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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784150119195
作品紹介・あらすじ
深夜のカーニバルでのできごとを描く「黒い観覧車」ほかを収録した珠玉の短篇集新装版
みんなの感想まとめ
幻想的な短篇集は、著者の独特な視点から描かれる人間の悲しみや現実と非現実の境界を探求しています。24編の作品には、未発表原稿や雑誌に投稿された作品が含まれ、特に「全額払い」や「監視者」などは、詩的な要...
感想・レビュー・書評
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初期短篇集ということで、のちの長編の雛型のようなものや、改稿されて『10月はたそがれの国』に収録されているものもあるらしい。10月~は読んだのが昔すぎて「みずうみ」しか覚えていなかった。萩尾望都がマンガにしていたのでその記憶が強いのかも。
高校生の頃初めて読んだブラッドベリが『何かが道をやってくる』で、私にとっては華氏451度よりも火星年代記よりも、これこそザ・ブラッドベリな作品として刷り込まれているのですが、本書の1作目「黒い観覧車」が、『何かが道を~』の初期形だったのかなという短編でやはりとても好きでした。逆回転するのはメリーゴーラウンドではなく、こちらではタイトル通り観覧車。
「刺青の男」も、何かが道を~にも出てきたっけ(別人だけど)というかこれも、確か同タイトルの長編(連作短編)で1冊になってましたっけ。個人的にはサーカスの刺青男というとホドロフスキーの『サンタサングレ』を思い出す。
「旅人」は、『塵よりよみがえり』などでおなじみのセシイやティモシーのいる一族の話。ジョン叔父さんがくそだけどセシイのやりくちは鮮やか。
火星が舞台の「青い壜」「全額払い」は、火星年代記に入っていても違和感なさそう。「青い壜」は寓話的でロマンチックで好きだったけど、「全額払い」のほうは大変胸くそわるく、そりゃ人類滅びるのも当然だわ、と。ブラッドベリはたまにこういうブラックなのも混在している。他の短編もいくつか、そこそこ不愉快なもの、救いがないもの、オチが微妙なものなどあり。
ブラッドベリは少年少女を主人公にした名作もたくさんあるのに、「死の遊び」や「児童公園」のような作品を読むと、子供が嫌いだったのかと思ってしまう。集団になった「子供」という生き物は人間とは別の生命体というか動物めいていて、確かに怖いような気はするけれども。
好きだったのは、解釈によってはボルヘスっぽくもある「詩」、突然書くことをやめてしまった作家になぜかサリンジャーを思い出す「ダドリイ・ストーンのすばらしい死」など。
「戦争ごっこ」「バーン!お前は死んだ!」は連作で、子供の心を持ったままのジョニーは本物の戦争にいっても戦争ごっこのつもりでいるのでけして死なない。彼を守ろうとする友人スミスが、友情を通り越して母性愛に目覚めちゃってるあたりが不謹慎ながら萌えだった。
※収録
黒い観覧車/詩/旅人/墓石/青い壜/死人/ほほえむ人びと/死の遊び/時の子ら/全額払い/監視者/再会/刺青の男/静寂/乙女/夜のセット/音/みずうみ/巻貝/棺/ダドリイ・ストーンのすばらしい死/戦争ごっこ/バーン!お前は死んだ!/児童公園詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2013年12月26日読了。幻想SFの名手ブラッドベリが雑誌『ウィアード・テールズ』に投稿した単行本未収録短編や未発表原稿など、24編を収めた短編集。こうして読むと、この作者はハードなSFよりも、「置き去りにされた人間の悲しみ」であったり、現実と非現実があいまいになっていく境界のようなものに強く惹かれ、それをテーマにした物語を長編・短編にかかわらず追求していった人なのであるのだな、と思う。あとがきに「駄作もあるが」と明言されているのはどうかと思うが、「全額払い」「監視者」などの短編はP.K.ディックがもっと詩的になったような感触で、SFショートとして興味深く読むことができた。
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『詩』『刺青の男』『みずうみ』『バーン! おまえは死んだ!』『遊園地』が好き。
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私が読んだのは、1976年版の文庫なので、本棚にあるものとはちょっと違っていたりする。
昔の版組なので、すげえ字が小さくてみっちりしている。
訳にも独特の癖があり、読みやすくはない。実際、一回通読するのに挫折している。
とはいえ、腰を据えて読み始めるとなかなか面白い。
私のレイ・ブラッドベリは、萩尾望都のコミカライズが先にあって、実は原作たる著作は今まで読んだことがなかった。……というか、私は本読みとしては、かなりアホで大雑把なこともあり、著者を目当てにして読むということを30歳近くまで、ほとんどしてこなかったという過去がある。好きな作家はいたし、追っかけも一時していたのだが、せいぜい片手で間に合う程度というものだった。かなり乱読な読書傾向もあって、自分が読んだ本の記録を残すこともなく。ホントただ読んでいるだけという有様だった。そんなだったから、後年になって、読み返した時に『あれ?知ってるぞコレ』というのがやたらと多くて、実はかなり有名な作品をそれと知らずに読んでいたということが多くあった。
