訳者の浅倉久志さんがすんばらし過ぎるんだわ

    うーん、だいぶ前に読んだような気もするんだが、気のせいかな〜w

    はいはい、ね

    SFの肝ってやっぱり世界設定だと思うのね
    どんな世界を構築するかで面白さが決まると言ってもいい
    そして大概のSFはその設定を最初はぼやかしておいて、全貌が明らかになるときに特大の驚きを与えるってやり方ね

    このお話も設定がエグいのよね
    わりと序盤に分かる部分だけでも、むかーし、むかしにとかげに似た異星人が攻めてきて、まぁ痛み分けみたいになるんだけど、お互いに捕虜を得るのね

    そしてまたその異星人が攻めてくるって話なんだけど、人類は長い間にそのとかげ異星人を家畜化していろんな交配を経て竜みたいな種をたくさん作って奴隷兵器としてるんだが、向こうも同じことしていて、巨人とか重装歩兵や探索兵(という種族)を作り出して戦わせてくるのよ

    いやよくそんなエグい発想してくるな〜って

    そんでもって他にも謎がいっぱいあってなんだかもうぐにゃぐにゃ〜ってなってるのよ

    SFって懐深いな〜

  • 古風な翻訳文体が世界観にマッチしてなんともしばらしい。

  • 初ヴァンス。何だか微妙な印象。ジョアズとカーコロの対立はともかく、ストーリー上あまり存在感の無い波羅門、唐突に出てくるベイシック。短編として読むならありかもしれない。もっと長くてよかった。

  • 2016年1月27日読了。荒廃した惑星エーリスに暮らす、戦闘用に鍛えた「竜」を使役する人類。部族間での抗争が続く中、太古の昔にも襲来した「ベイシック」との再度の戦いを強いられ・・・。ヒューゴー賞の短編賞受賞作、とは言え300ページはあり「スピーディな長編」といった読後感。侵略者(竜)を飼いならして戦闘用に育て、逆に戦闘用に調教した人類を使役する侵略者と対抗する、というねじれた設定が面白い。中立を貫く「婆羅門」の存在といい、この本1冊で終わらせるにはもったいない世界観だがこのアッサリしたところが魅力でもあるか。「婆羅門」はじめ羅刹、金剛、阿修羅などの竜に当てられた呼称は最初は「?」と思うが字面からにおってくるような迫力があり楽しい。

  • 一触即発のバンベック族とカーコロ族、そして見た目も生態も異なり心して不干渉に努める波羅門たち。惑星エーリスに住む最後の人類の生き残り?である彼らは、予想される異星人ベイシックの襲撃にどう備えるのか。
    これが始まりではなく終わりでもない物語で、壮大な人類の宇宙史の一部を切り取ったかのようである。これと同じ物語世界の話は出ていないようだが、著者の中に構想はあったのだろうか?
    一応SFとして分類されているが科学的表現はないに等しく、それが幸いし1962年発表作でありながら古さを全く感じない物語となっている。
    竜の種類の名称が仏教由来で、これは翻訳者の独自案とのことである。かなり踏み込んだ大胆な意訳で、いいのか悪いのか…ということで作品は面白いのだが星はやや少なめ。

  • 国書刊行会のジャック・ヴァンストレジャリーを読んだのを機に、未読ものを落穂ひろい。
    謎が謎のままで何じゃこりゃな話もあれば、気にならない話もある。ヴァンスのは後者。

  • 未来のお話し。舞台は惑星エーリス。
    その星を支配するバンベック家とカーコロ家は竜を戦闘用に
    飼育し、互いの領土争いに利用している。
    それとは別の存在として、独自の教義を持つバラモン一族。
    時を隔ててエーリスに侵略軍を送ってくるベイシック(通称とかげ)。
    この4つの勢力が、それぞれの目的の為に戦う・・・
    これは男の子向けのSFなのかもしれない。
    SF苦手なので、消化しきれずに終わってしまいました。
    竜が飛ばないことがショックで・・・
    スンマセン<(_ _)>

