十月の旅人 (ハヤカワ文庫SF)

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  • 早川書房 (2016年4月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784150120634

作品紹介・あらすじ

ブラッドベリの初期作品群から甘美で詩情漂う10の佳篇を精選した日本オリジナル短篇集

みんなの感想まとめ

深まる秋の夕暮れや夜長にぴったりの作品集で、詩情豊かな言葉が秋の風景を彩ります。ブラッドベリの初期作品群から選ばれた10篇は、SF、ホラー、ミステリーなど多彩なジャンルが融合し、読者を引き込む力を持っ...

感想・レビュー・書評

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  • 晩秋の深まる夕暮れや夜長に
    ブラッドベリは非常に親和性が高い

    秋を彩る様な言葉や文章も多く
    彼特有の叙情的な表現も錦秋に合う

    彼の初期作群から10篇を収録
    SFから、ホラー、ミステリー等多彩に含まれる

    過去の作家を未来に呼び出す
    「永遠と地球」が一番好きかな
    正直、よくわからない話も幾つかあった

  • 宇宙時代の抒情詩人ことブラッドベリの描くSF短編集。
    私が本格SFと意識して読んだのが『華氏451度』だったこともあり、他海外作家さんの作品を読んでから本作を読んでみると「ああ、ブラッドベリらしいな」と思わせてくれるような作品の数々と出会うことができた。

    特に好きだったのは老人が過去の自身たちと邂逅する『過ぎ去りし日々』と、若くして亡くなった作家のトマス・ウルフを近未来へ連れてくる『永遠と地球』。
    どっぷりとSFっぽさを残しながらもノスタルジーな気持ちに浸ることができ、読了感も良かった。
    黒い書影からある程度想像していたが、バッドエンドを迎えるであろう話や、なかなかにホラー要素が強い作品も収録されており、飽きることなく読み進めることができたのもグッド。

  • 大長編を読んだ後ということもあり、短いページでありながら情緒的な話をより楽しむことができた。タイトルに惹かれて読んでみたが、はっきりと結末を明示しない語り口やSFというよりホラーなのではというものもいくつかあり、表題作以外にも様々な趣向を凝らした作品が集められているところが好印象。
    個人的には『休日』と『ドゥーダッド』が気に入った。

  • 『ドゥーダット』が大好き。
    みんなのレビュー見るとコレが一番好きというのが完全にバラけてるのがおもしろい。

  • 「対象」「休日」「昼ざかりの死」など大変に優れて面白い短編がはいった一冊。ブラッドベリは本当に夢中で読んでしまうなぁ。出ている新訳はすべて読んでいきたい。

  • 怖くて面白かった!
    休日が一番好きだった。夢魔もよかった。情景が美しい!

  • 図書館で何の気なしに棚を眺めていたらレイ・ブラッドベリの短編集を見つけた。「華氏451度」が個人的にとても良かったので、借りて読んでみることにした。

    それぞれの年代で書かれた別々の作品なのに、根底に流れるテーマのようなものはどこか似ている。「時間」「対象とレッテル」「憎悪・恐怖・疑念」「死」。作品の主人公達にハッピーエンドは訪れない。

    今よりもずっと前に書かれた作品なので、当然パソコンや携帯電話やバーチャルリアリティといった現在のSFでよく使われるようなガジェットは出てこない。メモ帳や固定電話、タイプライター等のアナログな時代感で話が進む。でも人間の描写は驚くほど現在にシンクロしている。何に怒っているのか自分達も理解できていないにも関わらず暴動を起こす人達。モラルなどはなから持ち合わせていないような人達。強欲で傲慢な人達。ブラッドベリに先見の明があったのか、人間が全く変わってないのか、どちらにせよ今読んでも充分共感できる。

    どんな作品でも、気に入ったものは2度見返したいと思っている。1度目は真っ新な状態で、2度目は隠されたメッセージや伏線を探すために。長編小説や3時間もある映画は、よほどじゃないと見返す気にならない。そういう意味で短編は凄くありがたい。

    短いからこそ強烈な一瞬が詰まっている。

  • ブラッドベリ先生の初期作品を集めた短編集。苦手と言いながらついつい読んでしまう。本当は好きなのかも。長編より短編、ホラー・ミステリよりSFものが好み。一番のお気に入りは「永遠と地球」。過去のSF作家をタイムマシンで連れてきて、火星旅行に行かせSF小説を書かせるとかスケール大き過ぎ。「夢魔」も好き。睡眠時だけ夢に現れる異星人とか怖すぎ。眠れなくなっちゃう、気が狂う。星新一先生が書いていそうな作品。救いのないラストが多くてちょっとスパイシー。

  • やっぱりブラッドベリはすばらしい。
    珠玉の10篇を収録した本書。「十月のゲーム」や「永遠と地球」といった再読作品も多々ありましたが、十分堪能することができました。とりわけ「十月のゲーム」は、何度読んでも鳥肌がたつような恐怖を感じられます。その他のお気に入りは、見事なノスタルジーに触れられた「過ぎ去りし日々」と、信念と希望を描いた作品だと信じたい「すると岩が叫んだ」あたり。
    うーん、やっぱりブラッドベリはすばらしい。

  • ブラッドベリの初期短編集。
    皮肉でブラックな作品が多かったです。
    夭折した作家を未来に連れてくる『永遠と地球』が一番好きです。未来から届く美しい花束、想像するだけでうっとりしてしまう。

