宇宙飛行士ピルクス物語(下) (ハヤカワ文庫SF)

制作 : John Harris  深見 弾 
  • 早川書房
3.53
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本棚登録 : 88
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150116811

感想・レビュー・書評

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  • いや、素晴らしい作品だった。これぞSFだと思う。

    「日常」の描写が本当に巧い。
    「その世界」の空気感みたいなものが、読んでてヒシヒシと伝わってくる。
    「SF」なのは舞台装置のみであって、そこで展開される「物語」の現実感が素晴らしい。

    大野典宏氏による解説から引用。<blockquote>「本作品は今の時代になったからこそ、先進的なハードSFとして評価されるべきものである。時代がやっとレムに追いついたのだ」。本作品が再評価されることを願ってやまない。</blockquote>確かに。確かに。

  • 「SF?ああ、もちろん好きだ。ただし、駄作にかぎる。つまり、駄作と言わないまでも、荒唐無稽なやつだ。(略)いい作品となると話は違ってくる…」というピルクスの語りに(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
    軽い中編や粋な短編を読み散らかしたい気分にピッタリとハマりました

  • 操船や人工知能に関するシステム工学的な筆者の知見が圧倒的(<ほとんど理解できない)。なんだけど、全然知識自慢的なことではなく、主人公ピルクスが、人為的なミス?かプログラムバグか?ロケット墜落事故の真相を究明するエピソードや、貨物船のクルーの中に紛れた人間そっくりのアンドロイドとの腹の探り合いなどなどを、スリリングなミステリーとして読ませる。

  • 2009/2/9購入

  • 人類が宇宙で自由に飛び回る時代になっていない2008年とはいえ、細部に現実との乖離はあっても
    1971年のこの作品は、まさに今。
    今なら、概念が分かる。
    それは、テクノロジーの点での先見性とともに
    技術の発展とともに人間、人間であること、
    思考、思索、哲学が物語の芯として存在している
    からではないかと。

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著者プロフィール

1921年、旧ポーランド領ルヴフ(現在ウクライナ領)に生まれる。クラクフのヤギェウォ大学で医学を学び、在学中から雑誌に詩や小説を発表し始め、1950年に長篇『失われざる時』三部作を完成。地球外生命体とのコンタクトを描いた三大長篇『エデン』『ソラリス』『砂漠の惑星』のほか、『金星応答なし』『泰平ヨンの航星日記』『宇宙創世記ロボットの旅』など、多くのSF作品を発表し、SF作家として高い評価を得る。同時に、サイバネティクスをテーマとした『対話』や、人類の科学技術の未来を論じた『技術大全』、自然科学の理論を適用した経験論的文学論『偶然の哲学』といった理論的大著を発表し、70年には現代SFの全2冊の研究書『SFと未来学』を完成。70年代以降は『完全な真空』『虚数』『挑発』といったメタフィクショナルな作品や文学評論のほか、『泰平ヨンの未来学会議』『泰平ヨンの現場検証』『大失敗』などを発表。小説から離れた最晩年も、独自の視点から科学・文明を分析する批評で健筆をふるい、中欧の小都市からめったに外に出ることなく人類と宇宙の未来を考察し続ける「クラクフの賢人」として知られた。2006年に死去。

「2017年 『主の変容病院・挑発』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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