ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

  • 早川書房
3.91
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本棚登録 : 640
レビュー : 79
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150117764

作品紹介・あらすじ

男はいつもと違う色の天井の下で目覚めた。ここはウィネトカか?それとも…。人生を飛び飛びに生きる男女の奇妙な愛を描いた、SF史上に残る恋愛時間SFの表題作。ヒューゴー賞/ネビュラ賞/星雲賞の三冠を獲得した、テッド・チャンのアラビアン・ナイトとハードSFを融合させた書籍初収録作、時間に囚われた究極の愛の形を描いたプリーストの名作ほか、永遠の叙情を残す傑作全13篇を収めた時間SFのショウケース。

感想・レビュー・書評

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  • 1編ずつ何日もかけて読んだので、タイトル見てもあらすじが思い出せないのがあるのですが、ちらと本文を数行読めばすぐにどんな話だったか思い出せる、密度の濃いアンソロジー。

    表題作はジュディがヒロインではないことにびっくりしました。
    ジュディに逢いたいという話だと(勝手に)思ってたので。

    読んだことある作品は0。
    読んだことある作家はテッド・チャンだけ。
    名前知ってるだけもシオドア・スタージョンだけ。
    という手を出すのはかなりのチャレンジだったのですが楽しめました。
    しかし作家名を覚えられそうにはない……

    装画 / 瀬戸 羽方
    装幀 / 岩郷 重力+WONDER WORKZ。

  • 時間ものSF作品集。「時の娘」に比べると、ロマンスよりSFそのものの要素が強く、感動的だったり笑ったり謎だったりと読後感もさまざまでした。
    各作品の着想もすごいと思うけれど、ページ数の限られる短編で、その作品の設定(同じ日を何万年も繰り返すとか、時と共に舞台も移動していくとか)を明解に、味気なく感じることなく読み手に理解させる、その描き方に感激しました。設定を理解することが作品そのものになっている場合もあるし、先に設定を明らかにした上でその条件のもとに起こる出来事を楽しむ場合もあるし。
    しかし単なる恋愛ものは心から共感できるものが少なく、SF要素だけだと感動するまで理解できず、でもその二つが重なるとなんでこんなに熱を込めて読めるのか。悲恋で終わることが多いから…ではないと自分の嗜好を信じたいです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「でもその二つが重なると」
      何となく判るなぁ、、、
      このアンソロジーではチャンの「商人と錬金術師の門」が無茶苦茶好きです。。。
      「でもその二つが重なると」
      何となく判るなぁ、、、
      このアンソロジーではチャンの「商人と錬金術師の門」が無茶苦茶好きです。。。
      2014/04/01
  • 時間SF短編が13も!スキップ・ターン・リセット・と考え付く限りのあらゆるパターンで盛りだくさん。光が通るのに時間がかかるガラス(10年もの有りマス)は面白い発想、ターンも1時間から700万年までと幅広い。「時の娘」のようにロマンスに拘ってはいないが、ロマンス物がやっぱりいい。「タイムトラベラー」をNHKで浅野真弓主演で放送していた頃から【時間SFにちょっとロマンス】が大好きなんです。短編だからしょうがないけど感情移入する前に終わってしまうのが残念、「ここがウィネトカなら~」は題名が素敵、エンディングも綺麗、言うことなしです。

  • 大森望編、傑作時間SFアンソロジーの本書は、以下13編を収録。アンソロジー系は初読。多くの作家を楽しめるのは有り難し。なんとも豪華な振る舞いですな。

    ・商人と錬金術師の門 テッド・チャン
    ・限りなき夏 クリストファー・プリースト
    ・彼らの生涯の最愛の時 イアン・ワトスン&ロベルト・クアリア
    ・去りにし日々の光 ボブ・ショウ
    ・時の鳥 ジョージ・アレック・エフィンジャー
    ・世界の終りを見にいったとき ロバート・シルヴァーバーグ
    ・昨日は月曜日だった シオドア・スタージョン
    ・旅人の憩い デイヴィッド・I・マッスン
    ・いまひとたびの H・ビーム・パイパー
    ・12:01PM リチャード・A・ルポフ
    ・しばし天の祝福より遠ざかり…… ソムトウ・スチャリトクル
    ・夕方、はやく イアン・ワトスン
    ・ここがウィネトカなら、きみはジュディ F・M・バズビイ

    まず特筆すべきは、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのテッド・チャン(とはいえ寡作だが…)の邦訳書初収録『商人と錬金術師の門(ヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞受賞)』だろう。
    内容は、弩ストレートなロマンス。しかし物語の巧みな運び方と慈愛に満ちた締め方は、ありきたりな物語とは一線を画しており、王道作品の素晴らしさを改めて感じられる傑作でした。

    「時間SFは日本人に好まれるサブジャンルなのである。」との大森望の見解のとおり、僕もまた時間SFが大好きです。
    しかし振り返ってみると、これもまた大森望が「時間SFにはロマンスがよく似合う」と解説するように、記憶に残る時間SFものは(小説に限らず)、ロマンスを主題におく作品が多かった。
    そんななか本書では、もちろん時間ロマンスを含み、奇想篇、時間ループ篇の3つのパートにわかれており、一風変わった作品に多く出会うことができた。
    とりわけ奇想篇における『世界の終りを見にいったとき』と『昨日は月曜日だった』は、フレドリック・ブラウンの破天荒なショートショートのように、奇想天外な内容で、バカSFという褒め言葉がよく似合う。
    また、『旅人の憩い』では、場所によって流れる時間が異なる世界が舞台。同様の設定では、小林泰三が見事なラブ・ロマンスに仕立てあげているが、この作品では一変して、終盤で示唆される容赦のない真実が印象的。

