ディファレンス・エンジン 下 (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (2008年9月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784150116781

みんなの感想まとめ

独特な世界観と複雑なストーリーが織りなすこの作品は、ネオヴィクトリア朝時代のロンドンやパラレルアメリカ大陸を舞台に、蒸気機関や歴史的要素がふんだんに盛り込まれています。物語の進行は一筋縄ではいかず、時...

感想・レビュー・書評

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  • 再読。サイバーパンクの代表的な作品を生み出した二者による蒸気蒸気蒸気!なんでも蒸気に賄ってもらおうぜっ、な蒸気だらけの19世紀ロンドンを創出したいという欲望のもと描かれたとびっきりマニアックな小説であり、一般的にはスチームパンクに分類(というかこのジャンルにおける始祖みたいな立ち位置)されている。厳密にはスチームパンクとは言わないと言われたりすることもあるけれど、言葉の定義は移り変わっていくものですし、ある程度はキャッチーな呼称って大事だと思うので私はスチームパンクって言って良いっしょという大雑把勢。
    さて、それでは内容である。
    実在した歴史上の人物も多数登場し、詩人であるはずのジョージ・バイロンは英国首相となり、カール・マルクスは共産主義コミューンを立ち上げ、福沢諭吉や森有礼ら日本人は差分機関の技術を本国に持ち帰ろうと画策する。そんな史実と空想が入り乱れる歴史改変こそが本作の醍醐味。
    話は大きく3つに分かれており、「第一の反復」(というかっこいい言い方で章を分けているのだ)では革命家の娘であり、指導者である父親が処刑されたことにより娼婦の身となっているシビル・ジェラードが中心人物。一番はじめのこの話はいわばディファレンス・エンジン世界への導入であり、わかりやすい言葉での説明は無いものの、「ここは蒸気だけで構成された19世紀のロンドンなんですよー」ということをディティール重視で語っていく。
    続く恐竜学者エドワード・マロリーの章では、蒸気車レースに大金をつぎ込んだマロリーの顛末と、彼がモーダスなる謎の解析機関にまつわる陰謀に巻き込まれていくお話が語られる。こちらは派手なアクションあり、官能シーンあり、兄弟たちとのてんやわんやな冒険ありとなかなかに盛りだくさん。文庫にして上下巻に分かれている本書において、マロリーのお話は約半分を占めているうえ、筋らしい筋が希薄な物語のなかにおいて割とわかりやすい冒険活劇となっているため、この部分が『ディファレンス・エンジン』のエンタメ部分を担ってくれていると言ってもいいだろう。
    「第五の反復」ではオリファントという記者兼英国スパイが中心となり、これまでに登場した人物や事象を絡めながら、モーダスの謎に迫っていき、最終章へと繋がっていく。
    とまあ、大まかなあらすじはこのようなものなのだが、はっきり言って読みにくい。読むにあたって壁となる要素はおそらく二つくらいあって、まずひとつ目は訳の問題。黒丸尚による硬質な文体は切れ味がするどく、衒学趣味全開の本書との相性は抜群、なのだが、その分異常なくらいリーダビリティが低く、適当に読み流していると何も頭に入ってこない。
    試しに一部分引用してみよう。

    「ホースフェリー・ロードの昼下がり、一八五五年一一月一二日。犯罪人体測定部のA・G・S・ハルクープが記録した映像。
     ハルクープのトールボット〝エクスケルシオール〟が捉えたのは、中央統計局の入口から幅広い階段を降りてくる十一人の男である。三角測量によってハルクープと、その強力なレンズの位置が定まる。ホリウェル・ストリートにある出版社の屋上に隠れている。十一人の中で主だっているのは、ローレンス・オリファントだ。トップ・ハットの黒い縁の下の視線は、穏やかで皮肉っぽい。
     高く、表面が曇った帽子の群れは、この時期の映像に共通する、垂直線を繰り返すようなモチーフを作っている。」
    ウィリアム ギブスン; ブルース スターリング. ディファレンス・エンジン(下)より