  • 『十月の旅人』
    レイ・ブラッドベリ 伊藤典夫/訳
    The October Game and Other Stories
    新潮文庫

    先日TVで特殊が組まれていた萩尾望都さんもブラッドベリが好きらしく、『ウは宇宙のウ』をコミカライズされてました。ブラッドベリはこてこて化学じゃなくて、幻想的で読みやすいSF作家だと思います。

    表現の「十月のゲーム」は自分の妻にも娘にも愛情の持てない男の話。言うなれば超利己的な男。普段気がつかないだけで、案外身近な所にこういう人物、いるんだろうな、と思う。
    楽しいはずのハロウィンの夜、彼は恐ろしい遊びを決行する。

    「永遠と地球」はタイムマシンで今は無き作家トーマス・ウルフを連れて来て、火星へ連れて行って小説を書かせる話。でも、これって酷な話で、見せるだけ見せておいて、未来の世界に留まることも、書いた小説を自分の時代に持ち帰ることも禁じている。なんだか未来人=文明人のエゴが垣間見える。

    「過ぎ去りし日々」は時間軸が大きく乱れたカオス状態になったある夜の話。幻想的で美しかった。

    最後の「すると岩が叫んだ」は既読だったけど、読むまで内容を忘れていた。ある白人のアメリカ人夫婦が南米のある国に旅行中に暴動に巻き込まれる。白人達はおそらく殺され自分達が最後の白人になってしまったようだ。国境を越える事は許されず、車も荷物も奪われ…

    これも「永遠と地球」同様、白人=文明人のエゴを問題視している。この話だけはSF色が乏しく現実的。それ故一番恐ろしかった。

  • トム・ウルフのお話が好きかな。最初のお話はかなりグロイよね。

  • 自分で定めたカテゴリーのなかに
    あてはめようとしても
    そうじゃないだろ?それでいいのか?
    と自問自答。

    個々の作品にしても、オチのわかり易いものと
    ほのめかし、余韻から感じてよ、わかるだろ?
    というものも。でも違うのではないか、
    どこかにヒントがあるんでは?
    と、世界に短時間でも簡単に引き込まれる。

  • ブラッドベリの短編集。単行本は1974年、大和書房刊。当時、邦訳単行本に収録されていなかった短編を集めたもの。恐らく1987年に新潮文庫から出たのも同じものだと思うのだが……。

    『永遠と地球』『夢魔』はまったくタイプの違うが、本書からどれか選ぶならこの2編を。

  • 単行本から漏れた寄せ集めとはいえ、ブラッドベリの質の高い作品が揃っている短編集。一番好きなのは、若くして病死した作家を過去から未来に連れてきて、思う存分執筆させるという「永遠と地球」

  • 2025.10.12読了
    初めてのレイ・ブラッドベリ!夏頃にハロウィーンの時期に読むものを選んでおきたいなあと思って調べてたら本書に至り、タイトルも『十月の旅人』という10月にぴったりな作品だったので今まで温めておりました。
    10篇が入った短編集で、個人的に印象的だったのは『休日』『対象』『ドゥーダッド』『夢魔』かな。特に『休日』は故郷を思う郷愁が秋という季節と相俟ってなんとも言えない気持ちになった。
    訳者あとがきに「ブラッドベリからあの特徴ある文体を消すと、こうなるということか」という文章があり、ブラッドベリ初心者である俺にはどういうことか分からなかった。そのことが少しだけ悔しかった。これから他の作品も読んでいきたい!

  • 「対象」が一番印象に残った

  • うーーんなんだか期待が大きかったぶん残念でした

  • 『十月のゲーム』『過ぎ去りし日々』『すると岩が叫んだ』がよかった。
    特に『すると岩が叫んだ』はスリリングな社会派SFって感じでお気に入りです。アメリカの白人の心の奥底に眠る恐怖感が見えたような……これっていまのアメリカ人が読むとどう感じるんだろう?
    さすがブラッドベリ、安定していいですね。

  • ブラッドベリ‥この作家の名を聞くだけで、広大な宇宙を漂う詩人を思い浮かべますが、ここに編まれた10の短編は「これがブラッドベリ?」「これぞブラッドベリ!」と唸らせるものばかりです。訳者の伊藤典夫氏が厳選して編みした。種々の事情で日本の読者の目に触れなかった初期の短編を、よくぞ発掘してくださった!どの作品も50年も前に書かれたものとは思えないです。

    作品のジャンルはSF、ミステリー、怪奇、シュール、文学、‥どれにも当てはまり、どれをも超えています。訳すのも難しかったでしょう。日本の作家にはいないタイプの作風を堪能できる短編集。ブラッドベリファンではない人にもお勧めの一冊です。

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著者プロフィール

1920年、アメリカ、イリノイ州生まれ。少年時代から魔術や芝居、コミックの世界に夢中になる。のちに、SFや幻想的手法をつかった短篇を次々に発表し、世界中の読者を魅了する。米国ナショナルブックアウォード(2000年)ほか多くの栄誉ある文芸賞を受賞。2012年他界。主な作品に『火星年代記』『華氏451度』『たんぽぽのお酒』『何かが道をやってくる』など。

「2015年 『たんぽぽのお酒 戯曲版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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