ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房
3.16
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本棚登録 : 625
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150120986

作品紹介・あらすじ

第二次大戦で日独が勝利し、巨大メカが闊歩する日本統治下のアメリカで、石村は違法ゲーム「USA」を追う。衝撃の改変歴史SF

感想・レビュー・書評

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  • 本の雑誌でこの本の情報を入手。なんと少し前に話題になった巨大モビルスーツが怪獣と戦うCG映画『パシフィックリム』に近い内容を彷彿とさせる表紙イラストに惹かれまして、隠れSF少年、もとい隠れSF中年の僕わおもわづ飛びつきました。
    本書を読み進めるにあたって一番嬉しかった事。それわ字が大きい事。最近わこれに勝る読書事情的ヨロコビわないです。
    まだ二十代らしい著者はサンフランシスコ在住の韓国系アメリカ人。なんでも日本の文化に物凄く傾注しているみたいで、この作品わなんと天皇が絶対君主として専制政治を行う大日本帝国の、そしてその日本に征服された北米すなわちタイトルのUSJでの物語なのです。なんたって、太平洋戦争に日本が勝った!から始まるのですから。
    普段わめったにお話の中身にわ触れないりょうけんくんも今回わちょっと書いてしまった。すまぬ(._.)

    • ほんやだワンさん
      ここにレブューのせると自動的にツイイッターへと行きますが、それを見た(らしい)作者御本人さんからメッセージが届いてびっくりしたス。
      多分に...
      ここにレブューのせると自動的にツイイッターへと行きますが、それを見た(らしい)作者御本人さんからメッセージが届いてびっくりしたス。
      多分に自動的儀礼的なモノかもしれんが、うれしかったス。
      2016/12/14
  • 1948年、アメリカでの地上戦に日本の皇軍が謎の破壊兵器を投入し、アメリカ全土を制圧してユナイデッドステイツオブジャパン(USJ)を建国した。1988年、終戦時に生まれたベンこと紅功は、USJにおける日本皇軍の諜報部に所属していた。ある日、元上司と思われる男性から「娘が死んだ」と電話を受けた…。

    ディックの名作『高い城の男』同様、第二次大戦を起点としたパラレルワールド物である。もっとカラッとドライな話かと思いきや、わりかし重めのストーリーで面食らった。

    日本皇軍、諜報部、憲兵といった日本人コミュニティに対して、テロ組織ジョージ・ワシントン団が裏の裏をかいて手を回してくる事に対し、日本軍は情け容赦ない鉄槌を下していく。

    割と初期から100円で売られていたのだが、おそらく日本を悪役として描いた反日的な部分に嫌気が差した読者も多かったのではないかと考えられる。しかし、よく読み込んでいくと細部にそうではないことが見えてくるのだ。

    翻訳の作品には非常に珍しく、どうも原作者の意図と思われる日本人名が漢字で書かれる。最初にでてくる日本人が深作慧(ふかさくさと)という漢字を書く時点で、なんか普通じゃないぞという雰囲気が漂う。いくらなんでも作者の意図を無視して六浦賀(むつらが)なんていう漢字を使わないだろう。

    また、序盤では「天ぷらバーガー」などと適当っぽい食事に関しても、卵かけご飯(ゆで卵だが)、「本式の伊勢うどんを出す店は少ない」とまで来ると、この人、日本マニアで日本大好きなのだなと思わざるを得ない。

    1988年に電卓(携帯電話)だの、1948年に巨大ロボットだのと、ありえない設定がでてくるのも、本当じゃないんですよという意思表示なのだろう。『高い城の男』で易を使って意思決定をしていたこととも似ている。

    ただ、上巻ではさほど盛り上がらなかったので☆は3つ。ようやく巨大ロボットらしきものがでてきたので、後半に期待。

  • 今のところ、ちょっと思ってたのと違う。

  • 第二次世界大戦で枢軸国側が勝ち、アメリカ西海岸が日本統治下にあるという「歴史改変SF小説」。
    作者がアメリカ人であることを忘れそうになるくらい、日本に詳しい。面白い。

    日本がアメリカに原爆を落とした世界線。真珠湾攻撃を仕掛けなかった世界線。「軍国主義的、かつ日本的」価値観がまだ当然生きていて、まさに勝てば官軍負ければ賊軍。
    ストーリーは石村という帝国陸軍検閲局任務の隊員を主軸に進む。ハッカー?のようなすごい技術を持ちながら、不思議な価値観、数奇な人生を送る石村に目が離せない。

    早く下巻読みたい。

  • 国立大学物理学研究室の元助手という経歴を持つ編集者が米国の原著を読み、売れると直感し日本語版を編集したという新聞記事を読んで興味が沸いて読み始めた。
    この編集者の慧眼通りの本だった。

  • フィリップ・K・ディックの「高い城の男」を下敷きに、スマホのようなコンピュータ(作中では電卓と呼ばれる)や、巨大人型兵器などの現代ジャパニーズカルチャーを取り込んだ作品。

    表紙のイラストから巨大ロボットが活躍するイメージがあるが、巨大ロボットはあまり登場しない(ただし作中では重要なキーを握っている)。

    訳も分かりやすくて一気に読み終えることができる。

  • 発送は素晴らしいし面白くなる要素があるのに、やはり日本文化と中華文化は東洋文化という一括りにされちゃってる感が強かった。SFとしては割と素直に受け入れられるものではあった。だが前段でも述べたがステイツ・オブ・ジャパンなのに中華要素がどうしても邪魔をしてしまうのが残念だった。東洋を知らない人にはこれでも十分な内容だろうが、我々には粗に見えてしまうのが減点だった。

  • もしも日本・ドイツの枢軸国側が戦争に勝っていたらというIfの話を元にした話。この本の歴史では、日本は最初にドイツとソ連を攻めアメリカの対日参戦を遅らせ日本が先にアメリカに核を落とすという話だ。この日本は戦時中のように特別警察隊や秘密警察などが暗躍していたり、天皇が絶対視されるなどの戦前・戦中の日本がモデルとされている。憲兵だったベンの愛人?セフレ?友人?はこの後出てくるのか、ジョージ・ワシントン団に拷問され手足を失った特高の女の人はこの後出てくるのか、六浦出元将軍が反日ゲームを流行らせる理由は何なのか。楽しみで下が早く読みたい。

  • 2020/4/13購入
    2020/10/31読了

  • メカを目当てに読んでると「オレのワクワクを返せぇ〜」と叫びたくなる(苦笑)

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