〈プラチナファンタジイ〉 奇術師 (ハヤカワ文庫 FT)

制作 : 古沢 嘉通 
  • 早川書房
3.60
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本棚登録 : 451
レビュー : 61
  • Amazon.co.jp ・本 (587ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150203573

感想・レビュー・書評

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  • なんとも評価に困る本。
    まず、序盤から中盤までが読みづらい。
    二人の奇術師の確執をそれぞれの手記で描いていくのだが、ここはそこまで面白くない。ただの伝記。
    しかし、少しずつ謎が見え隠れする後半から面白くなっていって、ちょっとぞっとするような結末を迎える。
    読み終えてからも、結局どこまで信じていいものかと、煙に包まれたような気持ちになる。
    終わり方は面白かったけど、人に勧めるほどでもないかも。

  • ダークなファンタジーではある。
    SF作家という認識でファンタジーを期待して読むとガッカリだけど。

  • 二人の奇術師の諍いがそれぞれの視点で
    残された記録をもとに子孫が検証していく
    という風に始まるが、
    ボーデンの記述に違和感を覚えながら
    エンジャの記述にも最後半に違和感を。
    そもそも我々が先に目にしたボーデンの記録とは?
    と思いながら小説の中の現実から
    不思議の世界に導かれていくのは、
    カチッとしたミステリーや、装置のSF仕掛けとは
    別に、不思議の世界に連れて行く幻想の要素を
    奇術師の記述の奇術、小説家の技術をおりまぜて
    読者をその世界に引きずり込む小説だと思う。
    ただし結末は、今となっては古ぼけた
    安っぽいホラーかな。

    奇術師が奇術のネタを隠し、明かすように見せて
    騙しのテクニックを用いているように
    小説の世界で事実と思っていたことを
    幻想の世界に入っていき、現実をとヒックリ返す
    奇術師の反発をモチーフとしながら
    小説面での騙しを用いた作品なのかな?

  • クォリティ高いなぁ。やりすぎると破綻しかねへんけど全てがその手前。

  • 不思議なことに日記調の書き方をされると、どうにも先が気になって仕方なくなる不思議。しかしなんか深すぎて実際にこの本の神髄をどこまで理解できたかは不明。ただ独特のストーリーにどっぷり漬かったのは確かで、まぁ概ね面白かったのかなーっと、一般人的に言ってみる。

  • 二人の奇術師の奇術対決という紹介が何かでされていて、
    かねてより興味があった作品。

    結論から言えば読みきってよかった。
    “読んで”ではなく“読みきって”というのは、他の方もレビューしているように、
    中盤まで全然面白くなく、読んでて非常に苦痛だったから。
    何度文庫を上から眺め、まだここまでしか進んでないのかーと思ったことか(笑)。

    このまま退屈なミステリーで終わってしまうのかと思いきや、中盤以降、
    かのニコラ・テスラが出てきた辺りから一気にSFに。
    俄然面白くなってきた。

    “瞬間移動”がまさかそんな方法で実演されるなんて・・・
    その代償は・・・

    ブルブル・・SFというよりホラーかな。


    轟雷!
    違うか(笑)。

  • 最後の数ページが鳥肌立つくらい怖すぎてSFからホラーにジャンル変更。読みながらずっと引っかかってた、金貨は増やせるのに…ってこと。プリーストは読後すぐ読み返したくなる稀有な作家です。

  • 現実と幻想(妄想)が曖昧になってゆくことへの説明不能な恐怖感にゾッとする。
    物語終盤になるにつれてホラー感が募っていく。
    でも怖いというより不気味。

    物語全体に英国独特の陰湿な不気味さを感じる。

    改めて考えてみると、
    確かに「幻想」っていうのはよく分からないものとして扱われていて、人間には処理力困難で未知なものなのだろうな。

    …実は以前断念した本。
    やっぱり読みづらいけど、ハマると意外と夢中になって読めた。

  • こんなに面白い本が図書館で開架されずに、
    書庫に埋もれているなんて。
    グイグイ惹きつけられて、むさぼるように読んだ。
    読者を、徐々に深みへと迷い込ませるプロットは心地よい。
    まさに幻想文学。

    1996 年 世界幻想文学大賞長編部門受賞作品。

  • 私は語る言葉が無いです。、面白さに圧倒されました!

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