伊藤典夫翻訳SF傑作選 ボロゴーヴはミムジイ (ハヤカワ文庫SF)
- 早川書房 (2016年11月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150121020
作品紹介・あらすじ
不可思議なおもちゃを手にした兄妹の成長を描く表題作他、7篇を収録するアンソロジー
感想・レビュー・書評
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【今週はこれを読め! SF編】伊藤典夫ブランドが存分に堪能できる一冊 - 牧眞司|WEB本の雑誌
https://www.webdoku.jp/newshz/maki/2016/11/22/121232.html
伊藤典夫翻訳SF傑作選 ボロゴーヴはミムジイ | 種類,ハヤカワ文庫SF | ハヤカワ・オンライン
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やっと読み終わった。全てがお勧めできる短編ではないが、個人的には子どもの部屋が好み。
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SF者なら知らぬ者はない伊藤氏の訳した短篇を集めた傑作選。さすがに読み応えのある作品ばかりで、ゆっくりじっくり味わう様に読ませてもらった。お気に入りは「子どもの部屋」「旅人の憩い」この二作品が強烈に印象に残った。ところでデイヴィッドIマッスンて誰?旅人の憩いがとても面白かったので、ほかの作品も読んでみたい。
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SFマガジンのために若き日のSF翻訳家伊藤典夫が選りすぐって訳した傑作中短編から、時間・次元テーマを中心に精選したアンソロジー。ボロゴーヴはミムジイ、子どもの部屋、虚影の街、ハッピーエンド、若くならない男、旅人の憩い、思考のこだま。
かつての時代のSF、未知の夢があって、時代のエネルギーがあって。もちろん、今でもすごいんだけれども。 -
『2001年宇宙の旅』も翻訳したSF界の翻訳者伊藤典夫氏の傑作選。
網中いづるさんの表紙がいい感じでした。
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フレデリック・ポール、フリッツ・ライバー、ジョン・ブラナーは積毒で、今回初めて短編で読んだけど面白かった。編者あとがきと巻末の伊藤典夫インタビューを読むと、この企画の続編が待ち遠しくなった。
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個人的に良かったと思う作品
ルイス・パジェット『ボロゴーヴはミムジイ』
レイモンド・F・ジョーンズ『子どもの部屋』
デイヴィッド・I・マッスン『旅人の憩い』 -
昔は翻訳者に着目して本を読んだことはなかったが、最近は翻訳者にも注目している。伊藤典夫氏も、これまで読んできた作品のなかで印象に残る翻訳者であった。そんな翻訳者をフィーチャーした短編集が世に出たのは、自分にとって僥幸である。本書は期待を裏切らない。やはり訳者が良いと作品が読みやすくなる。収録されている作品は、古いものばかりだが、時代を感じさせないだけでなく、すらすらと読める。海外SFを敬遠していた人も、本書をきっかけにチャレンジしてはいかがだろうか。翻訳作品のイメージが変わるかもしれない。
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翻訳SFを愛する者には避けて通れない、伊藤典夫氏の翻訳。浅倉久志氏と合わせて、鴨も子供の頃から本当にお世話になった超ベテランのSF翻訳家です。
鴨的には、伊藤典夫氏の翻訳は端的で引き締まったスマートさが魅力です。とにかく読みやすい。そんな訳文のイメージが強いんですが、このアンソロジーを読んで、海外の未翻訳短編の山の中から良品を発掘する伊藤氏のキュレーション力の高さにも感服いたしました。収録されている全7編、いずれもかなり古い作品ばかりですが、今読んでも十分鑑賞に堪え得る「Sence of wonder」を内包した、傑作とまでは言わないまでもハイレベルな佳作揃い。捨て駒無しです。
伊藤氏の選択眼のレベルの高さ故か、収録作は当時のSFとしてはなかなかユニークな着眼点を基にしたアイディア・ストーリーが多く、この手のアンソロジーにしては珍しく読み進めるにはある程度のSF的なセンスが必要で、初心者向きとは言えないかもしれません。SFを読み慣れてきた中堅SF者にオススメかもしれません。
第2作も企画されているらしいので、続編を期待しております!