ワイオミング生まれの宇宙飛行士 宇宙開発SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150117696

感想・レビュー・書評

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  • ずーっと積ん読状態だった宇宙開発アンソロジー。「天の光はすべて星」クラスの胸焼けがするようなべたべたな宇宙愛の話がつまっていたらどうしようと、腰が引けていたのです。でも、納められた作品群は現実の宇宙開発の歴史と虚実取り混ぜたビターな感じ。表題作はも差別問題をも絡めたすごい皮肉な作品だし、「月を僕のポケットに」なども華々しい宇宙計画に参加したくてもできない人々の執念というか妄執を描いていてすばらしい。編者のセンスが光る作品集ではないでしょうか。

  • 表題作(浅倉訳)だけめちゃくちゃ面白い、他(アンソロジー編んだ人の訳の作品)は普通 or 微妙で笑ってしまった。時間SF傑作選の方は最高だっただけに残念

  • 《目次》
    ・「主任設計者」アンディ・ダンカン
    ・「サターン時代」ウィリアム・バートン
    ・「電送[ワイア]連続体」アーサー・C・クラーク & スティーヴン・バクスター
    ・「月をぼくのポケットに」ジェイムズ・ラヴブローヴ
    ・「月その六」スティーヴン・バクスター
    ・「献身」エリック・チョイ
    ・「ワイオミング生まれの宇宙飛行士」アダム=トロイ・カストロ & ジェリイ・オルション

    ・ 編者あとがき――宇宙開発の光と影

  • この書籍では、発売された年まで発表されたSF小説集です。その分野の中で「宇宙開発」をテーマにした小説が収録夷されています。

  • 「SFマガジン」が創刊50周年を迎えると聞いてから、もう10年が過ぎた。ようやく手に取った「宇宙開発SF傑作選」を読み終えて、懐かしいような寂しいような気持ちになった。改変歴史SFは、時間旅行SFに似ている。アダム=トロイ・カストロとジェリイ・オルションの表題作の語り手、コリン・フォーサイスの「いまにそのうち、宇宙は政府でなくて、企業の所有物になるだろう」という台詞は、20年たって現実味を帯びてきた。実在する火星探査機、ヴァイキング1号ランダーが登場するエリック・チョイの「献身」を読んで、映画「オデッセイ」が思い浮かんだ。

  • 中村融が編んだアンソロジーで、7作中6作が中村融本人の翻訳作品ということで、アンソロジストとして、信頼できるのだろうかと不安になりながら読み始め、冒頭の4作品が個人的には全然面白くないというガッカリ展開。
    しかし後半は悪くない。「ワイオミング生まれの宇宙飛行士」はかなり面白かった。
    アンソロジーで収録作が7作品のみというのもちょっと物足りないし、「宇宙開発モノ」に限定した結果、必然的に似たような設定が多くて、飽きてしまったのはなんとももったいない。

  • ロシアの宇宙開発史をめぐる『主任』が面白かった。

  • 「宇宙開発」という狭い主題で一人の選者によるものだからか
    似た味わいの作品が続いてややもたれる
    選集なりではあっても出色な作品がなく残念
    「宇宙開発がなぜ進まないのか→利益がないから
     それを打ち破るのは漢の浪漫なんだ」
    で終わりでその先がない
    ハインラインや古典ならそれで良いが21世紀現在まだそこか

    『主任設計者』The Chief Designer
    Andy Duncan  ★*4
    ソ連のやや仮想宇宙開発もの
    ろしあんな風味は良いけれど「主任」の推し方がややくどい
    もっとあっさりからりでよかった

    『サターン時代』In Saturn Time
    William Barton  ―
    この選集の性格をもっとも現した一作
    宇宙開発史の細部にこそ興味がなければよくわからない
    たとえていうならテレビゲームハード興亡史に興味がないひとがゲーハー板でセガに対する愛をつづったものを読んでもわからないのと同じようなものか
    違うか

    『電送連続体』The Wire Continuum
    Arthur C. Clarke & Stephen Baxter ★*4
    いかにも共著クラークな作品
    英文字文化に浴していないとよくつかりがたい文体
    量子テレポーテーション自体はエンタメとしてのSFにも良く合うはずなのに
    なぜかあまりみないのは不思議

    『月をぼくのポケットに』Carry the Moon inn My Pocket
    James Lovegrove ★*3
    編者がこの作品を愛するのはわかるが
    肝心の宇宙開発愛が作品として浮いているし
    ジュブナイルな話としては落ちももうひとつ
    ゆえにこの本だからこそ収録された一編とは確かに言える

    『月その6』Moon Six
    Stephen Baxter ★*4
    作者が同じだから当然ながら『電送連続体』と同じく
    いかにも翻訳SFな感じの作品
    水準以上ではあるだろうけどそれ以上ではない

    『献身』Dedication
    Eric Choi ★*4
    共に並ぶ作品らと同じく宇宙開発は漢の浪漫で情熱で感傷で
    「科学そのものだけでは興味をそそらない。視聴率を稼ぐのは人間ドラマだ。(『ワイオミング生まれの宇宙飛行士』より)」
    というマスコミのやりくちそのままがこの本にも当てはまる。
    SFがそういうものを含むことを否定したり歓迎しない意味ではもちろんなく

    『ワイオミング生まれの宇宙飛行士』The Astronaut
    from Wyoming
    Adam-Troy Castro & Jerry Oltion ★*4
    山本弘作品みたいなお話だ

  • ワイオミング生まれの宇宙飛行士 宇宙開発SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

  • ベストSF20010年6位


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    【要約】


    【ノート】

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