ミストボーン―霧の落とし子― 3 (ハヤカワ文庫FT)

  • 早川書房 (2009年9月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784150205027

みんなの感想まとめ

体内で金属を燃やし超能力を使うという独特な設定が魅力的で、支配階級と虐げられた層の対立が物語に深みを与えています。主人公のジレンマや仲間との葛藤が描かれ、革命の難しさにハラハラさせられる展開が続きます...

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で。
    体内で金属を燃やし、超能力を使えるという設定が面白い!能力を使えるのが支配階級に多いという設定から、虐げられている層が蜂起できない理由になっているとかなかなか考えられているなぁと。

    貴族は嫌いだけど貴族の生活は好き、と気づいたときのヒロインのジレンマとか、仲間同士の葛藤もそうだろうなぁと読んだし、なかなか成功しない革命にはハラハラさせられました。それにしてもお兄ちゃん!そうだったのか!と。

    個人的に貴族の坊ちゃんとヒロインがどうなるかはわからないですが、続編は読みたいな~と思いました。面白かったです。

  • ミストボーン・シリーズ第1作の完結編です。
    ヴィンとエレンドの恋の行方、ケルシャーの本当の計画、支配王との対決とその真実と、読み応えがありました。
    後半の展開が早すぎて、ちょっと都合がよすぎる部分もありましたが、全体としては散りばめられてきたピースがぴったりと収まり、とても満足できる内容でした。(^^)

  • まだまだ続くからといって中途半端な終わり方
    主人公の活躍と架空戦記の両輪という
    エンタメてき仕上がりは良いのだが
    事の大きさに対して登場人物のうすさが印象的
    せまいでもかるいでもなく
    主人公が活躍する舞台のファンタジーとしてうすい
    テレビゲームの「RPGゲーム」みたいな「シナリオ」だ
    翻訳も会話分周りが直訳ぎみだったり読みやすいが
    文章としては平板
    元をしらないからなんともいえないが

  • <終の帝国>では、スカーと呼ばれる民が蔑まれ差別されていた。スカーの反乱一味に仲間入りした少女、ヴィンは貴族の子女と偽り、密偵の仕事にはげむ。三部作中の一部の完結編。
    半分まで読んでおもしれー!と思っていたのですが、それどころぢゃないよ!なんだこの怒涛の展開な後半。ブランドン・サンダースンおそるべし……!「エラントリス 鎖された都の物語」でも、後半の巻き返しがものすごいと思ったのですが、これ、もっとすごくなってる……!しかもアクションがいいスパイスになっていてよりよくしている。二巻まででふってきた伏線もごっそり回収しまくるし。なんだこの構成力。すげえ。
    登場人物としては、反乱一味のカリスマリーダーであるケルシャーが、ヴィンによって変わっていくのがとても面白かった。ただのガキ大将だったケルシャーが、少しずつ責任感と重さを理解して学びとっていくのが目に見えてわかって……そしてケルシャーが今回しでかすことといったら……誰も想像つかねえよ!そんなの!いや、伏線あったんだろうけど……。
    またヴィンたちの活躍もものすごく燃える。私が個人的に好きなのは、執事っぽいキャラクターのセイズド。常に「お嬢様」を守ることを誓ったのに、言うことは言う、そしてちゃんと考えることができる、知識がある。かっこいいじゃないですか。今年のファンタジー殿堂入りは間違いないです。おすすめ。一巻よりは二巻、三巻と面白くなっていきます。

  • 上巻で期待したものとは大きく違いオーソドックスな物語だった。
    物語に大きなひねりが欲しかった。そんな雰囲気で始まった気がしたのに…

    各キャラが持ち味を生かすのはたんに会話の時だけ。
    各キャラの特性を生かして物事を解決したり作戦練るなりを期待しただけに残念。
    上巻の訳者あとがきにあったこの物語を「オーシャンズ11」のようにしたかったってのはしたかっただけで終わったようだ。
    支配王の強さもラスト以外では見せ場がなかったので今イチ対峙したときの絶望感を感じられず緊張感なし。
    設定は法則や社会構造等細かくなされてあるが物語についての細やかさはなし。