    だいたいこんな感じの体言止めや、やや突き放したクールな視線の語り方、さらには造語&専門用語が続く。ずっと。ゲームで言うとフロム・ソフトウェアの死にゲー並みの振り落とし方。
    ふたつ目は物語性の乏しさ。一応上記したような筋立てがあるにはあるが、関係あるのか無いのかよくわからない描写や会話のオンパレードであり、ほとんどそれのみで構成されている。つまり、本書はディティール小説なのだ。蒸気のみですべてを賄ってしまうよう歴史改変された世界が如何様なものなのかをどこまでも思考実験して作られ、その細部を描くことに腐心した小説。この病的なほど細部を作り込む感覚は、映画で言うと『ブレードランナー』や『ワイルド・ワイルド・ウエスト』といった「作られた世界観を楽しむことに特化した映画」と近いんじゃないかと思う。だから逆に言えばスチームな世界観はどうでもいいよ、お話とかキャラを味わわせてくれよって人には苦行になるんじゃないかな。さらに言えば黒丸尚の文体が合うかどうかが分水領で、このクールな文体がかっちょいい!と感じる人もいれば、なーにも頭に入ってこん!という人もいるはずで、そこもハードルになる可能性が高い。
    ちなみに私は黒丸尚文体は苦手。「?」や「!」を使わず、「……」や「っ」で表現し、難しい漢字を多用することであえてリーダビリティを下げるやり方は伊藤計劃や冲方丁などに影響を与えているが、そのかっこよさを理解した上であまりにも読みにくいと感じるから。影響を受けた人たちはいずれもその上で読みやすい文体に再構築しているわけで、いま初めて黒丸文体に触れるのはきついよなあ。得てしてSF者はとっつきにくさやわかりにくさを有り難がる傾向があるけれど、それで新規が離れたり壁に感じたりしたら元も子もないような。
    とはいえやっぱりスチームな世界観は魅力的で、その異様なこだわりにあふれたディティールの濃さは匂いさえ感じるほど濃厚。また見方を変えるとこの難解さは読者への信頼の表れでもある気がする。これくらいやっても大丈夫っしょ!という作者たちの振り切った信頼感。だから私はそれに応えたいと思ってしまう。その世界を構築したいという情熱に。
    また、個人的には本作を「会話小説」として楽しんでもいて、主役たちがころころ場所を移動し、その都度会う人会う人とスマートな会話をし、その会話から世界の状況が(物語の状況でないところがミソ)見えてくるところに興奮を覚える。異世界に対する解像度がどんどん高まっていくとでもいうか、ディファレンス・エンジンの世界を記述によってインストールしているゾクゾクとした感覚があるのだ。そこには自分の知識を大きく上回った人たちが想像した刺激的な世界像が確かにあり、感動せずにはいられない。
    政治的な陰謀に巻き込まれていく小説的な面白さに加え、差分機関自体が自我を発見するというオチは『ニューロマンサー』や『攻殻機動隊』とかなり似ていて、そういう風に捉えると歴としたサイバーパンク小説だし、アニメや漫画が好きな方にも進めてもいいんじゃないかって気がしてくる。また、差分機関という名称自体が「いま私たちが知っているこの世界とは違う世界を小説という機関によって生み出す」みたいな意味合いを持っているようで、やっぱりかっこいい!となってしまう(なんかかっこよさについての感想ばかりだな、おい)。
    巻末にはめちゃくちゃ力の入った用語辞典が掲載されており、これを眺めながら読むときっと理解が深まるはず。でも無理に読まなくてもいい。まずは気楽にパラパラ内容の方を読んで、よくわかんね~、ってなった何年後かに再挑戦し、「なるほどっ」って何かがつかめた感覚になるのもこの小説の味わい方のひとつだと思うから。
    ディティールが面白い小説なのは確かなので、ふとした時に適当なページを開いて、そこからインスピレーションを得たりするのもいいだろう。そういう読み方に応えてくれるくらい、ぎゅうぎゅうに中身のつまった豊潤な小説であることは間違いない。

  • 私には合わなかった。世界観も登場人物も何が起きているのかすら分からない。話がまるで頭に入ってこない。情景が浮かんでこない。下巻末の用語集や解説を初めに読んでもよいかもしれない。それでも興味が湧かずしんどかった。

  • 正直に言おう、全く分からなかった。
    最後まで話の全体像が見通せず、何がどうなって、話に決着がついたのか、あるいはつかなかったのか、さっぱり。
    でも、個々の細部のネオヴィクトリア朝時代のロンドンの町とか、パラレルアメリカ大陸のマンハッタンコミューンとか、もちろん、蒸気機関ダービーとか、は瞠目をもって楽しんだんだけど。
    肝心の?ストーリーが。さっぱり。落ちも全然分からないし。

