トータル・リコール (ハヤカワ文庫SF ディック短篇傑作選 2)
- 早川書房 (2012年7月6日発売)
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感想 : 84件
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Amazon.co.jp ・本 (412ページ) / ISBN・EAN: 9784150118631
作品紹介・あらすじ
夜ごと火星に行く夢を見ていたクウェールは、念願の火星旅行を実現しようと、リコール社を訪れるが……。現実と非現実の境界を描いた映画化原作「トータル・リコール」、犯罪予知が可能になった未来を描いたサスペンス「マイノリティ・リポート」(スピルバー グ映画化原作)をはじめ、1953年発表の本邦初訳作「ミスター・スペースシップ」に、「非(ナル)O」「フード・メーカー」の短篇集初収録作ほか、全10篇を収録した傑作選
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
未来の社会や人間の本質を鋭く描いた短編集で、特に印象的なのは「マイノリティ・リポート」と「世界をわが手に」といった作品です。これらは、非現実的な設定の中にリアルな社会の歪みや選択の重要性を浮き彫りにし...
感想・レビュー・書評
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映画「トータルリコール」の原作を含む短編集
たぶん遠くない未来はこうなるのだろうかと、思わせるそれぞれの世界は見事
中でも「世界をわが手に」の結末はゾワッときた
あまり読んでいない分野なので頭がついていかないところも多々ありでしたが
たまにはこんな未来に想像を膨らませるのも良きかな
かなりリアルで考えたくないこともあるけれど
だからこそ今の世界を考えるきっかけにもなるだろうか詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
フィリップ・ディックはいくつか長編を読んだことありますが短編は初めてです。長編は面白いんだけどよくわからないことも多いのですが、短編では言いたいことが直接的に書かれて分かりやすいです。
なにかの本のあとがきでフィリップ・ディックが小説を書く理由として「この世界では生きられない自分の愛する人たちが生きられる世界を作る。本来なら自分を現実に合わせるが自分はそれができない。それがSFを書くっていうこと」といっていたのと、自身の生活やら小説テーマが社会に抵抗するところもあるので、反抗的な印象があったのですが、この短編を読むと平和や人間の自由をのぞみ、やりすぎた管理を批判する当たり前の感覚でした。。
『トータル・リコール』
気弱で平凡なクウェールは、毎晩火星へ行く夢を見ていた。自分は火星特別秘密捜査官なんだ!…という妄想が膨れすぎているようだ。
この物語では、人の脳に記憶を植え付けることができる。そこでクウェールは記憶植え付けを請け負うリコール社に行って、火星旅行の記憶を入れてもらうことにした。平凡でつまらない人生のほんのちょっとした刺激だ。
しかしリコール社の植え付けは失敗した。それどころかクウェールの深層心理から、隠されていた記憶を呼び戻してしまった。
呼び戻された記憶によると、クウェールは本当に火星特別秘密捜査官で暗殺業なども手掛けていたのだ!
クウェールがが記憶を戻したことは捜査官たちに知られて、殺し屋を差し向けてくる。
追手から逃げる方法は体が覚えていた。クウェールは「争いはやめよう。もう一度俺に記憶を植え付けて、火星のことは忘れさせてくれないか」と提案する。
そしてまたリコール社に行くと…。
==シュワルツェネッガーの映画は昔見たことあり、この後火星に行ってアクションします。原作はある意味中二病が全部叶った!って感じが楽しかったです 笑
『出口はどこかへの入口』
平凡なサラリーマン生活を送るバイブルマンは、宇宙最高の大学への入学をスカウトされた。(大学の名前は「大学」。唯一無二のThe大学って感じか)
ここに入れば就職は引く手あまた。自分の送ってきた学ぶ機会もなくつまらない人生を変えられるのか。
入学者たちは「大学」の初日に極秘情報の守秘義務に付いて聞かされる。それはあるエネルギー開発システムだった。
バイブルマンは、たまたま自分が受けた退屈な講義の中に、そのエネルギー開発に関わる設計図を見つけてしまう。
バイブルマンは手に入れた設計図を追う扱うかを逡巡する。「大学」にいるためには機密事項を守らなければならない。しかしこのエネルギー設計図は公表すれば多くの人たちが助かり、このまま秘密にしていたら一部の人たちの富を独占を許すことになる。
社会のために公表するか?しかしその場合自分は逮捕されるだろう。
お金のためにどこかの企業に売る?それもすぐに自分だとバレるだろう。
素直に大学に差し出すか?
