あたしと魔女の扉 (ハヤカワ文庫 FT ラ 3-1)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150204792

感想・レビュー・書評

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  • 所々にある飛躍が、ちょっと不自然な感じもしたけど、良質な「おとぎ話」。続刊が楽しみ。

  • 【あらすじ】
    あたしは突然、おばあちゃんの家に住むことになった。ずっと母さんと二人、おばあちゃんから逃げるために、オーストラリアの僻地を転々と暮らしてきたというのに。自分を魔女だと信じる邪悪なおばあちゃん。その家で、ある日偶然開けた扉は、季節も時間も反対の見知らぬ街につづいていた――シドニーとNYを舞台に、思春期の友情、異文化との出会い、そして親子の愛について豊かに描きだすモダン・ファンタジイ三部作開幕篇 。

    【感想】

  • 一人称と三人称が混在して、けっこう視点が頻繁に変わるから苦手な人も多そう。ちょっと冒頭苦手なタイプかな、と身構えたけどなんとか読めた。
    舞台が最初はオーストラリアで、主人公はヒスパニックとアボリジニのハーフ。なかなかない設定で面白いなと思った。魔法の力と数学の才能が結びつくのも珍しい設定?代々続く魔法の血族であることが読んでいくうちにわかる。
    最初主人公のリーズン(いい名前)は祖母から逃げているので、祖母は悪者と思っている。しかしそれを繰り返し命じた母親も精神を病んでしまい真意がわからない。途中で現れるリーズンの祖父も信用ならない。大人は全員頼れない。魔法の力も扱い方がわからない、けっこう絶望的な状況でリーズンたちはしたたかにやっていく。頼もしい。
    少しだけ精神病について批判的な印象というか、精神病になったら薬漬けみたいなのは気持ちはわかるし同意するけれどこういう描き方でいいのかな?と思ったりもした。リーズンはとてもなついているけれど、サラフィナがだいぶ怖い存在に思えて仕方なかった。何もかも奪い色んなものからリーズンを遠ざけている、いわゆる毒親に見えてしまって。
    アメリカとオーストラリアの英語の微妙な違いが散りばめられているけれどその知識がなくもったいない!と嘆きながら読んだ。
    この作品はたぶん序章なんだろうな。味方かと思えたエズメラルダがどう変わるのか楽しみです。魔法を使えば寿命が縮んで他人から魔力を吸う化け物になり果て、魔法から離れれば精神病になる。絶望的な二択をリーズンたちがどう生きるか。文体が少し軽すぎには思えるけれどね。

  • 全3冊のシリーズ、開幕編。原題は、魔法か狂気か、っていみだそうで。
    読みやすかったし、テーマもわりとおもしろい。続き出たら読んでみる予定。

  • オーストラリアの先住民の血をひく女の子が主人公のファンタジー。
    魔法とそれぞれの能力(主人公の場合は、数学!)を結びつけた設定が斬新。引き込まれた。

  • おもしろそうな設定だけど内容が薄い。

  • 魔女で魔法の使える祖母と、魔法を拒否して名前を変えてあちこち逃げまわり最後は狂気を引き起こしてしまった母と、そのため祖母のもとに預けられた娘、三代の変わった家の家族の関係を魔法を縦糸にした、風変わりな物語。
    オーストラリアの児童文家具作品で、全三部からなる作品。

  • なかなか、ドキドキ、ハラハラしながら読めました。素敵なジュブナイルだ。

    どんでん返しについては、まぁ、予想通りなんですが、母親が、恐れていることというのが、読んでいる間は、今一つつかめなかったんですね。
    でも、最後まで読んで、納得した。自分も、

    「いつか、自分も魔法を親に…」と思いながら、「いつか自分も娘の魔法を…」と思ったんだろうな。それはたしかに、ものすごい恐怖だ。

    さて、救いの道は、あるのか?次が楽しみです。

  • -

  • 「邪悪な魔女」の祖母から逃れるため、逃亡生活を送っていたリーズンと母・サラフィナ。ところが、サラフィナは心を蝕まれ、病院へ搬送されてしまった。残されたリーズンはあれほど逃げていた祖母の家に引き取られることに。祖母の家から再び逃げるため、家を探索するリーズンが目にしたものは…。
    2つの都市を舞台に繰り広げられる、友情と成長のファンタジー3部作の第1弾。魔法が、決して便利なものではなく、どちらかというと厄介なものとして描かれているのが、興味ぶかいです。

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