- 早川書房 (2023年1月24日発売)
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感想 : 50件
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784150123956
作品紹介・あらすじ
宇宙開発で危険な仕事をこなすために生み出された【使い捨て人間/エクスペンダブル】ミッキー。すでに六度の死を経験した彼の身に思いがけないことが!?
みんなの感想まとめ
宇宙開発の危険な任務に挑む「使い捨て人間」、ミッキーの物語は、軽やかなエンターテインメントの中に深いテーマを織り交ぜています。主人公は死んでも再生できる存在であり、彼の独白はユーモアと皮肉に満ち、読者...
感想・レビュー・書評
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そうそう。こういうSFは好き。
真面目くさった壮大さはなく、学術書ぶってもなく、宗教観の押し付けもない。
エンタメに振ってますね。
以下うらすじ。
【使い捨て人間(エクスペンダブル)――それが俺、ミッキーの役割だ。氷の惑星ニヴルヘイムでのコロニー建設ミッションにおいて、危険な任務を担当する。任務で死ぬたびに過去の記憶を受け継ぎ、新しい肉体に生まれ変わる。それを繰り返し“ミッキー7”となったのが俺だ。だがあるミッションから命からがら帰還すると次のミッキーこと“ミッキー8”が出現していて……!? 極限状況下でのミッキーの奮闘を描く、興奮のSFエンタメ!】
読みやすいな~。子供の頃はこういうSFがたくさんあった気がする。
主人公のミッキーは借金取りに追われて、使い捨て人間に志願。
アッホだな~と思いつつも人間的で共感してしまう。
SFだとどうしても設定の説明や専門用語びっしりで、キャラの造りはぞんざいになってしまいがちたが、シニカル目線なミッキーには好感が持てます。
エンタメではありますが、生命を作ること、他の星を開拓することの困難さや問題点、人類とはなんぞやなどのテーマもしっかりあります。
特に主題となるのは個の同一性でしょう。
テセウスの船というパラドックスを用いて説明され、考えさせられるものがあります。
「人類が槍や家や飛行機や宇宙線を開発することになった理由は、普通の動物でいることが下手だったからだ。」
これも良い得て妙です。
主要登場人物も6人しかいないので、海外物SFが苦手な人にもお勧め。
オチにもうひとひねりあったらな~。
実はミッキー6は生きてました、なんてね。
あ、ミッキー1が生きてたなんてのもいいな。
★3,5です。
既に映画化も決まっているようで「Mickey17」のタイトルで2024年3月29日に全米公開予定と書いてある。もう公開済みなのかな?
筋は分かっているので観る気はないが、大型のムカデ型生命体のシーンだけはちょっと観たい。
怖いもの見たさで。
kemukemuさんのレビューを読んで、おもしろそうだな~と思って借りてみた1冊です。
ありがとうございましたm(__)m -
前々から気になってたミッキー7。映画(そっちは17だけど)が公開されて、そういえばと思い手に取ってみた。おもしろい。まず翻訳がいい。基本、死んでも複製される契約(記憶付き)で宇宙開拓の様々な危険任務に就く主人公ミッキーの独白体だけど、西洋的な皮肉屋で自虐的で、でもユーモアは忘れない風の喋り言葉がとても自然で読みやすい。
ストーリーもおぉーそうきたかーといい驚きのある仕掛けが仕込まれてて最後まで盛り上がり続けながら楽しめる。
続巻の反物質ブルースにも期待しよう。 -
人類が地球を離れ(詳細は書かれていないが、地球には住めなくなった・・・今の状況を見れば未来の姿は明白だ)、居住可能な惑星を求めて、宇宙船で光年の開拓に出ざるを得なくなった。そんな過酷な開拓で、生命の危険があっても、どうしても人がやらなければいけない任務があり、それを行うのが「使い捨て人間」・・・エクスペンタブルの主人公ミッキー7。