レイ・ブラッドベリは、先にも書いたように萩尾望都の漫画が先にあって知った。そして、食指を動かされたものの読み損ねていた作家のひとりだった。
お馬鹿な読者であった過去の自分に『アホだコイツ』と思いつつも、まるっきりの勘で本を選び、楽しいから面白いからと濫読しまくっていたかつての自分が愛おしくもある。あの頃の私だったなら、この本を手にした時どんな風にして読んだだろう。ハッピーエンド(どっちかというとメリーバットかな)もバッドエンドも、鬱エンドも入り交じっているこの短編集に困惑したかもしれない。
SFと冠されているけれど、どっちかというとホラーじゃね?とか思ったかもしれない。(これは、今の私の感想だ)
『青い壜』『死人』が好きかな……
不思議と、懐かしい気持ちになる1冊でした。 -
ブラッドベリ処女作品という事もあり手に取った次第です。黒い観覧車や監視者や戦争ごっこ等印象的でした。色々な短編が楽しめる作品であっという間に読了でした。
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ダークファンタジー
オチが良く分からない話もある -
初期の短編集。
ファンタジー系の話が多い。
後の作品のプロトタイプのような作品もあり、その点では粗削りではあるが興味深い。 -
BRUTUS2017/1/1号、「危険な読書」
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SF界の至宝レイ・ブラッドベリの処女短編集。
初期の作品群ということもあり、ストーリーに荒々しさが目立つものもあるが、それが逆に各々の話の印象を引き立たせていると感じた。個性的、というよりは偏狂な主人公(虫を異常なまでに嫌う男や、戦争をごっこ遊びのように楽しむ男など)がよく登場する点も目を惹く。個人的には「ダドリイ・ストーンのすばらしい死」が好き。 -
久々に読みました、ブラッドベリ。この独特の、仄暗いようなうすら寒いような雰囲気に引き込まれる人は多いのでしょうねぇ。比喩の和訳が少々くどくて、特に前半は読みにくくて苦戦したのですが、後ろの方の短編は文章も読みやすくなって素直に話にのめりこめました。「ダドリィ・ストーンのすばらしい死」「戦争ごっこ」「バーン! おまえは死んだ!」の三本が、個人的なお気に入り。
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夢か現か
Science Fiction(=SF)というよりも、ファンタジーやホラーという区分の方がしっくりくる。
訳者もあとがきで述べているが、ファンタジーという区分は割と新しい区分らしく、それらを全部ひっくるめて、SFとしていたようだ。
さて、24編の物語が収められているが、私は『戦争ごっこ』『バーン!おまえは死んだ!』の連作、『黒い観覧車』『監視者』『刺青の男』を面白いと思った。
連作二編は、「子供たちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。はっきり言っておく。子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない。」という聖書のことばを題材にしているのではないかと思われる。
その、神に愛された子供(ジョニー)を守りきるためにスミスはいきている。
幸福を願わずにはいられない物語だ。
『黒い観覧車』は観覧車が回るたびに大きくなったり小さくなったりする男の物語。
不気味でありながらどこか幻想的。
『監視者』はモダンホラーの名手といわれるキングのよう。
追いつめられていく男と、信じていたものをひっくり返される物語の展開は面白い。
真の悪魔については、何とも「微妙」な気もするが、心理を描いているところは読み応えがある。
『刺青の男』は「見るなの部屋」的。
なぜやってはいけない、見てはいけないものを人は見てしまうのか。
逆に言えば、見てほしければ絶対見るな、と書いておくのが効果的だ。
その他にもくらくらとする世界を楽しめる。
中には、一度では理解できないものもあるが、全て短編なので、もう一度読んでみるのも良いだろう。
更にその中には何度読んでもわからないものもあるが...... -
「逢魔が時」という言葉を頭に浮かべながら読了。
ブラッドベリの処女短編集と同じ表題ですが、実際には同時期に雑誌に発表された作品を集めたものと言った方が正しいようです。
しかし、何故こんなに薄暗く感じるのでしょう。ブラッドベリの描く世界は、昼間であっても立ち上ってくるのは薄暗い中に潜む何か。
いかにもと言った感じのダーク・ファンタジーです。
流石にネタの古さは感じます。しかし第2次大戦直後という古さを考えれば、当時として新機軸でブラッドベリによってスタンダード化されたものかもしれません。
しかし、結構読みづらかった。 -
叙情派SFっていうんですか。はじめて知りました。「黒い観覧車」は描写も雰囲気もとても良い。
著者プロフィール
レイ・ブラッドベリの作品
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