  • この本のキモは「竜を飼い慣らして改造し、兵器として使役
    するヒト族」と「ヒトを飼い慣らして改造し、兵器として
    使役する竜族」の戦という皮肉と捻りのきいたプロットに
    あるのだろう。それは否定しない。

    だが、私がこの話でもっとも感じたのは、登場するキャラ
    クター達がすべてどこかしら愚かである点と、それを冷たく
    見つめ、見放すかのような著者の視点だった。うがち過ぎ
    かも知れないが、当事者であれ傍観者であれ「戦争」という
    ものに関わっているあらゆる者に対して非難の声を上げて
    いる、そういう小説なのかも知れない。

    もちろんそんな小賢しい理屈抜きで楽しめるファンタジー
    であることは間違いない。

  • 適当に面白く、波乱万丈すぎない筋立ての、いわゆる普通のSFをのんびり読みたい時にお勧めの一冊。

  • つまんなくはなかった。なんて言うかいい意味で。
    こういう淡々とした雰囲気は、大抵つまんなくて読むのが苦痛になるんだけど、これはそういうことがなかった。

    舞台は中世っぽい世界観の異星かな。そこに宇宙から敵が攻めてくるんだけど、裏にもっと深刻な問題というか対立があって…という感じ。
    話のオチはついてない。ある意味「俺たちの戦いはこれからだ」的かも。
    登場人物たちがこれでもかというほど、お互いに歩み寄らない話。異星の世界観と、全く理解し合わない人々を見るのが大事なのかな。

    読了日2011/01/21

  • どこか辺境の惑星で最後の人類かもしれぬ人々と、侵略する異星人との闘い……ではなく、異星人1+人類側3勢力の四つどもえの争い。
    そこに、人類側の竜と呼ばれる生物たちと、異星人側のとある生物たちが戦力の主役となって争われる。

    SFやRPGに比較的よく見られる展開に、「侵略者」に対して、自分たちの世界に住む人々が争いを止め、一位団結して立ち向かう、というものが見られるが、これはそんな作風をシニカルに戯画化したかのよう。

    ベイシック(異星人)が侵略しようとしてるのに、直前までバンベックとカーコロの二大勢力は争い、波羅門は巧妙に静観する。
    このなかでもバンベックが理性的な人物として描かれるが、その彼もまた物語では道化のように翻弄される。
    四勢力すべてが、理由は違えどまるで会話が成立しない。
    どうしようもない感覚。

    我々とは異なる異星の生物や文化をこの作家は描くのを得意としているとあるが、本作ではその部分はあまり満たされなかった。
    竜がある以外は、自分たちとほとんど人類は変わらない。
    竜にしても、もっと細かい性態を知りたいと思ったが、これは物語が戦闘場面を中心にしてるからか。
    まるでシュミレーションRPGのように、各ユニット=様々な竜を状況に応じて使い分けていて、その点では個性的。

    がちがちに文化人類学を参考にしたSFを読んでみたい。

  • 一応SFだが、ファンタジーになってもなんの違和感もない話だった。味付けがSFなだけのバリバリのパルプマガジン小説だ。(半裸のお姫様は出てこないけどね)
    ●面白かった点
    相手種族を奴隷にして品種改良して生体兵器にするところ。今発表したとしたら編集者が止めるんじゃないだろうか?
    ●気になった点
    竜の生態に関する説明が全くない。ひたすら戦ってるだけ。

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著者プロフィール

1916年、サンフランシスコ生まれ。カルフォルニア大学バークレー校を卒業後、商船員の職につき航海中に小説を執筆、45年短篇「The World-Thinker」でデビュー。その後、世界中を旅しながら作品を発表、奇怪な世界と異様な文化を活写する唯一無比の作風で息の長い活動を続け、80冊以上の著作がある。主な作品に『終末期の赤い地球』(50)、『竜を駆る種族』(63、ヒューゴー賞受賞)など。ミステリ作家としても『檻の中の人間』(60)でエドガー賞処女長篇賞を受賞。84年には世界幻想文学大賞生涯功労賞、97年にはアメリカSF・ファンタジー協会が授与するグランド・マスター賞を受賞、殿堂入りを果たしている。

「2017年 『スペース・オペラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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