記憶の転生技術とDNA情報を再現する再生技術のおかげで、クローン人間がすぐに作れる、この未来の世界。
かつてブレードランナーは、レプリカントの生き続けたいという根源的な欲求から、サイボーグとは?生きるとは?というテーマを扱ったが、その世界観はディストピアだった。
この小説は、生き返るから何度死んでも大丈夫ということを前提にしている。
死という絶対的なものが曖昧になった時、人はどう考えるのか?・・・
しかし主人公は、何度も死にながら至って明るい。
重いテーマなのに、哲学的なお話は脇に追いやり、軽やかなSFに仕立てられている。こんな世界だって暗いだけじゃない、生きていることに価値があるんだと思わせてくれるし、読んでいて楽しい。だって地球が住めなくなっちゃったし、科学技術が進歩しちゃったからね。と
この作品は軽薄なSFなんかではなく、きっと人類のリアルな未来の姿を描いたんだろうと思う。
映画「パラサイト」のポン・ジュノが監督した映画も近々公開される。こっちも楽しみ。 -
丁度良い。
先が気になり過ぎて手が止まらないとまではいかないし、かといって展開が間延びすることなく面白い。起こっていること自体は全く穏やかじゃないが、非常に充実した読書体験だった。
人の紹介で知った本作だが、成立したのがここ最近と中盤読み進めたくらいで知った。『三体』とかと同じかと思ったが、『三体』は意外と前だった。日本に入ってきたのが数年前って感じか。中国語の原文にあたるとか、英語で読めたらいいがそうもいかない。
おし並べてSFは面白い。想像力が刺激される。未知の、下手をしなくとも自分が生きる中では経験の仕様のない事態、環境、時代の下でのあれこれに触れることができる。なんと贅沢なことか。
しかも無傷でね。 -
映画ミッキー17を見ようかと思ったら原作があるということでこちらの方から先に読む。設定は面白い。クローン技術の発達した未来、クローン人間も作れてはいるが、その対象となる条件は極めて限定されており、代替の効くものとして、エクペンダブル(消耗品)なる名前が作られて様々な危険な作業に従事される。この世界ではすでに地球が無く(なのかな?)、人類は宇宙の様々な場所に散って生存可能な環境を探しているのだ。主人公のミッキー7は、つまりは7回目のミッキーとなる。6回死んで複製されたということだ。そして死んだと判断されてミッキー8が作られてしまったところでミッキー同士の鉢合わせが始まり、彼らの資源に極めて乏しい惑星探査環境の中では2人が存在することが許されないだろうことで生き残るためにどうするとよいかと葛藤が始まるわけだ。自分が二人いる場合のアイデンティティに関してはとても考えさせられるというか…そう、記憶の連続が自分を自分たらしめているとすれば、ミッキー7にとってミッキー8は、実は必要な記憶のアップロードが数週間無いために他人なんですよね。そして同時に存在することで、体験世界はどんどんズレていくのでますます相手は自分ではなくそれぞれが別のミッキー。でもミッキーを取り巻く周囲からすれば、恋人以外からは、同じミッキーとして扱われるわけで。。。そのあたり本書は全編どちらかといえばコメディタッチなのでそれほど悲壮感があるわけではないけど、しっかり扱われているのは良い点かなと。映画はよりコメディ寄りなのかな。アマプラで出てきたら観ることにしよう。ちなみに続編もあるけど続編ではもうエクスペンダブル設定じゃないようだから面白みはどうなんだろう。。
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ディストピアの雰囲気漂うSFエンタメ小説。長いけど文章が軽くて読みやすいので、SF初心者にもオススメかも。
使い捨てできる人間として使われている主人公が、とある事件から出会うはずのない自分のクローンに出会っちゃって…から始まる物語。
登場人物みんな色々と問題があるけど、テセウスの船の思考実験や星間探索の歴史を語るシーンはSF『らしさ』を感じられて好きだった。
ムカデとの交流がもっとあったらよかったなぁと思って星3つ。 -
