- Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150116347
感想・レビュー・書評
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トニックウォーター味の空気に、軽快なハンマー音が見える! 思わず出来損ないのオマージュもどき短編を書いてしまったくらい、衝撃を受けた作品。読めばきっと貴方も酩酊します。現実からずっと遠くへ瞬間移動(ジョウント)したい貴方へ
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確かにモンテクリスト伯をオマージュ?したもの。どことなく、ふわりとモンテクリスト伯の感じが漂ってきた。ただ、最後あたりがちょっとごちゃごちゃし過ぎているような気もしないではない。
ただ、SFであるのに、何故か文面から伝わってくる現代チックというかそんな雰囲気は好きだった。 -
「私は常にパターンとリズムとテンポに憑かれている」とあとがきで著者であるベスターの一言が紹介されている通り、物語全体が疾走感に溢れていて、どんどん展開していく。そして主人公であるガリー・フォイルの鬼のような力強さがそこにプラスされ、文書の行と行の隙間から凄まじい情景が浮かび上がるような錯覚にとらわれてしまう。まさにまさにSFの名作の名に相応しい魅力溢れる大作だと感じたが、惜しい点として、翻訳のせいかところどころに滑稽なセリフや言い回しなどがあり、感情移入の妨げになることも多かった。
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SFの形をとった爽快な復讐譚であるとみなして読み始めた。しかし、物語を読み進めるに連れて次第に主人公フォイルの壮絶な復讐の念についていけなくなりそうだったが、巧妙な文章とテンポに魅せられ栞を挟むこと無く頁を捲る手をすすめ、ついには全感覚的な読書体験として結末を読み終えた。多少疑問を膚で感じる部分はあるが、読みやすくも独特な文体で表現されるそのスケールと息もつかせぬ展開をもたらすアイデアには感服せざるを得ない。全感覚で迫力を味わう読書体験、是非ご一読を。
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主人公ガリヴァー・フォイルの復讐譚。フォイルの圧倒的な生命力と無茶苦茶で猪突猛進で大胆不敵な様がシンプルに格好良いし何だか憎めない。ピカレスクロマンという感じ…。
最後の最後で現在にも通ずるメッセージがあり、作者のやりたいこと、伝えたいことは理解できた。
シンプルに面白いです。キャラクターも魅力的! -
本書を伊藤典夫は「アメリカSFの最高の到達点」と断じた。本書と『分解…』2作のみでSFマガジンアンケート作家ベスト10に入った超絶の金字塔。所謂“Widescreen Baroque”、宇宙時代のモンテ・クリスト伯といった出だしが“一般的”小説と異なり話はどんどん大きくなり、収束不能と思え残り頁も少なくなってから思わぬ伏線回収。結末で「そう来るか」との嘆息は、プロローグで25世紀の危機をインナープラネッツ社を含む人類が乗り切ったことを示唆していたのに想到すると俄然楽しく、頼もしくなる。これ程のピンチを…!
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パケ買い
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