    その他、お気に入りは『去りにし日々の光』と表題作。
    前者では、光が通り抜けるのに時間がかかるため、過ぎ去った日々の光景をその向こうに見ることができる”スローガラス”なるものが登場。この物語での時間SF要素はそれだけで、これ自身はロマンスに何の影響も及ぼしません。しかし、このアイテムがきっかけで倦怠期の夫婦の心に僅かな揺れを引き起こすことになり、その様相が、とても味があって記憶に留まります。
    表題作は、本書のトリを飾るだけあって、時間SFの良い部分が詰まっています。読んでよかった、時間SFってやっぱり素晴らしいジャンルだなぁと思える名著です。

    最初に記したけど、アンソロジーっていいですなぁ。とりあえずこのシリーズ(SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)に手をつけてみようか…!

  • 時間SFを好きなのは、最終的に意志の問題が重要になるからだろうか。面白かった。

  • 名作なんだろうけれど古めのSFが多く、個人的には恋愛ものに気がのらないので、わくわくして読めた話は少なめ。よかったのは次のふたつ。

    イワン・ワトスン&ロベルト・クアリア「彼らの生涯の最愛の時」 - ドタバタ系ラブストーリー。最終的なオチは見えているんだけれど、今この瞬間がどう展開するのか、登場人物と一緒にハラハラしながら読めた。
    ジョージ・アレック・エフィンジャー「時の鳥」 - 「アレクサンドリア図書館」に時間旅行できるという話に「わたしも行きたい!」と釣り込まれた。主人公はがっかりして戻ってくるんだけれど、そういうがっかり展開か、と面白かった。この設定で色々な短編が読みたかったな。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      タイムトラベル物が好きなので即買いでした、どの作品も結構気に入ってます。
      特に好きなのはテッド・チャン「商人と錬金術師の門」。こう言う話に弱...
      タイムトラベル物が好きなので即買いでした、どの作品も結構気に入ってます。
      特に好きなのはテッド・チャン「商人と錬金術師の門」。こう言う話に弱過ぎるのかも、、、
      2012/10/03
    • なつめさん
      テッド・チャンは『あなたの人生の物語』がすてきすぎですね
      テッド・チャンは『あなたの人生の物語』がすてきすぎですね
      2012/10/04
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「『あなたの人生の物語』がすてきすぎですね」
      私もです!
      一冊なった唯一の邦訳ですね、早く新たな翻訳が出るよう願っています(それが、この本に...
      「『あなたの人生の物語』がすてきすぎですね」
      私もです!
      一冊なった唯一の邦訳ですね、早く新たな翻訳が出るよう願っています(それが、この本になる訳ですが、、、)
      2012/10/09
  • 海外の時間SF傑作選。どれ一つ外れがなかったです。日本人は時間SFが大好きという大森さんのあとがきには、幼少時代に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」をビデオにとってもらって何度も観直した僕にはおおいに納得させられました。特にお気に入りは三篇。テッド・チャン「商人と錬金術師の門」は主人公が最後に出した結論の余韻が素晴らしいです。デイヴィット・I・マッスン「旅人の憩い」、時間の不一致によって引き起こされる世界の描写が見事です。そしてF・M・バズビイの表題作、タイトルのインパクトに負けない作品でした。

  • 短編集は滅多に手を出さないけれど、SF成分に飢えていたので購入。しかし、読み終わってみると、文量以上にとても楽しめた。
    科学的なもの、魔法めいたもの、はたまた超越的な自然の力など、13篇ともそれぞれに時間に対するアプローチが違っており、単に時間ものといってもこれほど多様なのかと驚くばかりだ。
    個人的には中でも表題の『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』と『商人と錬金術師の門』がお気に入り。『限りなき夏』も過去と現在が交互に進んでいくという構成で面白い。
    1篇が50ページ前後なのでちょっとした合間に読みやすいという点も好印象。

  • 時間SFの面白さをぎゅっと凝縮したような一冊。宇宙SFと比べてワンパターンになりがちだと思いきや、全編独特の魅力があって全く飽きずに読める。まさにハズレなし。
    中でも「商人と錬金術師の門」「彼らの生涯の最愛の時」「昨日は月曜日だった」は時間SFの面白みに加えて一捻りあって好き。

  • 時間SFというとタイムトラベル、過去か未来にタイムマシンで…っていうイメージだけど、いろいろあるんだなぁ、というかかなりなんでもありで面白かった。
    特に好みだったのは「世界の終わりを見にいったとき」「旅人の憩い」「12:01PM」「しばし天の祝福より遠ざかり…」。ちょっとひねってたり、ブラックだったりするのが印象的。
    表題作「ここがウィネトカなら、君はジュディ」は、とにかくタイトルが素晴らしい。運命的でロマンティック。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      私はテッド・チャンの「商人と錬金術師の門」が一番でした。
      私はテッド・チャンの「商人と錬金術師の門」が一番でした。
      2014/06/20
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