無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (2018年3月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784150121730

作品紹介・あらすじ

FOX2000映画化のヒューゴー賞受賞作「無常の月」ほか、ヒューゴー賞受賞作3篇に、星雲賞受賞作など、傑作全7篇を厳選!

みんなの感想まとめ

多様なテーマを扱った短編集で、特にSFファンにはたまらない作品が揃っています。中でも『ホール・マン』や『無常の月』は、静かでクールな描写が魅力的で、SFの本質をしっかりと捉えています。異星人や宇宙の要...

感想・レビュー・書評

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  • SFマガジン700収録の一遍がいいな、と思ったので。
    まずは短編集から。
    数々の賞を取られた作家さんなのに、ちゃんと読むのは初。

    SFマガジン700収録の『ホール・マン』はこちらにも収録。
    結果、この一冊の中で一番好きなのは『ホール・マン』だった。
    静かで、クールで、ちゃんとSF。
    ファンタジーじゃなく。
    というのが素敵。

    全体として3種類くらいにタイプ分けできるかなーと思う。

    まずは、ああ、これがSFってものだな、というタイプ。
    異星人とか宇宙とか。
    軽く読めるしこれを(私が好きな)ハードSFと呼んでいいものかは悩むけど、ちゃんとしている。
    ちゃんとしているというのは、ファンタジーじゃなくてSFということ
    (私の中のファンタジーの定義は、知識ではなく想像力で書かれた架空の世界の作品)。
    かつ単純に、物語として、小説として、上手。
    アクション多めの短編もあるけれど、ただの活劇ではなく、仕組みがあったりちょっと小気味が良かったり。
    切れ味が良い部分がしっかりある。
    知性を感じるって言うかね。
    私の理想よりはちょっと元気がいいけど、良いと思います。

    次のタイプは活劇タイプではないSF。
    私が一番好みのタイプ。
    『ホール・マン』、そして『無情の月』。
    『無常の月』は短編集のタイトルにもなっている作品で、
    宇宙とか異星人は出てこないタイプのSF。
    発想が素晴らしい。
    物語のトリガーである“そのもの”の直接の描写は出てこないのに迫真に迫っている点、
    最初よくわからなかった主人公の行動がだんだんと判明し集約していく描き方、
    よくできているなあ、と思う。
    発想と描き方の両方が良い。
    ヒューゴー賞を取ったらしいけど、わかる。

    ちょっとダメだったのは、『馬を生け捕れ!』。
    コメディなのかな。
    コメディなんだろうな。
    後書きを読むと、次に私的に「うーん」だった『終末も遠くない』もラリイ・ニーヴンらしいようなので、こういうのも書く人なんでしょうね。
    (と調べたらファンタジーもお得意らしい)
    まあ好みの問題なんだけど…。
    これが最後のタイプ。

    ハードSFタイプの物は是非積極的に読んでいきたい。
    そしてこのくらいが理論と物語のバランスが取れていていい。
    やっぱりグレッグ・イーガンはそのバランスがいまいちだな、と改めて。

  • 鴨は旧版「無常の月」も持っていまして、被っている収録作は2作のみ。現在絶版の短編集「中性子星」からもセレクトされており、ラリイ・ニーヴンをまんべんなく知るにはちょうど良い短編集だと思います。
    バリバリのハードSFからファンタジーまで、ぱっと見はとっ散らかった感じですが、バックボーンに当時最先端のハードSFとしての筋が一本通っているところが、ニーヴンの面目躍如。軽いタッチの見た目とは打って変わって、相当考え抜かれた理論派作家なのだろうと思います。

    ・・・が、まぁ、軽いですね(^_^;
    SFという文学ジャンルの中でも特に、ハードSFはアイディア一本で勝負できるジャンルです。SF的アイディアと舞台設定がしっかりしていれば他は多少浅くても問題なし、というのがハードSFの特徴ですが、そんな特性を踏まえても、今読むとニーヴンは軽い。面白くないわけじゃないんですけどねー。
    鴨的には、旧版「無常の月」の方が、収録作品にバリエーションがあって面白かったかな、という気がします。いずれにしても眉間に皺寄せて読むタイプの作品ではないので、気楽に楽しんでください。

  • 表題の短編も面白い。人におすすめできる。

  • サラッと読めるSFショート。量子ブラックホールが度々出現するのが面白い。

  • 【無常の月】
    表題作にして白眉。
    ある夜、月が異常な明るさで輝きだす。月は太陽光を反射している。つまり地球の反対側、昼の領域はもう……。というお話。
    月という身近な存在に異常が起きるという掴みから、想像力を働かせて未曾有の事態にたどり着く衝撃。主人公は事態に勘づくが夜の街は平和そのもの、さて人類最後の夜をどう過ごすか、という哀愁。論理と情緒が両方詰まったハードな展開に心揺さぶられた。自分が読んだここ数年の短編では一番かも。

    【帝国の遺物、中性子星、太陽系辺境空域】
    同じ世界感を共有しており、ワープあり異種族ありで王道SF感がある。中性子星やブラックホールのアイデアは既視感がすごいけど、逆にこの作品が先駆者で影響を与えているのかも。異種族の価値観では恐喝がまっとうなビジネスになる話は面白かった。