  • 読み終わった。

    第四の反復、マロリーの一家の男たちがそろって、キャプテン・スィングと対決するところは、物語としておもしろい。ここはビクトリア朝の冒険小説みたいである。第五の反復は、マロリーはモンゴルに行ってしまい、オリファント(諜報員?)が中心で、犯罪捜査みたいな部分である。

    なんとなく分かるが、ちょっと歴史小説だかSFだか分からんところがあり、すこし、蒸気系仕掛けばかりで、ちょっとうるさいところがある。もうすこし、エイダ・バイロンに活躍してほしかったし、モーダス(賭博プログラムだが、何だかよく分からん)のことをもっと詳しく書いてほしかったと思う。最後のちょっとでてくるだけになっていて、自己言及(リカーシブ・コールか)にちょっとふれている。

  • 随分と日本が話に参加してる上に活躍していて驚いた。
    しかも差分事典とか解説が多くて
    上巻の解説が下巻を読んでやっとわかった。
    そして、この話が80年代に書かれたことや訳者が亡くなられていること、もはや古典なんだなってネタ元として扱われる理由もわかった。

  • 怒濤の展開に翻弄されているうちに、突然ブラックアウトして劇終となった印象。
    あ、あれ?終わったの?としばし呆然とした。
    なんとも掴みどころの無い物語のようでいて、でも読中はそんな事を微塵も感じさせず。
    重厚で壮大で綿密なストーリィテリングは、本当にお見事のひと言。
    紡がれる文章の行間から、鮮やかに描き出されていく「蒸気の世界」が溢れ出してくる。
    読了後、例しにどこか適当なページを開いてみる。
    一行、たった一行を読んだ瞬間に、「そこ」へ没入できる。素晴らしいとしか言いようがない。

    発想力の凄さも圧巻。
    「有り得たかもしれない歴史」を、実在の人物を絡みながら描き出す。
    前提となるべき知識が、かなり多岐に渡るので、そのすべてを理解するのは難しい。
    けれど、それを理解できる人にとって、本書の魅力はとんでもないものになると思う。

    また、黒丸尚氏による訳も絶妙。
    文の勢いや構成を殺すことなく、滑らかに日本語による表現に移し替えられていると感じた。
    「スチームパンク」という世界は、どうしたって「向こう側」に属する。
    それを、「こちら側」に引き寄せてくれるか否かは、翻訳者の力量に左右されることは間違いない。
    これはファンタジィの世界でも同じ。
    傑作が腕の確かな職人に訳されることは、読者にとって最大級の幸福となる。
    時に、訳書は原作以上の魅力を獲得したりする事だってあるのだろうな、なんて思う。

    そしてなんと言っても、巻末の解説の素晴らしさ。
    『<a href="http://mediamarker.net/u/ikedas/?asin=4877282920" target="_blank">童話物語</a>』著者である向山貴彦氏の恩師でもある、巽孝之氏による解説は、濃厚で丁寧で親切。
    これこそ「解説」のあるべき形であるなあと心から思えるような、そんな解説。
    この解説で、本書の魅力はさらに引き出されていると実感した。

    解説から引用する。<blockquote>バベッジはさらにこれを複雑化してどんな計算も可能な「<ruby><rb>解析機関</rb><rp>(</rp><rt>アナリティカル・エンジン</rt><rp>)</rp></ruby>」を考案しており、完成こそしなかったものの、じつはこちらの構想のほうがいわゆるコンピュータの走りとして、本書で主題化される「ディファレンス・エンジン」にいちばん近い。にも関わらず『アナリティカル・エンジン』という小説が誕生しなかったのは、ひとえに語感の問題につきる。物語のアウトラインからでもおわかりのように、ここでの最大の主張は「もうひとつの時空間」としての「<ruby><rb>差異</rb><rp>(</rp><rt>ディファレンス</rt><rp>)</rp></ruby>」そのものであり、ディファレンス・エンジンとは「もうひとつの歴史構築」の別名でもあるからだ。
    「差異という主題」は何よりもディファレンス・エンジンという装置そのものを大幅に<ruby><rb>差異化</rb><rp>(</rp><rt>ディファレンシエート</rt><rp>)</rp></ruby>する点でその最大の努力を発揮しているのである。</blockquote>さらに、「ディファレンス・エンジン」という音の響きもあるのではないかと思う。
    「アナリティカル」という響きと比べ、重く濁って響く「ディファレンス」という響きは、本書を象徴するに相応しいと思う。

