はだかの太陽〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (2015年5月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784150120078

作品紹介・あらすじ

惑星ソラリアで起きた殺人事件の謎に刑事ベイリが挑むが……傑作『鋼鉄都市』の続篇。

みんなの感想まとめ

人間とロボットの共存を描くSFミステリーが展開され、読者を引き込む魅力があります。舞台は高度に発展したロボット文化の惑星ソラリアで、刑事ベイリが殺人事件の捜査を進める中で、地球との対比が印象的に描かれ...

感想・レビュー・書評

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  • 鋼鉄都市の続編

    最後までとても楽しめました!

    ロボットと人間
    それをうまく対峙させ
    人間の、生きる意味や、素晴らしさを
    楽しくわかりやすく
    読み応えもあるSF
    さすが読み継がれるだけあるなーと
    感じました。
    胎児管理って安倍公房さんの最近読んだ本に
    出てきた話を思い出しましたが
    ずっと私には読みやすかったです。

    ミステリー要素も古典的であるけれど
    楽しめます。

    ただ、、、この続き3部、4部が
    単行本ででてなくて、購入できるものが
    かなりの高値。最後まで読みたいのに
    どうしよう、、、

  • アシモフの「ロボット三原則」
    それは矛盾と二律背反がもたらす面白さ……。

    舞台は高度にロボット文化の発達した惑星ソラリア。そこでは極端に少人数の住民が裕福に暮らしている。
    そこで起こった殺人事件を地球人である主人公が捜査することに……
    地球とソラリア、相反する二つの世界はその相違がゆえに同一であることが、徐々に印象的となる。

    物語自体もさることながら、アシモフ自身による「序文/ロボット小説の舞台裏」が面白い。
    ミステリーに強い興味を持っていたこと、当時のSFには半裸の美女を登場させないと売れないと言われていたにも関わらず、アシモフは女性を描くのが苦手と言われていたことなど、執筆時の様子が面白く分かりやすい。

    前作『鋼鉄都市』を未読のため、読み始めに地球の状態がイマイチ把握できていなかったことが残念。

  • 『はだかの太陽』。おにぎりが食べたくなるやつではない。『鋼鉄都市』の続編ということ、そしてアシモフによる前説によると(80年代に書かれたもので旧版にはない)作者自身の評価もわりと高く、ブクログの評価も平均★4以上ということで楽しみにしていたが、私にとっては微妙だった。なので★3。私の場合、評価が甘めなのでほとんどのものは★4か5をつけることが多い。つまり★3はほぼ最低点ということになる。

    理由。
    ・今回も殺人事件が起きてベイリが捜査するが、被害者の職場を調べるのがかなり後の方になってからなので、早く行けや!と思い、まだるっこしい。その件はその惑星の文化的にタブーという設定だし(ハクスリーの『すばらしい新世界』に近い)、直接会うこともタブーで、情報がなかなか入ってこなかったという理由は一応あるけど、それにしても地球人の捜査方法の鉄則ではないのか?
    ・殺害のトリックの予想がわりと早くついてしまう。
    ・これは好みの問題かもだが、ダニールがあまり活躍しない。考えてみれば前作でもそこまで活躍してないかもしれないけれど、前作の場合はベイリがまだかなりのロボット嫌いだし、全員初登場だから気にならない。

    前作レビューにも書いたが、SFミステリなのでSF要素とミステリ要素に分解される。先に書いた不満点は主にミステリの部分について。

    SF要素についてはそこまで不満はなく、良かったと思う。前作の博士の飛行機恐怖症から引き続いて、鋼鉄都市の原題「鉄の洞窟」=ドームの中にずっといたベイリの「太陽恐怖症」、屋外に対する恐怖。ドームに引き篭って衰退しかけている人類が外に出ていくというテーマは、前作からより推進されていると思う。

    前作では「高速走路」の動きのあるチェイスシーンがダレ場を埋めていたが、今作にはない。ミステリ部分がつまらないのでそういう道具立てがなにかあれば、退屈しなかったかもしれない。代わりにあるのがロマンスだったが、すこしモヤモヤしてしまう。続編に期待。

  • 『はだかの太陽』
    アイザック・アシモフ 小尾芙佐/訳
    Naked Sun
    Isaac Asimov
    ハヤカワ文庫
    イライジャ・ベイリは別の惑星ソラリアで起こった殺人事件を解決するために地球から派遣された。事件の関係者と直に会って話を聞きたいと思うものの、この星の人間は常に映像を通して他者と交流し、直接会うのは動物的なおぞましい行為とされ嫌がられる。物的証拠はロボットに処分されてしまい、文明の進んだソラリア人の地球に対する侮蔑などで、なかなか操作がスムーズに進まない。また外出すると太陽の光が地球人のベイリには有害で具合が悪くなってしまう。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    これは1957年に書かれたものだけど、アシモフの予言もまんざら間違ってないと思う。人型ロボットこそそれほど見かけないけど、生活の至るところにAIが関与し、人と人との接触がだんだんと希薄になってきている。
    高度経済成長期やバブルの時代にこの本を読んだら、へええで終わってしまったかもしれない。今の時代に読むと無性に身に染みるものがある。