    【終末も遠くない】
    ファンタジーSF。魔法も何かを消費するのではないか?という疑問を上手くスリリングなバトルに落とし込んでいる。オチも良かった。魔法は終わり、我々の現代文明は低能な剣士が作ったのかもしれない。

  • ラリイ・ニーヴンの短編集。
    表題作「無常の月」の終末感が良い。
    それ以外も読みやすい古典SFというところだが、「終末も遠くない」はファンタジー風味。
    「馬を生け捕れ!」はシリーズ物のドタバタコメディということで、シリーズの他の話もぜひ読んでみたい。

  • 《目次》
    「帝国の遺物」
    「中性子星」
    「太陽系[ソル]辺境空域」
    「無常の月」
    「ホール・マン」
    「週末も遠くない」
    「馬を生け捕れ!」

  • 久しぶりの短編集だがハードSF。
    ラリイ・ニーブン、昔リングワールドも読んだっけ。
    図書館の返却期限を過ぎてしまって全部読み切れなかったのが残念。表題作の無常の月を読むだけでも価値有り。

  • マイクロブラックホールのお茶漬けとかと同じ時代だったのか
    潮汐力に気付かないのは変に感じた
    イーガンと違い付いていけるハードSFで楽しめました

  • ラストの1話を除き既読作品でしたが、楽しめました。文章や構成が好きなんだろうな。

  • SFに文学を求めるなら訳で読んでも全く意味無い

  • 「帝国の遺物」、「中性子星」、「太陽系辺境空域」、「無情の月」、「ホール・マン」、「終末も遠くない」、「馬を生け捕れ!」の七篇の短篇を収録。
    最初の四篇が、どうにも分かりにくくて…。期待はずれだった。凝った設定のSFは、その世界観に馴れるまでに時間がかかるからなあ。

  • 『まんが宇宙大作戦』「過去から来た新兵器」の設定に使われているノウン・スペースの一端を知りたくて読んだ。その他にもある様々なシリーズの一短編がそれぞれ収録されていて楽しめた。

  • 1960~70年代のSF短編集。時代を反映して定常宇宙説とか量子ブラックホールとかが出てきて興味深い。そういった素材をもとにぞくっとさせる「ホール・マン」やミステリ仕立ての「中性子星」が面白い。でも1番好きなのは「無常の月」。異常に明るい月夜の一晩を過ごす恋人たちのロマンチックな話かと思ったら、ラストはこんな話になるとは。とても印象的。

  • ニーヴンは高校の時に読みまくって、久々。
    あぁ、微かに覚えてるわ。パペッティア人のイメージ。

  • 面白かったね。久し振りのニーヴン。
    リングワールドは好きじゃなかったんだけど、短編だからかな。

  • SF。短編集。
    同タイトルの古い方の短編集とは収録作が違い、同じ作品はは2作だけ。
    「無常の月」「ホール・マン」「終末も遠くない」は既読。
    〈ノウンスペース〉シリーズの3作品がとても面白い。本格宇宙SFプラス適度なユーモアという感じ。パペッティア人が印象的。
    他作品は、終末、コメディタッチのタイムトラベル、ファンタジーと、また違った雰囲気。
    ハヤカワ書房さん、傑作選の出版ありがとうございます。この調子で、ニーヴンの全作品復刊してくれてもいいのよ?

  • 近未来を描いた「少し、フューチャー」的なSFくらいが個人的には好きなので、短編とはいえ本格的なSFは少し重たく感じました。
    収録されているなかで、「無常の月」と「馬を生け捕れ!」は楽しく読みましたが、他は「重力波」やら「量子物理学」やら敷居の高い単語が多く、少し辟易としてしまった、というのが正直なところです。
    いまいち、世界観に入りきることができない部分が少なくありませんでした。

    そうは言っても途中で投げ出すことなく読み終わることはできましたし、その点を考えるとやはりチカラのある著者の作品として、SFの好きな方には垂涎の作品なのではないでしょうか。

  • そうだ、ラリイ・ニーヴンはハードSFを得意とする作家だった!と痛感したのは、本書収録一作目の「帝国の遺物」を読み進めて間もない頃。そこから「中性子星」、「太陽系辺境空域」にかけて(いわゆる<ノウンスペース>シリーズ)は理解が追いついていない描写が結構あります。とはいえ、それでもなんとなーく読み進められるのがニーヴンのニクイところでしょうか。
    以前読んだ「リングワールド」もそんな感じでしたが、結構、いやかなり楽しめたように先述の三作品もない頭を絞りながら、楽しむことができました。
    が、やはりお気に入りは表題作。アイデア一発ものといってもいいのかもしれませんが、現実の延長線上で起こりえそうな事象を描く作品は、SFのひとつの側面、つまりワクワク感(本作では恐怖ですが…)を高揚させられるので読んでいて楽しいんですよね。ヒューゴー賞/星雲賞受賞も納得。映画化されるみたいで、こちらの楽しみです。

  • ヒーローは出てこないスぺオペも好き。懐かしく楽しめた。
    物語の中でなら終末も悪くない

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