航路(下) (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房
4.11
  • (37)
  • (40)
  • (21)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 340
感想 : 32
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (672ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150119157

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • こんなことになるなんて…
    どうしてウィリス作品の登場人物たちは人の話を聞かないんだろうか
    どんでん返しがいつくるかないつくるかなと淡い期待をして辛いけど最期まで読んだ
    喪失感
    はあ…

  • NDE(臨死体験)を研究対象としている二人の医師。擬似的にNDEと同じ現象をつくりだすことができるのではないかというところから、実験がとことんうまくいかずに苦しむ上巻から、下巻のラストへのめくるめく「衝撃」の展開。てゆーかあんた再読なんだから覚えておきなさいよってとこですが、ええ、まったく覚えていませんでした(^^;また泣きそうになってしもた……お得な頭だ。メイジーとジョアンナのお互いを想いあうところとか、それ以外のジョアンナが生きていく上で築いてきた関係が実を結んでいくところとか、たまらん。テーマから、どうしても「死」について考えさせられます。自分が死ぬときはどうかなあとか。おすすめです。ぜひ下巻まで。

  • 久々の再読で詳細忘れてたので、存分に楽しめた。作中に「タイタニックの教訓の一つは、船が沈む瀬戸際で大勢の人が自分よりも他人の命を救おうとしたということ」とあるが、この作品はまさにそこを踏襲している。出だしのどたばたコメディからこんな感動のフィナーレを迎えるなんて想像できないのも楽しいし、登場人物たちは類型的ではあるけど憎めないキャラばかり。また何年後かに再読しよう。

  • 上巻は第一部のスローな日常の反復描写のために、かなり時間がかかった。しかし第二部から、もっといえば下巻からはもう止まることはできなかった。もう、止まれるわけがなかった。そして着地、なんと見事か。

  • ジョアンナは薄皮を1枚1枚剥がすみたいに臨死体験の真相に近付いていく。迷路のような病院の構造に伝言ゲームみたいな留守電とポケベルでのやり取りが、あと少しで真相に手が届きそうで届かない状態と相まって読んでいるこちらも非常にもどかしい。そして、二部の終わりでの驚きの出来事の後は、結末が気になり読書をやめることができなくなりました。海外の作品は苦手という人も多いし、上下巻合わせると1300ページという長編なので誰にでもお勧めという訳には行きませんが、どちらも平気という方には是非読んでみて!と勧めたい作品です。

  • ヴィレッジブックスにて読みました。
    ハヤカワから復刊とのこと、喜ばしい。買います。
    人生のベスト3です。
    しばらく他の本読めませんでした。
    圧倒的な読後感。
    人に面白いよ、って話すのですが、内容全く伝わらない。もどかしい。

  • 面白かった。
    二日がかりで一気に読みました。
    臨死体験が薬によって再現できる、という設定の元に認知心理学者の主人公が擬似臨死体験のプロジェクトに参加することになるのですが、そのうち自身がその被験者となり、そこで行った先は何とあの歴史上有名なアノ場所だった!と分かるところで第一部が終了します。この辺りで上巻の半分強、ここまでは多少冗長な展開なところもありましたが、そこから先の上巻の終わり、そして衝撃的な第二部のくくりを経て最後へと続くところはまさにノンストップノベルという感じ!訳者があとがきで作者コニー・ウィリスは常々日本の宮部みゆきだと言っているのだが、と書いてますが、まったく同感です。衝撃的な展開が第二部で来るのでその後どうなるのか、とても気になって気になって読み進めて、最後も裏切られませんでした。(最後に「え〜?」という展開の小説もありますしねえ)

    医学ミステリやドラマぐらいの医薬品の名前や作用、アメリカのERの物騒さなど背景に忌避感がないのなら、読んできっと楽しめると思いますよ。久しぶりに海外翻訳物でアタリを引いた感じです。

  • 第二部の終了後、驚愕と衝撃と、これが夢オチなら三文小説だ!と思った。
    でも三部で粛々と話が進み、混乱と新たな謎に立ち向かって行く。
    メイジーには何度も涙腺を攻撃されました。
    ラストの58章は特にがつんとやられました。58章って!58!!

  • 臨死体験を科学的に解き明かすSF。
    ”科学的であること”に対する深い信頼と、それ自体がエンターテイメントになりうるという確信。
    まさにSFとしか呼びようのない傑作小説でした。

    本を読んでいるとたまに自分の読む速度が遅いのが悔やまれることがある。もっと読みたい、もっと先を知りたい!それなのにどうして私の読書スピードはこんなにも遅いのか!!
    そんな憤りすら感じられるほど面白い。
    面白すぎて、脳みそが蕩けてしまいそうなほど。

  • 220519*読了
    ちょっと、ちょっと、ちょっと!
    上巻の感想に書いてたヨミが当たり、下巻は最強だった。

    もし、上巻でめげそうになり、読むのをやめようとする人がいるなら全力で止めたい。
    下巻を読み出したら、止まらないから、と教えたい。

    ジョアンナ…まさかすぎる。衝撃すぎて、カフェで読みながら声が出たと思う。
    こんな展開になるとは思ってもみなかった。
    ただNDEの謎を解明するストーリーじゃなかった。
    ありきたりな言葉になってしまうけれど、愛と感動のストーリーと表現するにふさわしい。

    ジョアンナの願いが思いが届き、メイジーが救われるラストのシーンは鳥肌。
    こんなにも感動する小説だったなんて、本当に予想していなかった。
    読めてよかった。この小説をつまらないという人はいないんじゃないの?もしくは上巻で諦めた人だけなんじゃないの?
    それぐらい、黙って下巻まで読んで!と言いたいです。

    ジョアンナが必死に解き明かし、残そうとしてくれたメッセージを受け取って、彼らは前を向いて、まだ先の長い航路を進むのでしょう。
    タイトルも秀逸。航路って。そう、航路ですね、って読み終えたら感じられます。

    たくさんの人におすすめしまくりたい小説。
    いい小説に出会えました。

全32件中 1 - 10件を表示

コニー・ウィリスの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×