テラフォーミングの移民船で、記憶と人格を引き継ぎながら死んでは再生される「エクスペンタブル」のミッキー。7人目の彼が任務中の事故で命からがら生還するが、基地にはすでに8人目のミッキーがいて……というお話。
同一人間が存在することへ忌避の念を抱く者、「死ぬってどういう感じか?」という単純な興味を抱く者……主人公を取り囲む環境や、登場人物たちがそれぞれ異なる価値観や倫理観を持っていて、興味深かった。
地球から遠く離れた地では資源は何もかも貴重で、食料は1カロリーとも無駄にできず、「余分な複製なんてタンパク質がもったいない!」と言われたり。ミッキーの日常はとても過酷。
ミッキーは文字通り命を懸けて仕事をしている。何度も死んで宇宙船のみんなを救っている。「エクスペンタブル」はそれが仕事だから。それ故に彼をヒーロー扱いするものはいない。
ここからは少し脱線するけれど、ふとアンパンマンのことを思い出した。もしアンパンマンに番号が付いていたらどうなるのだろうか、と。バタ子さんが「アンパンマン!ナンバー1649の顔よ!」って。
誰かが「底辺労働者」となるのか「ヒーロー」となるのかってやっぱりその社会がどうなのかが大きいのかな。アンパンマンの世界は金の概念が無く「みんなが喜ぶことが対価」らしい。彼らはやっぱり妖精なんだな、と思う。
シニカルな口調が印象的で、軽妙さの中に重い問いが潜んでいる小説だった。 -
エクスペンダブルという概念とその生活が興味深い
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もう、難しい話はいらないでしょう。
あたまをからにして楽しめます。
特に、ミッキー7と8との掛け合いは、1960年代アメリカのホームコメディ(馬や車が喋ったりするやつ)でのコントのように、奇妙に面白い。
それでいて、スリルありアクションありラブあり……映画化されるそうで、ええ、そうでしょう。わかります。
さて、主人公のミッキー・バーンズは歴史学専攻で、宇宙でも暇を見つけて過去の出来事を調べてました。
そこには、エンタメ作品の中にも社会風刺を潜ませてます。
やっぱり地球って大切なんだなぁ〜 -
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完璧な友だちなんてものはいない。なんであれ、完全なものは存在しないのと同じだ。もし自分の人生に関わるすべての人間を、さまざまな欠点を挙げつらってこきおろしたりしていたら、彼らのもたらすよいものを味わいそこねてしまう。
俺はすごく繊細な人間というわけじゃないが、惨めな気分の人間に向かって、もっとひどい状況もあるなどと言うのはたいていまずいことだとわかるくらいには、長く生きている。
もう、だめだ。
もう、だめだ、と思っている状態は、実際にだめになるよりいやな気分だ。
「これまで六回もくたばってきた」俺は肩ごしに言い返す。「普通の人間より五回も多い。そんな俺に向かって、できるものかなんて、言わないでもらいたいね」
ちなみに、タイトルが『ミッキー7』ならぬ『ミッキー17』に変更されており、どうやら映画版のミッキーは、原作よりもさらに悲惨な「使い捨て」人生を歩まされている模様。 -
科学的手法から不死身になった人間が考えがちなテセウスの船問題、或いはスワンプマン問題について主人公が特に考えないまま物語が進行していくことに新鮮な驚きがありました。普通もう一人の自分が現れたらもっと驚くし色々考えるけどな……と思いましたが、その辺りを深く考えないところが主人公であるミッキーの魅力なのかもしれないですね。
道中、主人公が種々のピンチに襲われるわけですが、常に危機感薄くない?といった感じで物事が進んでいると感じました。私ならもっと慌てそうだと感じる場面でも、物事の流れにゆったりと身を任せながら進んでいく一連の描写が、必要以上の焦燥感に駆られず安心して読める感じがあり、むしろ読みやすさを演出している気がしました。
ジャンルはSFではありますが、小難しい専門用語が登場することも無く、堅苦しい雰囲気がある訳でも無かったので、どんな人にも読み易い一冊として勧めることが出来るように感じました。強いて言えば、哲学的な物事を考えたり死生観についての討論が好みな内向的な人にはとりわけお勧めかなと思います。
