ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集)

  • 早川書房
3.61
  • (10)
  • (22)
  • (26)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 230
感想 : 20
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150116552

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 《目次》
    ・ はじめに
    ・ まえがき

    ・ 「ゴールデン・マン」
    ・ 「リータン・マッチ」
    ・ 「妖精の王」
    ・ 「ヤンシーにならえ」
    ・ 「ふとした表紙に」
    ・ 「小さな黒い箱」
    ・ 「融通のきかない機械」

    ・ 作品メモ
    ・ ネクスト・チャンス――ディック原作最新映画をめぐって/高橋良平

  • 昭和59年の大晦日に買ったというメモが残っているので、サンリオSF文庫の新刊として出た直後に買ったようだ。「ゴールデン・マン」だけはおぼろげに覚えていた。「小さな黒い箱」が「アンドロイドは電気羊の夢をみるか?」に使われたことは、読んですぐに分かったが、「ヤンシーにならえ」が「最後から二番目の真実」の元になったことは、「作品メモ」を読むまで思い出せなかった。「融通のきかない機械」も、他の作品で使われていたような気がする。マーク・ハースト編。1984年12月30日発行。定価520円。
    収録作品:「はじめに」(マーク・ハースト、朝倉久志訳)、「まえがき」(フィリップ・K・ディック、浅倉久志訳)、「ゴールデン・マン」(友枝康子訳)、「リターン・マッチ」(友枝康子訳)、「妖精の王」(山形叶子訳)、「ヤンシーにならえ」(小川隆訳)、「ふとした表紙に」(小川隆訳)、「小さな黒い箱」(朝倉久志訳)、「融通のきかない機械」(剛田武訳)、「作品メモ」(フィリップ・K・ディック、朝倉久志訳)、「現代文学としてのディック」(日野啓三)

  • 映画”Next” の原作

  • 表題作ゴールデンマン
    ここまで的確に女を描いている男性作家の作品を、私は思いつかない。
    妖精の王
    どんな暗い結末かと思いきや、みんなの悦びを感じちゃって、心温まるエンディング。
    ふとした表紙に
    ワブ。見たい。絶対かわいいはず。
    ヤンシーにならえ
    全体主義はこうして作られるのかと怖くなった後、いや意外にみんな平和で幸せなんじゃないかと思いつき、本作いわく「真に成功した全体主義国家」、はは、この国のことか?とちらと思いました。

    ディックのまえがきだけでも読み甲斐がある傑作集。

  • とにかくまえがきが素晴らしい。

  • 表題作の『ゴールデン・マン』を基にした映画「ネクスト」を観ていたので、原作も読んでみようと思い購入した。
    ちなみに映画版のレビューもブクログで書いているが、一言で言うとつまらなくて飛ばし飛ばし観た。
    そして今回原作を読んでみて、内容がまっっったく違うので驚いた。
    原作をそのまま映画化した方が絶対面白いものになっただろうに。
    個人的に楽しめたのは、『妖精の王』『ヤンシーにならえ』『小さな黒い箱』の三作品。
    『妖精の王』は、ディック本人があとがきで述べている通り、SFではなくファンタジーの短編。ディックってこんなのも書けたんだ……と純粋にびっくり。
    『小さな黒い箱』は、ディックの代表作である『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の基となった作品で、これを読むと久しぶりに電気羊を読みたくなった。
    全体的に充実した短編集。

  • 数十年振り?に読み返してみたけど、やっぱり面白い。荒唐無稽な内容でも頭の中に映像が浮かぶので、グイグイ読めてしまう。これは訳が上手いのか?それとも単に相性の問題?他の作品もまた久々に読み返したくなる。それにしても表題作が原作?原案だという映画はちょっと違い過ぎ。一番重要な骨子が使われてないってどうなの?と思う。

  • 映画「NEXT」の原作をはじめ、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」「最後から二番目の真実」といった長編作の着想元となった作品を含む全7編を収録。

    著者の作品を語るにあたって、マーク・ハースト氏が冒頭で次のように述べてます。
    「彼の小説の登場人物は、午前四時ごろに近くの<セブン・イレブン>で出会うような人たちだ。しかし、彼らのみにしばしば起こる出来事は、ゴキブリの身にさえ起こってほしくないような種類のものだ。」
    この表現が言い得て妙だなぁと感心。
    彼の作品で起こる出来事は、確かに途方もないことばかりなんですが、なぜか現実との近さを感じるのです。どこかで形は違えど、同じような類いの出来事が発生しそうな。
    だから、読中はいつも不安な気持ちになるんですよね…まるで、踏みしめる地面がいきなり大穴をあけたような…

    そんな平衡感覚が失われる作品は本書でも健在。
    楽しめたのは、「妖精の王」「ヤンシーにならえ」「小さな黒い箱」「融通のきかない機械」あたり。
    特に、「ヤンシーにならえ」と「小さな黒い箱」は、長編小説の礎になった(前者が「最後から二番目の真実」で、後者が「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」)だけあって、着想がユニークでした。次は未読の「最後から二番目の真実」を読んでみようかな。

    ちなみに、著者自身が「まえがき」と「作品メモ」で、彼の考え方や作品への思いを語ってくれるので、かなりおすすめです。むしろ、これだけでも読む価値があるといっていいほどかと。

  • 「ゴールデン・マン」
    「リターン・マッチ」
    「妖精の王」
    「ヤンシーにならえ」
    「ふとした表紙に」
    「小さな黒い箱」
    「融通のきかない機械」

     「ゴールデン・マン」以外は初読。
     どれもこれも面白い作品ではあったが、「妖精の王」は何やら他とは違った味わいを感じた。
     「リターン・マッチ」は映像化すると、また上のステージに昇華しそうな作品。

  • 過去に読んでいた・・・でもディックの作品は面白い

全20件中 1 - 10件を表示

フィリップK.ディックの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×