  • 舞台は、人との接触を極度に避け、対面は全てバーチャル映像で行う社会。
    極めて人工的に管理されたシェルターの中で暮らし、自然環境からは完全に隔絶されている別の社会(こちらは「鋼鉄都市」に詳しい)から来た人と、実際に同じ部屋の両隅で距離を取り恐る恐る対面することになった登場人物が、
    「あなたの肺にあった空気が、わたしの肺に入る」
    ことに気づき、気持ちが悪くなり耐えられず逃げ出してしまいます。
    3密とかいう言葉も登場し、Webでのコミュニケーション全盛の今の時代から、あと少しかも・・・
    どちらの社会もロボットが大活躍。ロボットに仕事を奪われることの人々の嫌悪感、ロボット任せで失われてゆく能力の描写なども、全く絵空事とは思えません。
    1957年の作品。
    作家の想像力・洞察力、全く凄いものです。

  • 再読。
    ロボット工学三原則を使って一種の密室を作り出したミステリー。

    それにしても、初めて読んだときには、まさか人と人が接触することを避けるよう求められる時代が来るとは思ってもみなかった。
    地球が惑星ソラリアのようにならないことを祈る。

  • SFだけど、ミステリー。ロボット三原則や、異星の文化がうまくトリックに組み込まれていて面白かった!新訳で非常に読みやすい。

    一昔前のSF、現在すでに実現していることがあったり、ズレがあったり、読んでいて味がある。

  • おっさん刑事&ロボット刑事の相棒ものSFミステリー第2弾が新しい訳で登場だ!う~ん惜しい…現代の作品だったら絶対同人誌が出るのに…。アシモフ先生は時代を先取りしすぎたんだ。
    とにかくロボットのダニールがエロい。とてもエロい。正直言って、ヒロインが全裸で登場するシーンより、ダニールが「ロボットであることを証明しろ」と命令されて無表情で服をはだけるシーンの方が断然エロいと思う。そこには禁欲的なエロスがある。
    ミステリーとしては極めて型破りな手法がとられているため、ミステリーとしてこれはどうなんだ!?と思ってしまう部分もあるが、それも含めて楽しんだもの勝ちだ。
    古い訳のものを手元に置いていないので今回で訳がどう変わったのか分からないが、違和感なく読むことができた。中古でしか手に入らなくなっていた本書を新バージョンで出してくれたハヤカワに感謝したい。

  • SFミステリーとして読み応えのあった前作に引き続き、今作も非常に面白かった。
    ミステリー単体としてはクリスティなどの作品と比較すると浅い感覚は否めないが、散りばめられた伏線を回収していく様は快感を覚える。

    当時、未来として考えられていた映像対面は現代においては一般的になりつつあるが、リアル対面と比べた時の不足感は否めない。SNSなどの浅いつながりで満足しかけている若者に、ディストピア小説的な刺さり方をしてくれたらいいなぁと思う。


  • 『鋼鉄都市』の続編にあたる作品で、前作は地球を舞台にしたものに対して、本作は宇宙国家のひとつであるソラリアを舞台とした話。前作同様に主人公ベイリが殺人事件の犯人の行方を追うが、ソラリアに住む人々は地球人と同じ祖先であるが、さまざまな面で地球と価値観が異なり、ベイリは困惑するところが印象的。また解説にあるように、映像とコミュニティをとる場面は、現在のYouTubeやニコニコ動画を彷彿させる。

  • 彼の勧めであった鋼鉄都市で少しSFの世界観にハマり、続編であるこちらを購入。

    今回は架空の惑星ソラリアも登場し、人類はこのような方向に将来進んでいくのか、もしくは進まないとしたらどのような発展を遂げるのだろうと本の中の世界(=現実、日常)にいる時に考えさせてくれるのがSFを読むときの私の醍醐味。ChatGPTの登場、現在の食生活などのテーマを、読書と平行してそこから想像を膨らませていくのが楽しい。

    主人公ベイリ、相変わらずのポンコツっぷり。
    そして外見の情報=面長しか出てこないので主人公に私としてはあまり感情移入というか魅力を感じなかったけれど、 Rダニールの再登場の方がテンションが上がった。
    3部作を読みたいのだけれど最終編は電子書籍で出ていないみたいだ。ので英語で読むしかないのか。というので腰が上がらない。(書いている現在、読了して1ヶ月経っている)

