妄想感染体 上 (ハヤカワ文庫SF)

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  • 早川書房 (2024年1月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784150124304

作品紹介・あらすじ

連絡が絶えた植民星へ向かったサシャは、攻撃を受け、大破した船内で冷凍睡眠から目覚める。敵は感染性の狂気!? 最恐のSFホラー

感想・レビュー・書評

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  • 序盤ペトロヴァが警官として猪突猛進し、ドジって左遷、植民惑星へ配属決定まではスムーズ。

    そこから目的地間近で宇宙船が何者かに攻撃され、船のAIは沈黙し、操縦もままならず原因と対策を講じる展開が終わりまで続き、そのまま下巻へGOって終わり。

    船が襲われてからの四苦八苦がSF映画を見る人ならお馴染みの展開オンパレードで退屈。
    エイリアンものに宇宙漂流ものにファーストコンタクトもの全部ちょっとずつある、ゾンビも入れていいかも。
    AIが人を襲うって擦り倒された題材で新鮮さはなかった。
    ただよくある展開でも、定番の楽しさがあればいいと思って読んだけど、勿体ぶった展開とキャラ同士のやり取りに魅力がなくてそれもなし。
    なんか言おうとしてやめるを繰り返すのマジでやめて〜(笑)昔の24話ある海外ドラマの引き伸ばしくらいだるいから。
    めっちゃイライラする、そんぐらい早く言えや!!

    ペトロヴァ、ジャン、パーカー、ラプスカリオン(機械)の4視点が切り替わるのもなんかね、ラプスカリオンとパーカーはいらんでしょと思った。
    下巻を買うの後回しにしてよかった、とりあえずもういいや。

  • 太陽系から百光年離れた星系にある植民星「パラダイス‐1」と連絡が途絶し、その調査に送り込まれた防衛警察の警部補、医師、パイロットたちが、目的地到着の目前コールドスリープから目覚めるや否や正体不明の敵からの襲撃を受け、そこからノンストップで危機また危機の戦闘に巻き込まれていくという、難しいこと言いっこなしのエンタメSF。上巻だけで510ページほどあるが7~8ページ単位の70章ほどの短い章に分かれていてテンポよくサクサク読める。謎の敵は人間にもAIにも感染し、どちらも発狂させゾンビ化させてしまうウィルスのようなもので、それによって「ソンビ化した人間」はお馴染みのあれなのだが、「ゾンビ化したAI」というのは本書の独創的なアイデアで、これがかなりおぞましくて秀逸。悪趣味で言葉づかいの汚い艦付きのロボッが憎めない感じのキャラでこれまたいい。

  • タイトルに惹かれて購入。分かり易い翻訳と短い章の積み重ねで、500ページ超のボリュームでもサクサク読み進められる。太陽系から100光年彼方の宇宙船内、搭乗員3人+AIロボットだけの閉鎖空間での恐怖は、あのSFホラー映画の傑作「エイリアン」を思い起こさせる。冒頭からスリリングな展開で、感染したカニバリズムの狂気と対峙する後半も疾走感たっぷり。そして衝撃の上巻ラスト。続きが気になるので即下巻へ。

  • 予備知識なく読み始めたのが良かった。海外SFでこの馬鹿SFさ加減や矢継ぎ早のホラー展開と激しいスプラッターはあまり読んだことがなく、読みやすくて面白く感じたけど、おいおい感も相当で、知っていたら躊躇して読まなかったかも。主人公たちは短い章立てでガシガシと追い詰められてパニックSFでもあるが、狂ったAIという言い方が良いのか、宇宙を駆け巡るゾンビ化したAIには、とても勝てる気がしない。読み手は、この絶望的な船に乗ってしまったので、とりあえずそのまま下巻へ行くことにします。

  • SFでホラーというジャンル。アレクサンドラ・ペトロヴァ(サシャ)は防衛警察の警部補である。防警の泳がしていた対象人物を捜査して逮捕時に射殺したというので拘束され、新たな命令が下された。新規植民星のパラダイス1の様子を見て来いというのだ。母親のエカテリーナ・ペトロヴァが引退した植民衛星だ。なにがあるというのだろうか?サシャはパイロットのサムと医師のジャンとともに太陽系から100光年離れた惑星に向かう。冷凍睡眠から目覚めて目にしたものは…。彼らの頭に侵入する妄想だった。

  • 惑星パラダイス-1に向かう途中で突然、宇宙船が攻撃されて、ともかく状況を把握し敵に反撃をするまでの前半部分が退屈でつまらなかった。
    敵の正体が分かり、戦いが本格的に始まってからは、とても面白かったのだが・・・