決断の時が迫る。
==フィリップ・ディックだったらやらないだろうなーという決断だった。
『地球防衛軍』
8年前のアメリカとロシアの戦争で地表は放射能まみれになり、人々は地下に潜った。地上の戦争や放射線除去は、ロボットたちが地下からの人間の指示に従って行っている。
人間は地下で戦争を指示し、ロボットたちが地上で代理戦争をしているということ。いびつだ(-_-;)
しかし最近ロボットの様子がおかしい。もしかして地上ではもう放射能の影響は無くなっているのではないか?
==地上の様子の美しいこと。読んでいても嬉しくなる。しかしそんな地上の様子を見て「では今こそ戦争を進めて敵を壊滅させるチャンス!!」と決意する人間にはがっくり。
ロボットが自分で判断し、人間の予測不能なことをしたら?というのはSFのお約束ごとですが、大体は人間をロボットが支配するような方向になります。しかしこちらのロボットはなんと素晴らしい!人間からの命令の範囲で、人間を傷つけず、自分たちロボットが何をするのが一番人間の未来に良いのかを計算し、それを実行する。
素晴らしい!!
だが人間は…。
しかしラストでは、ちゃんと正しい方向に向かおうとする人間の姿も書かれます。
なんといういのかですね、人間はロボットに恥ずかしくない存在でいられるのかな。
『訪問者』
人類の大戦争で地球は放射能に汚染された。その当時の生物は姿を消した。人間は地下に潜り、酸素や食料を生み出す機械に頼って生きている。
だが地上に残った生物たちは、放射能に対応できるように、人間と動物の特徴を持つ姿へと変えて生き延びた。
複眼と触覚を持つ「アリンコ」、カンガルーのような「イダテン」、目がなくて穴を掘る「ミミズ」、ゴツゴツの高身長の「トカゲ」、水性生物「イルカ」
地下でほそぼそと生き延びる人間は、もうこの地球では過去の遺物なのか。このまま消え去るしかないのか。
==もう地球に人間の居場所はない。いつか地表の生物たちは訪問者となった人類を迎えてくれるのか。人間が生き延びる道は見つかったが、故郷は失った。物悲しさの残るお話。
『世界をわが手に』
科学は発達し、宇宙探索は進み、人類の寿命は果てしなく長くなった。
だが宇宙には、人類が友好関係を結べるような生命体を見つけられなかった。長い退屈の生活を余儀なくされた人類は、地球そっくりの惑星で、生命体を進化させる生きた球体「世界球(ワールドクラフト・バブル)」に夢中になっていた。何十年も掛けて、生命の発達を細かく設定し、最高の文明を作り上げる。
だが人類はそれにも飽きかけていた。何十年も手塩にかけ最高の「世界球(ワールドクラフト・バブル)」を叩き壊して狂乱のパーティを繰り広げる。世界球の神である作り手の気まぐれから、絶滅する球のなかの生命たち。
だがそれは、この地球もそうなのではないだろうか…。
『ミスター・スペースシップ』
人類は、他の星の生命体との戦争の連続だった。人類生き残りとしてエンジニアのクレイマーが立てた計画が採用される。それは宇宙船に優れた人間の脳を移植するということだった。その人間の自我はなくなる。だがプログラムでは測れない人間の経験や反射、直感により的の宇宙船の攻撃を交わし、相手を攻撃することができるだろう。
移植する脳の候補として元教授で余命僅かな老人トマスが挙がる。トマス元教授は説明を聞き、設計図をみて、ついには了解した。
トマスの脳は宇宙線に移植される。だが宇宙線は地球からの制御を振り切る。どうやらトマス老教授が移植前にプログラムを書き換えていたのだ。教授の自我を持った最高性能の宇宙船(オールドマン)は何を目論んでいるのか…。
==戦争なんかやめようよ。最初の世代は苦労しかしなくても、何代も掛ければそれを共通認識とする集団ができるよきっと、という、テーマは平和と希望を持ったお話。
『非O(なるおー)』
人間の感情を全く持たない「非O(ナルオー)」と呼ばれる特徴を持つ人間がいる。彼らは、この宇宙のすべてのモノ(オブジェクト)には意味がなく、すべてを統一してエネルギー化する運動「非O理論」を実施することにした。(このあたりは、科学的な説明がされていたがよく分からず(^_^;)
でもさすがに感情のある人間は黙っちゃいないよ。完全に理論的なナルオー計画は、知性よりも感情を爆発させる獣ような大衆によって破壊されるのでした、ちゃんちゃん。
