イシュタルの船 (ハヤカワ文庫FT)

  • 早川書房 (1982年4月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (408ページ) / ISBN・EAN: 9784150200398

感想・レビュー・書評

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  • 「イシュタルの船」という舞台装置はとても面白い。半分
    ずつに分けて死の神と愛の神が争いを続け、お互いに相手の
    陣地には入ることは出来ない。お互いの代理人達が、いつ
    終わるとも知れない闘争を繰り返しながら、永久の航海を
    続けている。上手に使えば素晴らしいドラマを生みそうな
    舞台装置なのだが、どうもそれが生かし切れているとは
    思えない。無意味に現実世界に何度も呼び戻される主人公に
    対するもどかしさも手伝って、とても残念な印象だ。しかも
    小説半ばでその舞台を放棄してしまうのだから、いやはや
    何とも。

    蜃気楼の戦士もそうだったのだが、どうもメリットとは相性
    が悪いのかも知れない。乗りきれず、いつまでも読み終えず
    にダラダラと放置したままだった。やっとこさ重い腰を上げ
    読み終えた次第。

    現実の船と玩具の船のリンクは小説の最後にいい余韻を
    残してくれているだけに惜しいところである。

  • 考古学?と思ったら宝石と花でで喩えられる神話世界に急降下!と思えば血湧き肉躍る冒険譚!奇妙な船のまれびとから奴隷へと落ちて、そして知恵と勇気と絆で船長にのし上がる!思いっきり揺れ動くヒロインの心情も前半の見所だ。
    さて、後半はこのヒロインが浚われ、助けだそうという話。神々が住まう神殿七層を駆け抜けるシーンは意味もなくかっこよく、友が一人失われるシーンは燃えた。「綺麗な死だ!火の酒を呷ろう!」というのが素敵。

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著者プロフィール

作家・翻訳家・博物学者。京都国際マンガミュージアム館長。
平井呈一に師事、平井から紹介された紀田順一郎とともに、怪奇幻想文学の日本での翻訳紹介に尽力。のち活動の幅を広げ、博物学をはじめとして多ジャンルにわたって活躍。
主な著書に『妖怪少年の日々』、『帝都物語』シリーズ(ともにKADOKAWA)、『世界大博物図鑑』(平凡社)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新書)など。『怪奇文学大山脈』Ⅰ~Ⅲ(東京創元社)を編纂。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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