    なぜか作者のかなり細かい、ストーリーとはあまり関係のない作品歴が紹介されていてその情報はあまりいらなかったけれど、作品は購入して1週間ほどで集中して読めた。

  • 推理小説っぽかった

  • 無いと思っていた凶器がまさかその辺に溢れているロボットの腕だったとは。木を隠すには森の中。

  • 鋼鉄都市に続く二作目
    キャラ立ちもしていて内容も面白くサクサク読めた。
    アシモフの想像力に今回も脱帽、対面で接するのが何よりも苦痛な生物を生み出すなんて

  • 第66回アワヒニビブリオバトル「そら」で紹介された本です。オンライン開催。チャンプ本
    2020.07.05

  • 鋼鉄都市読後即買ったわ

    冬川さんの訳読んだ

    も〜楽しい ロボたちの人間守る!感今回強かった

    モブロボは主人倒れた時まともに喋れなくなってたけど、ダニールは全然まともで良い 流石最新式ヒューマノイド
    でもベイリが倒れかけた時だっけ?に膝ガクついたりため息ついたりしてて良い

    ベイリめちゃ頑張ってたけど普通にラスト付近おい!既婚者!!となった

  • 前作の鋼鉄都市は一昔前の訳だったため古くさい言い回しが気になる部分があったけど、新訳だとスムーズにお話に入れた。
    イケメンロボットのダニールの出番がちょっと少なくて残念。でも登場場面ではいい仕事している。ベイリとダニールの関係性も変化しており続きも楽しみ。
    特に保護者的な扱いに反発したベイリに行動を制限されてしまう場面が切ない。ばかげたことと思いつつ、何かダニールに対して人間的なものを期待してしまうベイリもよい。

    半世紀以上前の小説なのにそのまんまのリモート会議が登場することに驚く。隔離生活が定着した無菌状態の惑星ソラリアで、病原菌扱いされ思いっきり差別される地球人ベイリ。これこそコロナ禍に読んでほしい作品だと思った。

    たくさんの要素を含むこの作品で、1番印象に残ったテーマをひとつ挙げるとすれば「価値観の違い」

    惑星の住人とは基本的に言葉が通じているのだが、植民して長いためか、同じ単語を用いたとしてもその意味に齟齬が生じる、という点は面白かった。

    惑星ソラリアではリモートで人と会うことが常であるために、「じかに会う」事がすごく下品で非常識なことだったり、異なる世界どうしの文化が交わる際に起こる価値観の摩擦が前作にも増して繰り返し描かれている。
    こういう事は現代でも常に起こっていると思う。
    そしてもしコロナの緊急事態宣言みたいな状態がずっと続いたら、私たちの世界も少しずつソラリアに近づいていくかも、、というのはコロナ前には持ちえなかった感想かも。

    そんな惑星で起こる殺人事件の解決過程を軸に、人工知能や、遺伝子の管理などのSF要素に加え、イケメンロボット×やんちゃなおじさんというブロマンス要素まで盛りだくさん。お腹いっぱいの作品でした。アシモフ先生ありがとう。

  • 50年以上前にリモート殺人小説が書かれてたなんてってなった トリックは現代には適用できないけど
    ベイリが執拗に直接会いたがるのもあと数十年経ったら意味不明になりそうだし読者もソラリア人のほうに賛同しそうな気もする
    ソラリアも感染症とかで大変なことになってこうなったのかな〜とかコロナの社会変容と重ねながら読めてよかった

  • 人と人とが一生のうちほぼ触れあうことなく、映像で対面することが基本となっているソラリアという星でおきた殺人事件に挑む。

    このコロナ禍のなかで読むと、だいぶ地球もソラリアに一気に近くなってきたなというところがまず興味深かった。
    やはりロボットやいろんな技術が発展すれば、人間の出番はこうやって減っていくんだろうな…。

    ミステリとしてはそんなに意外性もなく、期待していたダニールの出番もあまりなかったのでちょっと残念。
    ソラリアという星はこういう人間が住んでいて、こういう習慣ですよ、という部分が大半を占めていた気がする。
    私はそもそもSFがあまり得意なほうではないので少し退屈に感じた。

  • 『鋼鉄都市』の続編。前回の作品で見事殺人事件を解決した主人公ベイリ。今度は彼にソラリアという惑星で発生した殺人事件について捜査を命じられる。ソラリアの人間は、部屋に引きこもり、たいていの用事はすべてロボットで行ってしまう。また人に会うのは直接ではなく、映像を使って行われる。そんな価値観の全く違う中で、ベイリは、相棒ダニールの力を借りながら(時に無視して)、事件を解決に導いていく。
    ソラリアの状況を見て、地球も同じになっていくかもとベイリが最後に警鐘を鳴らすシーンは、よくある内容とはいえ、けっこう好み。

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著者プロフィール

Isaac Asimov (1920―1992 )。アメリカの作家、生化学者。著書に『われはロボット』『ファウンデーション』『黒後家蜘蛛の会』等のSF,ミステリーのほか、『化学の歴史』『宇宙の測り方』等の科学啓蒙書やエッセイが多数ある。

「2014年 『生物学の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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