『フード・メーカー』
やましいことがないなら頭の中を覗かれることに抵抗するなんておかしいだろう。
ある地域の事故の後に突如生まれ出した精神感応者(テレパス)たちは、政府に雇われ、不満分子たちをあぶり出していた。だがそんなテレパスたちに抵抗する人達もいる。中心にいるのは、精神を読まれなくする頭環(フード)を作る「フードメーカー」と呼ばれる伝説のような人物。
だが厳しい捜査により、フードメーカーもテレパスに捕まってしまった。抵抗一味が根こそぎになりそうな時に、フードメーカーは自分が知った重大な秘密を暴露する。
それは政府に多大な権力を与えられた精神感応者たちを絶望させるには十分な情報だったのだ。
『吊されたよそ者』
地下室の作業を終えたロイスは、街路樹に吊るされた死体を見つけて仰天する。
しかし近所の人達は誰もその死体に反応しない。それどころかロイスは騒動を起こしたとして警察に連行される。違和感を覚えたロイスは危うくパトカーから飛び降りる。
そして市庁舎で目撃してしまったのだ。町の人々が、人間の姿から不気味な昆虫の姿に変わっていく様子を。どうやら自分が地下室にいた間に、この町はエイリアンに乗っ取られてしまったらしい…。
==この冒頭、SF映画の冒頭のようでないか!しかしこれは短編だよ、どう始末するの?…と思ったら、まあ短編ならこうなるよね…な結果に。
これを原作に長編映画作ったらこの短編の終盤から全く違った展開に持っていけそうだなあ。
『マイノリティ・リポート』
未来に起きる犯罪を3人の予知能力者(プレコグ)により予知させて、まだ犯していない罪で犯人予定者を収容所にいれる。このシステムが確立され30年、殺人はなくなった。
だがある日、システム考案者で司法省長官のアンダートンは目を疑った。殺人者として自分の名前が予告されたのだ。被害者は会ったこともない人物だ。
誰かが自分をはめようとしているのか?それとも自分が構築した犯罪予防システムは間違いだったのか?
==未来が分かったことにより、人々の行動が変わったら、その未来はなかったことになるのか?
複数の未来統治者が見た未来が違ったら、どれを採用する?
SFジレンマというか哲学、そして考案者の初老の男が割と頑張るアクション的なものもありました。
トム・クルーズの映画は見ました。映画では殺人容疑を掛けられるのは若者なのでアクションしたり組織悪を暴露する物語でした。
こちらの原作では、殺人容疑をかけられるのがシステム考案者で責任者の初老の男なので、結末は全く逆でしたね。その初老の男が自分の作ったシステムに固執しながらも、体を張ってアクションとか銃撃とかする原作も十分面白かったです。
…しかし未来余地の矛盾に関する科学的・哲学的考察はちょいと理解できず(^_^;)(映画ではこのあたりが「組織悪」のように単純化されていた) -
『マイノリティ・リポート』
映画を観たあとだと、驚くほど別物の物語。
犯罪予防局長官のアンダートンが主人公。
3人の予知能力者が未来に起きる犯罪を観ると、自動的に犯人の名前がカードに書かれて提出される。
犯罪予防局は、これから起きる犯罪を捜査し犯人を逮捕する。
犯罪者はまだ何もやっていない。
だから被害者も何も奪われない。
理想のようなシステムに、社会から重大犯罪は消失した。
ある日、カードを受け取った主人公は愕然とする。
カードに書かれたのは「ジョン・A・アンダートン」、本人。
短編の分量で、未来予知の矛盾を突くシンプルな物語。
まさしく未来は一つではない。
選択とは、未来を選ぶことに他ならない。
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フィリップ・K・ディックの短編傑作集。
どの作品も短いので読みやすいとは言え、それでも、SF初級者の私には難しかった。いつか、すらすら理解できるようになりたいものだ。
「ミスター・スペースシップ」と「マイノリティ・リポート」が良かった。
未来の物語の中に人間の本質、社会の歪みを突いて来るので、気づきが多い。SF小説の深さなんだろうな。 -
どれもフィリップKディックワールド全開。
SF大好きマンからするともう堪らなく楽しい…!
