マルディグラの工作員 (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-505 宇宙英雄ローダン・シリーズ 505)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150120276

作品紹介・あらすじ

ローダンらは、商館マルディグラのコンピュータの不具合の原因を探りだそうとするが!?

感想・レビュー・書評

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  • ・1009話:マルディグラの工作員
    コンピュータの悪性セルのために壊滅寸前の、マルディグラ商館。
    ディルト人のベリーブルー(ミミ)が、ちょこちょこ動いて必死に破壊作戦を阻止すべく活動する様子が愛らしい。表紙にはペンギンの形の後ろ姿ではなく、表からを描いて欲しかった。
    ポジトロニクスのアルバートがヒュプノ学習装置でミミに知識を付けさせ、セト=アポフィスの洗脳をさせるつもりだったが何故か失敗してしまった。私は純粋さゆえなのかもしれないと思った。
    そしてローダンに役に立つとして連れてこられた、犯罪者ロバート・W・G・エールツ。行動目的が自分の利益なので、セト=アポフィスの工作員3名、商館職員のジョン・ナック、サスーン代行のナロム・ケンサラー(プロフォス人)、
    幼稚園児オラフ・ポランドに交渉し、商館を殲滅させないようにするところも読みどころだ。
    しかしローダン達の努力もむなしく、商館は破壊されてしまった。
    工作員3名から仲間だと思われていたエールツが、工作員たちに撃たれてしまい、死ぬ寸前にセト=アポフィスからのインパルスを受けて工作員だと思い出したのが興味深かった。エールツの場合は、非純粋さゆえに洗脳されず、気が緩んだ際に自覚したのかもしれない。
    1007話(宇宙ハンザ)のエピローグで、エールツが後天的に犯罪者の思想を持った記録をもみ消したエピソードが出てきた。セト=アポフィスの洗脳活動なのだろうが、記録をもみ消した担当者がしっかりしていれば、セト=アポフィスの見えない攻撃も防ぐ道はあるのではと思った。
    エピローグで、渡り鳥に感化されて放浪の旅に出たミミに、また登場して欲しい。

    ・1010話:コンピュータ人間
    ローダンがマルディグラ商館から持ち帰ったコンピュータ悪性セルを研究している、デルタコム研究所の所長マルセル・ボウルメースターが、セルに侵されて機械化されていく。
    あとがきにあるように今まさに起るようでとても怖い話だ。
    セルの紛失をプライドにより秘密にしてしまい、自らが感染してしまうのは、まったく自業自得だ。
    研究所に入った、銀河中枢部近傍のヴォラール出身のアデレーアが巻き込まれて、同じように感染してしまう。
    アデレーアがボウルメースターからセルを取り出そうとしても、執刀機の先端器具がセルに負けて別の先端に作り変えられてしまうのには驚いた。
    別のエピソードとして、研究所からセルを不正に持ち出したり、研究したりする異星人キウープの行動がとても怪しい。地球の味方の行動なのかどうか?監視を潜り抜けて行動されてしまうようでは、ローダンもたまらないだろう。
    月のポジトロニクスのネーサンのところに行きたいボウルメースター、次の話も怖そうだ。
    (2017.6.7読了)

  • マイクロ工作員によるテラへのポジトロニクスの攻撃が始まった。 それを同対処するか。とうとう人間も機械に浸食され、犯されてしまう。 ローダンは同対処するか。楽しみです。

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