ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

  • 早川書房
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本棚登録 : 628
レビュー : 79
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150117764

感想・レビュー・書評

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  • 未来や過去は変えられないものとしての時間移動・ループ
    未来や過去を変えて新しい世界を築く時間移動・ループ
    時間の静止
    『商人と錬金術師の門』の最後の2行

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「『商人と錬金術師の門』の最後の2行」
      素晴しい作品です、、、
      テッド・チャンの次の作品は未だかなぁ~
      「『商人と錬金術師の門』の最後の2行」
      素晴しい作品です、、、
      テッド・チャンの次の作品は未だかなぁ~
      2013/03/04
  • 201905
    すっと入ってこない話もあったけど、また読み返したい一冊かな

  • ありがちなタイムトラベルものではなく、自分の人生のある時点をめぐる表題作から、過去・未来そのものへの認識を問うもの、メタ人生的な話など、タイムトラベルですらないもの多数収録されている上、きわめてバラエティに富む。なおかつSFらしくなく教訓的な作品が多い。著名な時間SFに飽きたらオススメ。

  • 文学

  • ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

  • 読みたい本が完全に積ん読状態…

  • ベストSF2010年5位


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    【要約】


    【ノート】

  • 小説

  • 『商人と錬金術師の門』テッドチャン
    『あなたの人生の物語』に良く似た物語だがサイエンス臭を隠し、流れるように人生を進める。タイムマシンの話であって、科学的には突っ込みどころ満載だが、メッセージを「人生」に絞り、起きたことを変えることはできなくても、それを捉える心持ち次第で人生は変わるのだということを教える。短編だが秀作だ。(★★★★)

    『限りなき夏』クリストファー・プリースト
    幸せの絶頂で「凍結」された主人公と恋人は、理解さえ困難な試練に遭いながら淡い期待を抱いてその瞬間が戻ることを待ち続ける。ハードSFを読み慣れていると、「だからどうなの?」という側面がないでもない。しかし、読み手の態度を問うというのであれば本末転倒だろう。普通に読み進めたが、いまひとつ感情移入はできなかった。(★★★)

    『彼らの生涯の最愛の時』イアン・ワトソン&ロベルト・クアリア
    七月隆文の『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は、明らかに梶尾真治の『美亜へ贈る真珠』のパクリであると書いたが、2009年にワトソンとクアリアは良く似た構成の物語を世に問うている。ただし発想と終着は予定調和ではない。そもそもおちゃらけの設定と安易な時間移動なのだが、哲学的な何かを感じさせ深い読後感を与えてくれる。(★★★★)

    『去りにし日々の光』ボブ・ショウ
    ほのぼのとした小品で後味も悪くない。ただSFジャンルに入れるのはどうだろう? 車窓に現れた少し意外な景色が半時ほど自分の心を占めるような感じと言えばよいだろうか。あと少し不条理を演出してほしい。(★★★☆)

    『時の鳥』ジョージ・アレック・エフィンジャー
    過去へのタイムスリップでおかしな点を幾つも発見した主人公はタイムスリップの運営会社に抗議するが、「過去とは自分の想いによって切り拓かれる主観的な世界に過ぎない」と諫められる。わかったようなわからないような展開だが、それを伝えるのが目的なら半分の量で可能だろう。無駄の多さを感じたせいか、アイデアが窮屈に感じられた。(★★)

    『世界の終わりを見にいったとき』ロバート・シルヴァーバーグ
    地球の終わりを観に行くツアーなるものが語られる物語。その時代の地球は治安も自然状況も極めて切羽詰まった状態だというのに、集まった連中はすべて傍観者に過ぎず、関心があるのは世間体だけ。世界の終わりを人間社会と結びつけて語り、その根源にあるのは人間というものの無責任さにあると訴えたいのだろうが、散漫すぎてどこにも集約していない。(★☆)

    『昨日は月曜日だった』シオドア・スタージョン
    「気を衒う」という筆運びだが、それにしても全体像が見えない(見えにくい)。「世界」は役者によって演じられる寸劇であり、それを現場監督する者、プロデュースする者がいるという設定だ。ひょんなことから舞台裏に迷い込んだ主人公はなんとか元の世界へ戻るのだが…。この作品が消化不良を起こすのは、プロデューサーは自律的集団なのか、あるいはさらなる上位の存在があるのか、という点に触れていないこと。であれば、主人公はどのような存在であるかについて示唆があっても良いはずだ。それもこれもひっくるめて世の中はそんな形で動いているのかも…というには、あまりに全体が漠然としている。(★☆)