全体的にそうだけど、特に「地球防衛軍」なんかはプーチンはじめ世界中の戦争おっぱじめる奴らにぜひ読んでほしいお話だった…… -
現実と虚構の境界が曖昧模糊となる世界を描いたトータル・リコールや予知により犯罪者を未然に取り締まる世界を描いたマイノリティ・リポートを始めとした10篇の短編集.いずれの世界も,人間やその創造物へのアンチテーゼであり,現在のAIにも通じるSF世界を含め,全ての近未来をディストピアとして見事に提示していることに驚きつつ,ディックにとって近未来だった現在が,まるでディックの掌に乗っているような印象から逸脱できない.
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フィリップ・K・ディックは20世紀中盤に活躍したSF作家で、この短編集は、有名な二つの映画化作品をベースに、21世紀に入って日本で再編されたもの。
いずれも切れ味抜群の結末と個性ある世界観で、「傑作短編集」の名に恥じないものばかり。
同じ作家の少し難解な長編「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」に比べて、ずいぶんと解りやすく、読みやすかった。
映画化された「トータル・リコール」「マイノリティ・リポート」はもちろん、他の作品もいずれも印象深い。
「訪問者」は、驕慢であった人類の地球上での最後の姿が垣間見える。
「吊るされたよそ者」のあとは、街中を走り回る自分の姿を夢に見そう。
「フード・メーカー」には、監視社会の問題が漂う。
フレドリック・ブラウンがちょっと不思議系でレイ・ブラッドベリが寓話的であれば、ディックは文字通りSFの王道。
もっと、掘っててみようかな……。 -
フィリップ・K・ディックの作品は映画原作が多い。
「トータルリコール」火星を夢見る主人公が仮想記憶会社で旅行体験するが何故か不都合が。
「マイノリティ・リポート」犯罪予知システムによる管理社会。 -
p9 - トータル・リコール
彼はめざめた——そして火星を恋い、その峡谷を想った。一歩一歩、足を踏みしめてその谷間を歩くのは、どんな気分のものだろう。意識がはっきりしてくるにつれ、しだいしだいに大きくその夢はふくれあがっていった。その夢、その憧憬。自分をとりかこんでいるその世界の存在さえ、実感できるような心地がした。
SFとしての面白さはもちろん一品級だが、書き出しの情景描写からとてもわくわくするし、何よりフィリップ・ディックの想像力がとてつもない。本当に近未来に起こり得そうなリアリティが各作品の醍醐味。 -
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2024年になっても新鮮な読み心地と生々しい迫力を備えている。時代を超えて読み継がれるとともに、実現可能な時代になりつつあることの恐怖も沸き起こる短編集。以下は個々の作品の備忘録
・トータルリコール
経験の記憶を販売する会社で記憶の植え付け施術失敗と思いきや、政府の要人というか機密を持っている重要参考人的な立場だった人の話。映画も見てみたい
・地球防衛軍
人類が始めた戦争を、人類が作ったAIで代理戦争をさせるも人間より遥か上の知能を持ったAIによって管理下に置かれていたことに気が付く愚かな人間の話。
・訪問者
核戦争後、人間が住めなくなった地球で生き延びるために細々と息をしている様を描いた作品。地球も生きていて、人間が滅びるのも地球の歴史の一部になり得る。人間が最後の地球の支配者だなんて考えは傲慢…。
・世界をわが手に
ラスト数行で察してしまう世界の真実と創造者。破壊衝動に限らず「本能的欲求・衝動」と括ってしまうが、それは理解を簡素化するための言葉だった。溜まったエネルギーの発出。何かを使役したい、力を持ちたい、強さを自覚したい。神になりたい。残酷な世界の成り立ちは残酷な人間のエネルギー衝動によるものだったかもしれない。
・フードメーカー
頭の中を他人から読まれてしまう恐怖。政府に対して不都合な思想ややましいことがあれば即刻逮捕。まさにディストピア!