    本書には、アイリーン・ガン氏による<ruby><rb>差分事典</rb><rp>(</rp><rt>ディファレンス・ディクショナリ</rt><rp>)</rp></ruby>の増補版までも収録されている。
    訳は黒丸尚氏と下楠昌哉氏。これも相当なボリュームで、読者の理解を助けてくれる。
    題名から解説に至るまで、どこにもまったく隙のない一冊だと感じる。
    傑作と呼ばれるに相応しい一冊であると思った。

  • サイバーパンクとかスチームパンクとか全然知らないうえに歴史もからっきしだから非常に厳しかったけど、そういうの押さえてたら物凄く楽しいんだろうなあ…っていうのは伝わった。

  • 伊藤計劃、円城塔、ゲイル・キャリガー…
    他のサイバーパンク、スチームパンクをぐるっと回ってから記念碑的作品とやらにたどり着く。
    んー、欲張ってもキリが無いのは判っているのだけれど、近現代史がもっと頭に入っていれば、もっともっと楽しめたんじゃないかと思ってしまうんだよな。

  • 円城塔を契機に読んだ作品だったが、これを読むと彼の『Self-Reference Engine』や『屍者の帝国』が如何に本作の影響下にあったかがわかる。その意味で読んでよかった。

    ただ、同様に19世紀のフィクション、ノンフィクション織り交ぜた歴史改変である『屍者』を楽しめた一方、本作で理解が及ばない部分も多かったのは、偏に教養の無さ故だろうなと。もう少し19世紀史を事前に振り返っておくべきだったかと思う。

    全体的な解析機関を巡るSF的アイディア、作品構成自体は非常に好み。

  • ウィリアム・ギブスンとブルース・スターリングというSF小説の巨匠二人による共著。スチーム・パンク、サイバー・パンク、歴史改変SFの古典的名作として名前をよく聞くので読んでみた。けど、とにかく読みにくい。『ニューロマンサー』もかなりキツかったけど、歴史的な背景知識がないからか尚の事。

    でもこの手の古典はなんとか理解したいという思いもあるので、いつかまたチャレンジしてみようかな。

    1855年ロンドン。蒸気機関が発達し、現代で言うコンピューターのような位置づけになっている世界。

  • 久しぶりに、最後まで読めなかった本になるんだろう。名作と言われて手に取ったはいいけど、描かれる物語は最果てまでいかないのではないか。という印象がつきまとう。
    歴史改編ものなのにもかかわらず、もとの歴史をよく知らない。という読み手の甘さは否めない。けど、それを差し引いてもあまり楽しめなかった。
    なんだろ。読み方として間を開けすぎているというのもあるのだろうけど。こんなに楽しめなかった本は久しぶりだ。
    もう少し大人になってまとまった時間がとれるようになったら読み返そう

