- Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150121785
作品紹介・あらすじ
恒星間探査機のAIとして死からよみがえった天才プログラマーは、人類の新たなる居住地を求めて、はるか未踏の星域へと旅立つ! 第2巻:7月刊/ 第3巻:10月刊
感想・レビュー・書評
-
なんだか「今」と似ていないかい?
今、お互い画面の中の「画像」でコミュニテーションを取って仕事している在宅ワークの様子は、主人公の「ボブ」同士が、VR空間の中で相談してそれぞれの「課題」に対処する様子と……。
会社が望むものは睡眠も食事も不要で時間の感覚すら自由に調整できる「ボブ」。
まあ、そのとき経営者は真っ先に「人間」個体じゃないでしょうけどね。
AI(人工知能)とは違った「レプリカント」
それも記憶と思考回路のみ機械に移植することで、“AI“の限界を超える“ヒラメキ”の能力が期待され、気の遠くなるほどの期間を要する宇宙船の「船長」となる。
どの場合も成功するとは限らず「僕は人間なのか、機械なのか」悩み、発狂するレプリカントが多いとされている。
結局VRで自分のアバターを作り、かつて人間としての個体だった時の生活を再現した仮想空間でくつろぐことで、やっと不安感を取り除いた。
また、主人公ボブが自らを増産していくなかで、一つとして同じ「ボブ」が生まれないこと、そのためアバターと名前で識別することで、“人間関係?”=“社会”が生まれている。
”感情“という働きも、実は論理的に解明可能と言われ始めているが、まだまだ、脳の解明は未知の分野が多く存在する。
「六つ子のおそ松くん」ならぬ「無限体のボブくん」同士の会話は軽快で、相棒のコンピュータシステム「グッピー」すら“ボケ・ツッコミ”の才能が芽生えている。
宇宙をまたにかけた壮大な「大河ドラマ」は、できればボブの増殖「家系図」が欲しかった。
このあと続きが2冊……保留リストへ登録しておこう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これは面白かったですよ。
宇宙を探検するAIっていいアイディアですね。
また、スタートレック愛にも満ちています。ライカー万歳。
続編を待ちます。
ボブのその後(物理的精神的に最後にどこに行き着くのか)が
めっちゃ気になります。
20180630 -
未来で蘇生されてみたら隷属電子頭脳になっていた件w
やたらとタイトルの長いラノベやコミックを読んでる気がしたし・・・ -
図書館で。
AIが個人の趣味や考え方を学習して、個人の過去を記憶し、どういった選択をするかという事をシミュレートできるようになったら、人が死んでもその人の考え方や思想は保存できるんじゃないかな、と思ったことがあります。そうしたら未来の人間が過去の人間に相談したり、証言を求めることが出来るかもしれないなぁと。
主人公は未来のテクノロジーによって起こされたプログラムというかAIというか、「自分は人間である」と認識している思念体で、簡単に言うと宇宙船を操作する管理システムに転生した人間、という感じ。でも自己認識は人間だから、VRにアバターを作ってネコも作っちゃうのが面白い。そこで12面観音みたいな姿にならないのが人間の限界なのかな。もともと自分になかった機能を付け加えても使えないという事なのかもしれない。
自己複製で自分と同じ人格を許容できるのかと言われると結構大変そう。少なくとも私だったら、自分と2人だけとか自分と同じ存在しかいない世界は嫌だなぁ。自己中毒になるというか、結局独り言を言ってるような状況だと思うので。とはいえそこはAIが彼という人格パターンを走らせているのだから、好きとか嫌いという感覚は薄れているのかもしれない。考えてみると面白いかも。
と言う訳でネコが好きというあたりで大分好感度が上がりました。地球とのやり取りも、ああ、そういう感じになりそう…と思いましたが、未知なる生命体との接触は個人的にはあまり干渉しすぎるのもどうなの?と思って読んでました。シリーズで続きそうですがまぁとりあえずここまでで良いかな。 -
1年に1回くらいしか読んでなかったのでやっと読み終わった。まだプロローグって感じ?続き買わないと。
-
ハードSFということですが、イーガン作品のような難解なものはなく、カバーイラストのとおりエイリアンとの艦隊戦があったりで、最後まで楽しませてくれました。コピーされたAIが別人格となり、それぞれの個性に合わせてストーリーが展開していくのも面白かったです。
-
人類が他星系へ進出するための現実的な考察、方法論が描かれていて、非常に面白く読めました。いわゆるシンギュラリティを迎えた後は、他星系探索などにおいて時間的空間的制約を乗り越えるためには、人類の活動はある程度AIにまかせるようになるのではないかと感じました。主人公たちの愉快な性癖なども親しみを増してくれると思います。
-
こんな時代が来そうな気がする。機械の人の融合体。ロキュータス、レプリカント。