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本書はフィリップ・K・ディック短編傑作集ですが、有名なところではトータル・リコール、そしてマイノリティ・レポートが掲載されています。もちろんこれらの有名な話も面白いですが、私はむしろそれ以外の短編を堪能しました。
ネタバレになりますので深く書きませんが、「地球防衛軍」「訪問者」は立場の逆転という視点を、「世界をわが手に」はいまでいうシミュレーション仮説につながる話です。「ミスター・スペースシップ」はBMI(ブレイン・マシン・インターフェース)、「フード・メーカー」は、デジタル監視社会といった形で、むしろ2023年に読むほうが、リアリティを増しているという作品もあると思います。私は個人的に「世界をわが手に」が特に印象に残りました。この短編の中で、世界球という玩具を作っている会社の社長が、「人々は倫理観だけでは動かないんだよ、そうではなく・・・・」というシーンがあり、これは現代のSDGsへの大いなる警句だと思いました。つまり「サステナブル」「持続可能な社会」と倫理だけに訴えていても、一部の人は従うがマジョリティは動かないだろう、ということを想起させるわけです。SFのストーリー展開が卓越しているだけでなく人間心理を深くついた作品集だと思います。 -
やはりディックはいい。どれもすれた雰囲気がただよう作品ばかりではあるが、単なるオールドSFではなく、どの時代でも通じる社会の根本的、根源的なものの皮肉などがきゅっとコンパクトに畳み込まれている感じがして良い。
そして、短編集のなかでは、トータル・リコールとマイノリティ・リポートのできが頭ひとつ飛び抜けているが、フード・メーカーも良かった。 -
発想に感嘆する。星新一のSFをヘビーにした印象。映画でしか知らなかった「トータルリコール」がこんな短編だったのも、こんなストーリーだったことにも驚き。表現が重厚なものだから、話の軽妙さがより際立って楽しめた。訳のおかげかもしれない。ここからあれだけ内容を膨らませた映画作品にも改めて拍手。シュワちゃんも好きだけれど、目が肥えた今はリメイク版がやっぱりいい。
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短編とのこともあり、サクサク読み進められました。
どの話も読みやすかったです。
マイノリティー・リポート原作も面白かったです。映画とは結構ストーリーが異なるような気がしますが…
私は、訪問者や世界をわが手にが好きなお話でした。 -
表題の『トータル・リコール』を含むSF短編を収録した本。
表題の『トータル・リコール』は、何の変哲もない主人公が、火星にどうしても行きたくて「火星に行ったという記憶を自分に植え付ける」サービスを受ける話。
もしかしたら主人公のようなことが自分にもあるのかもしれないと思うと楽しい作品だった。
ディックの短編集を3冊読んだ中では、一番爽快感があり後味も悪くない作品が多かったように思う。 -
映画化された「トータルリコール」、「マイノリティー・リポート」含む10篇の傑作短編集。
ディックの映画化されたものは「ブレードランナー」を除いてつまらないので、この短編集も期待しないで読み始めたのですが・・・
やるではないですか!ディックにサイエンスは期待しませんが、人間(自分)は何をもってして人間(自分)と呼べるのか?という観点でいろいろな要素に分解して執拗に描くことにかけてはディックは最高です。これは、確かに精神を病んでしまうでしょう。
3.11後の現在に読んでも古びた感じがしないばかりか、今読むからこそ実感できる作品があるということはすごいことです。 -
ディック読もう!となって、初めはやはり「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」かと思ったところだが念のためネットで見ていたところ、どうやら短編集があるらしいと。そしてそっちのがディックを読み始めるには良いかもとの意見もあったのでこちらを。
トータル・リコール、マイノリティ・リポート…聞いたことあるなーと思ったら映画化した作品だったんですね!映画も観ます!(シュワちゃんだし、トムクルーズだし)
もともとSF 読みてーってところから手に取ろうと思ったのでSF欲の満足度は十分でした。どれも表現は難解だけどスルスル読める。
どれも設定や描写が丁寧であるわけでないが読み進めるうちに自分の中で世界観が構築されてくのが気持ち良い。話の結末の手放し具合がめちゃ良い。
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SF短編集。10篇入っていて手軽で読みやすい。タイトルの映画に原作があるのを知らなかったので手に取った。骨子は小説から取っているが、かなり膨らませて映画にしたのだなぁと思った。
他の話も意外なものに助けられるような展開や、前提の立場が入れ替わることで話の流れが変わるようなものが多く、面白かった。
個人的には、テレパスが当たり前にあり、頭の中を読まれることを拒むことが悪いこととされている世界で、精神走査を拒絶するためのフードが送られてくる「フード・メーカー」が好みだった。
著者プロフィール
大森望の作品
