市【まち】に虎声【こせい】あらん (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (2020年6月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (640ページ) / ISBN・EAN: 9784150122836

作品紹介・あらすじ

1950年代のサンフランシスコ。テレビ販売店に勤めるハドリーの日常は、ある日狂い始める……。25歳のディックが書いた自伝的小説

感想・レビュー・書評

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  • ディックのSFではない、実質処女長編。エヴァンゲリオンの碇シンジ=本作の主人公ハドリー、という訳者解説で少し構造が見えたような気がする。終末のイメージを旧約聖書やヨハネ黙示録などに負い、魂の彷徨を繰り返した末に見えるものは何か。23歳の若かりし日に書かれた本作は、晩年の宗教的な小説にも通じるものを感じさせつつ、現実と非現実の狭間で自己の変容を見出すというディック作品全体に見られる要素がすでに完備されていると思う。いっけん退屈で小難しい小説に思えるかもしれないが、個々の人間描写が面白く、終盤の展開にはスリルもあり個人的には楽しめた。
    約600ページの長編なので読む際はご注意を。

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著者プロフィール

1948年、東京生まれ。1973年、東京大学文学部社会学科卒、日本経済新聞入社。社会部、整理部、金融部、証券部、論説委員を経てロンドン駐在。1998年退社、2006年に月刊誌FACTAを創刊、病を得て19年8月退社。日本新聞協会賞を1992年と94年に受賞。著書に『イラク建国』(中公新書)など。訳書にP・K・ディック『市に虎声あらん』(平凡社)、『ジャック・イジドアの告白』(早川書房)、D・F・ウォレス『これは水です』(田畑書店)など。

「2019年 『ガラスの蜂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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