    『旅人の憩い』デイヴィッド・I・マッスン
    主人公の生きる世界は、異なる時間速度が併存している。始まりは最速の世界。隣接する世界はそれより何倍も遅く、その隣の世界はさらに何倍も遅い。最前線で辛うじて死を免れている主人公は、その働きを評価されたのか、上司より除隊を告げられる。彼はすぐに反応し、一刻も早く戦場から逃れようと、時間の流れの遅い世界へと急いで移動を続ける。やがて戦場の1分が1年に相当する世界までたどり着いてようやく安堵の息をつく。そこで仕事を見つけ、伴侶をみつけ、子どもを授かり、出世もしていく。文句のない人生だった。そんなあるとき軍関係者がやってきて「すぐに戦場へ戻れ」と命じられる。戦場へ戻るということは、1分の経過で1年を失うことになるから、会社も家庭もすべてを棄てろと言われているのに等しい。反論は一切認められず、不承不承、元の戦場へ戻る。それはかつて自分が離れた塹壕であり、わずか20分しか時間は進んでいなかった。彼らは見えざる敵と対峙していた。いかなる新兵器もすぐにマネをされ、撃ち返される。主人公は、これは時間の悪戯ではないかと考えた。最速空間のさらに先にある世界では、時間は逆転するのではないのか? 敵と信じているのは、われわれの別の時間空間からの攻撃ではないか? 疑問を上司に伝えたが、彼は取り合わなかった…。実によくできた話だと思う。家庭を持ち、昇進するまでの描写にはもう少し情緒(性格描写)がほしいが、全体の構成にはうならされた。(★★★★)

    『いまひとたびの』H・ビーム・パイパー
    死を間近にした主人公が、突然若い自分の意識にタイムスリップする。この作品が1947年に書かれていることを考えると仕方がないのかもしれなしが、ひねりのない分陳腐にみえる。また、第二次大戦の傷が癒えない時代ではあるにせよ、未来からやってきた主人公が、父親に対して日本人をジャップと呼んだり、広島に原爆が落とされることに気づいてにやりと笑うというのは、たとえ読者が日本人でなくとも、気分の良いものではないだろう。(★★)

    『12:01PM』リチャード・A・ルポフ
    いつ果てるともなく、無限に繰り返される12時01分からの1時間。原因を見つけ出し、理論を構築した学者に直談判するが、精も根も尽きはて、ついには絶命する。しかし13時01分に達したとき、主人公は再び12時01分の街頭に佇んでいるのだった。この手の物語は、もはや古典に属するので、とくに感銘はない。作者は、映画『』を、コピー作品として訴えたが、映画の方がはるかに緻密であり、起承転結を備えているという点で、原作を凌駕している。それはコピーではなく、インスパイアと言い換えるべきものだと思えるからだ。…というわけで、悪い作品ではないが、敢えて勧めはしない。(★★★)

    『しばし天の祝福より遠ざかり』ソムトウ・スチャリトクル
    宇宙人が未開の原始的種族である地球人を、歴史学習の見本とすることに決めた。毎日同じことが繰り返される。朝にリセットされ、そのことが繰り返される。それがおよそ700万年続くというのだ。この生き地獄のなかで、主人公のように少しでも違う行動を取ろうと試みる者が現れる。ゴミツブのような存在でも一矢を報いることはできるとほくそ笑むが、それもまた宇宙人には織り込み済みなのだった。(★★★)

    『夕方、はやく』イアン・ワトソン
    800年が1日のスパンで繰り返される。朝は中世のような世界で生きるしかなく、産業革命を通じて現代になるのは夕方過ぎてからだった。本作のすごいところは、それが次第に萎む(作者はこれを「泡」に見立てている)ことだ。やがて原始生活から産業革命までがせいぜいとなり、辛うじておぼろげな記憶のなかに、かつて冷蔵庫なるものがあったと思い出す。しかしやがて原始人から中世へ、哺乳類から類人猿へと遡行し、自意識が芽生える以前へと還っていく。(★★★★)

    『ここがウィトネカなら、きみはジュディ』F・M・バズビイ
    タイトルはなぜ「エレーン」ではなく「ジュディ」なのか? 人生のある時点でラリーとエレーンが何度目かの逢瀬を果たし、運命に抗う行為をした後、2人が転生しても、なぜ同じ関係でいられたのか? フィクションといえど、その辺があまりにご都合主義的で、到底高い評価は与えられない。もっともレベルの高いSFという解説に踊らされすぎたのかもしれない。似た作品にデヴィッド・レヴィサンの『エブリデイ』がある。(★★)

  • テッド・チャン目当てで読んだが、他の作品も傑作が多く、読む価値あり。

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テッド・チャンの作品

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