    これ、3部作なんだってさ

  • これが戦闘なら戦えばいい、そう考えれば心理的に楽になる。死の瀬戸際という恐怖がやわらぐ。



    「充分な速度をあたえればどんなものも武器になるわ。銃弾だってただの金属片。超音速まで加速することで殺傷力を持つ」



    「まれな偶然が一度起きたのだからり二度起きても不思議はない」



    『発狂したAIより死んだAIのほうがましだろ』

  • 早川書房 翻訳SFファンタジイ編集部のXタイムラインに流れているのを見て、面白そうだったので購入。

    防衛警察(防警)のアレクサンドラ(サシャ)・ペトロヴァ警部補は、上司であるラング局長から、連絡が途絶えている、太陽系から百光年離れたコロニー惑星<パラダイス-1>への調査を命じられる。<パラダイス-1>―――そこは、サシャの母親である前防警局長エカテリーナ・ペトロヴァが移住(政争の敗北により流刑されたとの噂も。)している惑星であった。
    サシャは、<パラダイス-1>へ向かう旅客輸送船アルテミス号で、医師のジャン・レイ、船長で元恋人のサム・パーカーと乗り合わせる。コールドスリープ状態となった3人を乗せ、遥か彼方の<パラダイス-1>へ航行中、アルテミス号は植民船ペルセポネ号からなぜか攻撃を受ける。コールドスリープから目覚めた3人は、ロボットのラプスカリオンと協力して危機を脱しようとするが・・・彼らを待ち受けていたのは人間、そしてAIの理性をも狂わす精神感染体<バジリスク>であった―――。

    孤立無援の宇宙空間で、人間だけではなくAIをも狂わす「目に見えない」謎のエイリアンの恐怖を描いたSFホラー。狂い異形の姿となるAIホログラムや、理性を失いゾンビ化した人々の姿等のホラーシーンを始めとした状況描写が優秀で、映像化前提で書かれたのではないかと思うほど、物語の各シーンが容易に頭の中で映像化出来てしまう。ただ、その分物語の進行も遅めなので、人によっては冗長と感じる場合もありそう。(読み易いテキストで紙面の空白部分も多いとはいえ、上巻508頁(下巻479頁)なので、ボリュームはなかなかのもの。)

    上述したホラー部分には何度もゾッとさせられた程でしっかりと怖く、ジャンの手甲が変形してゾンビを撃退する場面や、ラプスカリオンが狂った植民船のロボットと戦う場面等、アクションシーンも手汗握る(ちょっと中二心をくすぐる)迫力のあるものとなっており、なんとなく映画『エイリアン2』の雰囲気を感じられる(内容は全然違うのだが)。また、事件の真相を究明するシナリオの引き込みも良く、(まだ上巻だけしか読んでいないが、)全体として優秀なSFホラー作品に仕上がっている。

    本書(上巻)ラスト、とんでもなく続きが気になる終わり方をしてくれましてね。さて、<パラダイス-1>で起こっている事件の真相とはいかに―――。

  • 未来を舞台にしたディストピア小説。人類は遠宇宙まで進出し、コロニーを形成して大繁栄している。ところが、謎の病原体に感染し、ある集団は自発的な呼吸を忘れ、別の集団は人肉食も辞さない飢餓感に襲われ共食いを始める。そのほか、ありもしない虫を探してそこらじゅう(自分の体内も)探し回ったり、光を極端に避けて生きるようになったりする。この症状は人間だけでなく、AIも感染する。原因は病原体ではなく「アイディア」、人間もコンピューターも感染するコンピューターウィルスのようなもの。このアイディアの発生源である惑星に着陸しようとする主人公たちと、それを阻止しようとする「発生源」の戦いが繰り広げられる。ホラーチックなSF小説として、読み応え十分。

  • 植民惑星パラダイス‐1の調査に向かったアルテミス号は、恐るべき脅威にさらされる。他の宇宙船から攻撃を受け、船のAIは不具合を起こす。それはAIすらにまで被害を及ぼす何かの感染によるものだった。圧巻のホラーSFです。
    ホラーは大好き、だけどSFはそんなに得意じゃないので、興味を覚えたものの読めるのかなあ、とやや不安でした。でも案外読みやすいのは、まず登場人物が少ないことです。アルテミス号の人間三人と、ロボット一体。メインになるキャラクターはほぼこれだけ。そして息もつかせぬ展開に次から次へと襲い掛かられ、あまり難しく考える必要なく読み進めます。AIが視覚的にうったえてくる印象的な描写なのも読みやすいかな。そしてロボットのラプスカリオンが、いい意味でロボットらしくない良いキャラです。
    あらすじからはゾンビホラーのように思えましたが、まだまだそれだけではないようです。そして上巻のラストでとんでもないことが……! え、なんで?

  • ヒトだけでなくAIにまで「感染」する、明確な意図を持った狂気。

    遠く離れた植民星に派遣された船。その星系に到着した途端に、何も分からないままその狂気に投げ込まれた。

    上巻終わって、ちょうど「事件」が一段落して謎が深まったところと見えるが、下巻が楽しみ。

    仕掛けが良くてのめり込んでいるが、流石に色んな既視感は否めない。
    エイリアンだったり、2001年だったり、宇宙船ビーグル号だったり、ゾンビだったり。
    SFというジャンルが書かれて長い時間が経っているから、大概のアイデアが発表されているわけだ。世界観とか、設定とか現象とか、逃れられないよねえ。ここをどうするかで、作品の方向とか、作者の腕が問われるような気がするね。

    さて、下巻。

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