帝国という名の記憶 下 (ハヤカワ文庫SF)

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  • 早川書房 (2021年8月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784150123369

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

テーマは記憶と記録の相互作用を通じて描かれる冒険活劇で、作品全体に流れる情緒的な読み方が求められます。歴史的背景や文化の複雑さが巧みに織り込まれ、特に秦の始皇帝や清朝の朝貢関係といった要素が物語を深め...

感想・レビュー・書評

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  • 題名からして、“おび”からして、それはもう感じていました。

    サイエンス・フィクション(SF)では、論理的でありながら感覚的に読むことが求められる。
    これはもうはなっから「情緒的」に読みこなすことが求められる。
    これはもはや「観念的」に読んでいかないと、いちいち止まってしまいそうになる。

    そんなペースで進めていくうちに、例えば、秦の始皇帝の後継問題や、清朝乾隆帝期におけるヨーロッパを含めた周辺国の朝貢関係のような背景を、理解し始める。
    そうなると、主人公たちのハラハラドキドキな冒険活劇が面白くなるって、下巻はあっという間に終了。

    記憶と記録

    記録とは単にあったことでそれ以上でも以下でもないが、何を残しておくかによって作為が生じる。
    記憶とは過去にあったことと誤解をさせる脳の娯楽で、自己憐憫とともに自己肯定への欲望に用いる。

    他人の記録をスキルの継承の目的で脳に植え込むことと、不老不死にこだわり狂う始皇帝の欲望を併せた物語……

  • 上巻の、宮廷のパーティで自分にはテイクスカラアンの詩をあんなふうに作ることはできない、と感じてつらかったシーンとか、イスカンダーのイマゴの二つ目を入れた時に、子供の頃読んだテイクスカラアンの小説に複雑な気持ちで胸打たれたことが共通点になってることとか、帝国への、大使たちのややこしい憧れと疎外感と、彼ら自身が帝国に誘惑もできてる存在なところが一番魅力的でドキドキした。
    ステーショナーたちの文化やメンタルも読んでる側にしたらぜんぜん当たり前ではないのも良かった。帝国のこともステーションのことも知らない読者視点で、マヒートと同じ野蛮人の気持ちも、マヒートのことがエイリアンに見える帝国側の気持ちもちらちら見えて、ほんとに楽しく読めた。
    続編が何卒邦訳されますように、いまからとても待ってる。

  • 下巻も変わらず、SFの器に入った宮廷陰謀劇。上巻でだいたいの固有名詞が出揃っていたおかげか、下巻はわりと読みやすかった。
    大使として上位国に渡ったイスカンダーが誰の記憶も継いでいなかったり、ルスエル人を野蛮人呼ばわりしている割に野蛮な皇位継承だったりと、なんだか座りが悪い感じが多々。
    物語は結末を迎えているけれど、すっきりしない。

  • アーカディ・マーティン初読。やや冗長なSF。怪しげな異星人艦隊と帝国とくれば、壮大なスペースオペラが展開するのかと思いきや、そこは肩透かしで、どちらかというとミステリー要素強め。
    途中で登場人物の性別がよくわからなくなり、読者は混乱すると思うので、解説者にはその辺りを少し解説してほしかった。著者自身がレズビアンだから、わざとそういう書き方をしているのだろうと推測。本のカバーの著者の写真は女性にみえるが、謝辞に妻が登場する。その辺りに何も触れないのがポリコレなのか。

  • 後編は、銀河帝国ものならではの宮廷劇が大々的に繰り広げられ、小国が仕組んだ一発大逆転の仕掛けが最後に炸裂する。奇想天外なテクノロジー、巧妙なプロット、複雑極まる異文化の創造等、作者の頭の中は一体どうなってるのだろうと驚くしかない。

  •  感想は上巻に記入。

  • イスカンダーのイマゴには彼しかいないのはなぜ?
    最後に用語解説つけたって遅いわ。

  • 小独立国ルスエルのマヒートは、前大使が音信不通になった為後任の大使として帝国に赴任する。そこでは詩が重要な教養として扱われ、儀礼や言葉遣いや仕草が大切なコミュニケーションの手段になってる。マヒートは彼女の案内役やその友人と共に、前大使に何が起きたのかを探るうちに権力をめぐる陰謀に巻き込まれ、ルスエル独立の危機へと発展する。マヒートは命を狙われたりしながら様々な駆け引きに奔走し、故郷を守ろうとする。

    優雅な貴族たちとの会話の裏にどんな意味が潜んでいるのか、ふとした仕草が何を意味してるのか、会話一つとってもスリリングだ。どうやら帝国人もルスエル人も人類のようなので、思考回路が分かりやすい。マヒートと案内役のシックス・スリーゲートの“野蛮人”と“帝国人”という相容れない、でも互いに愛情を抱いている関係性がすごく良い。次作も早く読みたいです。

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