……概ね楽しめた本作でしたが、中盤でミッキー7と8及びナーシャ三人が私の価値観では考えられないぶっ飛んだことをし始め、完全に置いてけぼりを食らいました。私もマーシャルと同じく人口増加提唱者だったのかもしれない。 -
手違いで同一のクローン人間が二人存在することになってしまった極限環境でのドタバタを描いたSF。死ぬたびに何度も再生されてこき使われていた最下層のクローン人間、ミッキー・バートンが主人公。
未知の惑星でのミッション中、7回目の生まれ変わりの”ミッキー7”が危機的状況から帰還すると、基地では勘違いから次の”ミッキー8”が再生されていて、両者は鉢合わせする。司令官に知られると二人とも抹殺されると思ったミッキー7とミッキー8は、狭い基地の中で二人一役を演じながら打開策を練る。
アイデアとしては面白かったが、狭い基地の中でのかくれんぼ中心のだらだらしたストーリーはいかんせんテンポが悪く、全体的に面白くなかった。クローン人間に対するキリスト教らしい倫理観のジレンマや格差社会、不死、なぜかミッキー7を救出してくれた凶悪なムカデ型生物の謎など、魅力的なテーマは出るのだがそれを膨らませることなくこじんまりとまとめてしまったので拍子抜けした。
映画化したらしいが、ワンアイデアで他は深く考えていないこういう単純なストーリーは確かに今どきの映画向きかもしれない。 -
2024/4
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良い意味でぶっ飛びすぎておらず、POPな形でSF小説の古典的命題に踏み込んでいてとても楽しめた。
過去の失敗からきちんと学べば、人類は今よりましな選択ができるようになるのか? -
監督:ポン・ジュノ、主演:ロバート・パティンソンで映画化が進行している長編SF。あらすじを読んで面白そうだったので、当たってみることに。
人類が、居住出来る惑星を求めて地球外へ旅立つ近未来。命が保障されない危険なミッションにおいて、特別な役割を持つ者がいた。"エクスペンダブルズ(使い捨て人間)"―――それは、命を落とす可能性の高い任務を担当し、死ぬ度に過去の記憶を受け継いで、新しい肉体(クローン体)で生まれ変わる役割を持つ者。
氷で覆われた惑星ニヴルヘイムでのコロニー建設ミッションに"エクスペンダブルズ"として参加するミッキー・バーンズは7人目のミッキー、つまり"ミッキー7"であった。とある任務で6度目の死を覚悟したミッキー7だが、生き残ることに成功して基地へ帰還する。しかし、そこには次のミッキーである"ミッキー8"が既に生み出されており―――。
あらすじを読んですぐ頭に浮かんだのは、映画『月に囚われた男』だったので、サスペンス・ミステリ調の作品になるものと想像していたのだが、実際に読んでみた印象は、オーソドックスなSFアドベンチャー。「"再生産"出来るために使い捨てられる、記憶を引き継ぐクローン体」というのは、SF好きには堪らない設定で、さらに「本来1体しか存在してはいけないクローン体が、同時に2体存在してしまっている」となると、その設定を活かしたトリック等が期待されたのだが・・・だが・・・。
映画化のタイトルは、原題の『ミッキー7』から、使い捨てられた数がだいぶ増えたのか、『ミッキー17』に。ポン・ジュノ監督の力で、本作の魅力的な設定を活かした、原作を超える作品に是非仕上げていただきたい!

思ってたよりハードな話…:( ˙꒳˙ ):
思ってたよりハードな話…:( ˙꒳˙ ):
いいな!いいな!
読んだですね〜
これ前にどなたかの本棚で見かけて気になってたんですよ
すっかり忘れてましたけど…(^_^;)
な...
いいな!いいな!
読んだですね〜
これ前にどなたかの本棚で見かけて気になってたんですよ
すっかり忘れてましたけど…(^_^;)
なぜかって…、図書館に無かったからです
_| ̄|○ il||li
読めるかな。
読めるかな。