  • 2015/4/12読了。
    単行本が刊行された1991年に読んで以来、およそ24年ぶりの再読。当時は面白さがまったく分からなかった。だから再読というより再挑戦だ。
    初読時に面白くなかった理由は明らかで、19世紀の西洋史や科学史の知識を僕がほとんど持っていなかったからだ。今回は付け焼き刃でも構わないから最低限の勉強をしてから読むことにした。
    とりあえず下巻巻末の「差分事典」の全項目をiPhone片手にGoogleの検索窓に打ち込んで、ネット上の関連情報を読み漁ってみた。24年前に同じことをやろうとしたら図書館に通い詰めて重い百科事典と格闘せねばならなかったろう。24年寝かせておいた甲斐はあったということになる。
    この勉強の結果として得た知識もさることながら、実はスマホ検索という方法によって体験した以下の二つの感覚が、本書の読解にはとても役に立つような気がした。
    蒸気コンピュータの19世紀を描いて20世紀に刊行されたSF作品を読むために、21世紀の小さな電子コンピュータで巨大な集合知ネットワークにアクセスする。茶の間や喫茶店や電車の中で。なんと言うか、この行為自体がある意味では24年前に僕が想像していた24年後とはディファレントな未来世界の出来事だ。改変されたディファレントな歴史をディファレントなエンジンを使ってディファレントな未来世界で読むという、ねじれた歴史の中に身を置いている感覚があった。
    また、この勉強は言ってみれば計算機たちの自意識(と呼ぶにはまだ早ければ単に記憶と呼んでもいい)をテキストで読むという行為だから、蒸気と電子の違いこそあれ、方向性においては計算機が語り手である本書を読むのとあまりディファレントなところのない相似な行為であるとも言える。小説を読む前に小説の構造を現実の世界で反復して小説の世界へ近づいていくような、メタな状況の中に身を置いている感覚もあった。
    この二つの感覚は、24年前にわざわざ図書館に行って紙の百科事典をひっくり返していては決して得られなかったものだろう。スマホという器官でネットという外部記憶野に常時接続する身体を人々が獲得しつつある世界が到来して、ようやく気付くことができた感覚だ。実にサイバーパンクっぽい。やはり24年寝かせた甲斐はあったのである。
    このように付け焼き刃ながら差分事典を注意深く読み直し、情報を大量に頭の中に仕入れてから小説本体を読み始めたところ、内容やノリがまあなんとか理解できた。それでも歴史ネタの大部分はネタと気づかずに読み飛ばしているのだろうなあ。何気ない情景描写に実は歴史的な出典があって、しかもそれが改変ネタになっているとか。
    ともあれ、24年前はこれのどこがサイバーパンクなのかさっぱり分からなかったが、少なくとも今回はこれが紛れもなくサイバーパンクであることは理解できたので良かった。これが理解できずに24年前の自分はよく最後まで読み通せたものだと呆れるくらいだった。本書を読む前にスマホで歴史の勉強、これオススメである。

  • 下巻。
    上巻には伊藤計劃・円城塔の解説が、下巻には差分事典(増補版)を収録。
    解説を担当した伊藤計劃が、生前にblogで本書について言及していたことを思い出し( http://d.hatena.ne.jp/Projectitoh/20081019/ )、時折、参照しつつ読んでみると、面白い発見があるかもしれない。
    個人的に、上記のblog記事の内容には、概ね同意している。

  • 正直、理解できたかと言われると「……」となる。が、SF的な知的好奇心がくすぐられる本には違いない。
    差分事典を読み込んで、自分なりに調べたりして反復したいと思う。
    混沌とした倫敦の光景に飲み込まれ幻影の十九世紀の雰囲気は十分楽しんだ。

  • おもしろかったけど、難しいね。読み方がわからない。

  • 欧州のこの頃の歴史・人物を知っていた方が楽しめる作品だと思う。
    まったくしらない人物だとなんとも。

  • 下巻に入ってからの荒廃したロンドンと荒くれ者達の描写が『アヌビスの門』の乞食達の描写を思い出させる。あれもスチームパンクだしね。
    しかし解説を読まないと差分機関とこの本の関係がわからない。ミスリードしたのか?折りをみて再読するか。

  • 20100127
    ギブスン×スターリングな豪華著者な本。
    ヴィクトリア朝ロンドンを舞台にしたスチームパンク(のハシリ?)
    正直面白くない。
    差分エンジンのAIのオチが全く分からない。

    共著じゃなくてそれぞれが好きに書いた本の方が面白い。

  • ギブスン×スターリングのスチームパンク。
    ざっと読んでみる。一気に読ませるストーリーはよいSFの特徴。まあそればっかりじゃないけど、今回は必要な力かと思う。こういう世界観を作ったことで古典として後々フィーチャー群と比較される運命だから。

    あとスチームパンクは歴史改編物でもあるので、バベッジとかどういうキャラ設定をするかもみどころ。歌舞伎とか歴史小説みたい。そのあたりも機関の女王とか、噛んで味わうスルメ的な楽しみ方もできる。そういうときは事典が親切。

    読み終わって二人の作者の手品が明かされる。なるほどね〜。そこでもう一回、伏線などを確認しながらじっくり読んでみようと思わせるのも、2つめの特徴。でもって二回目も期待に応えてくれるかな、と思いながら再度ジャックインではなくて機関駆動!

    余談として、私はスチームボ○イをあんまり楽しめなかった。もっと黒々としたCGでやってほしい(アップルシード最高!)。ストーリーもSF映画の常で全〜然覚えてないし。

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