    可もなく不可もなしってとこ。

  •  先日読んだ「<a href="http://mediamarker.net/u/ikedas/?asin=415020537X
    " target="_blank">空の都の神々は</a>」に続き、一級品のファンタジィだった。
     素晴らしい作品を続けて読めるというのは、本当に幸せなことだなー。

     本作の魅力は、かなり多岐に渡る。
     まず、なんと言っても、その壮大で確立された世界設定。
     コアとなっているのは中世ヨーロッパのそれ。
     この舞台設定は、ファンタジィの王道とも言える。
     何度も使われているため、安定した「異世界感」を醸し出せる、優れた設定である。
     本作は、そこに本作の最大の特徴でもある、「合金術」を投入する。

     簡単に、「合金術」についての概略を記す。
     これだけで、本作がいかに奥深い作品なのかは垣間見ることができると思う。

     この世界には、身体の中で金属を「燃やす」ことができる、特殊な人たちがいる。
     「燃やす」というのは比喩であり、実際に火を付けて燃やすわけではない。
     (これは、訳のせいもあるのかも)
     例えて言えば、「化学変化」に近いイメージと思う。
     金属を「燃やす」ことによって、使い手は魔法のような力を得ることができる。
     力を得ることができる金属は、基本となる8種類に、特殊な金属が2種類。
     それぞれの金属は肉体と精神に分かれる。
     そしてそれぞれが「内向き」と「外向き」に、さらに「押す」と「引く」へと分かれる。

     鉄は、付近にある金属の場所や大きさを指し示すことが出来、その対象を「引く」ことができる。
     鋼は、同じく金属の場所や大きさを指し示すことが出来、その対象を「押す」ことができる。
     錫は、5感を鋭敏にすることができるようになる。
     白鑞は、身体能力を増幅させることができるようになる。
     真鍮は、対象の感情を「なだめる」ことができるようになる。
     亜鉛は、対象の感情を「かき立てる」ことができるようになる。
     青銅は、合金術を使用している存在を検知できるようになる。
     銅は、青銅による検知を無効にできるようになる。

     「霧の使い」と呼ばれる能力者は、このうち1種類のみを「燃やす」事ができる。

     鉄は「肉体」に作用し、「外向き」に「引く」。能力者は「動かし屋」と呼ばれる。
     鋼は「肉体」に作用し、「外向き」に「押す」。能力者は「コイン打ち」と呼ばれる。
     錫は「肉体」に作用し、「内向き」に「引く」。能力者は「錫の目」と呼ばれる。
     白鑞は「肉体」に作用し、「内向き」に「押す」。能力者は「殴り屋」または「白鑞の腕」と呼ばれる。
     真鍮は「精神」に作用し、「外向き」に「引く」。能力者は「なだめ屋」と呼ばれる。
     亜鉛は「精神」に作用し、「外向き」に「押す」。能力者は「かき立て屋」と呼ばれる。
     青銅は「精神」に作用し、「内向き」に「押す」。能力者は「さぐり屋」と呼ばれる。
     銅は「精神」に作用し、「内向き」に「引く」。能力者は「けむり屋」と呼ばれる。

     そして「霧の落とし子」と呼ばれる能力者は、すべての金属を「燃やす」事ができる。
     「すべて」とは、基本の8種だけではなく、あらゆる金属を指す。

     これが、合金術の基本。
     作中では、この基本を踏まえた様々な応用が展開されていく。

     余談ではあるが、この設定は「マルドゥック・ヴェロシティ」に通ずる、と思う。
     向こうは、マッドサイエンスによる人体改造なのだけど。
     一芸に秀でた異能者集団による一大活劇、という点が似ているかな、と。
     ま、それも、古くから何度も使われ続けているモチーフではあるのだけど。
     日本の有名どころで言えば、風魔小太郎作品とか。
     そういう意味で言えば、活劇シーンも、ちょっとそれっぽい感じだったりして。
     特に、「霧の落とし子」同士の戦闘とか。

     閑話休題。
     合金術だけでも、これだけ奥深い設定が用意されている。
     そして本作の魅力は、もちろんこれだけではない。
     むしろ、あくまでも物語に華を添えるエッセンスに過ぎない、と言ってもいい。
     それはちょうど、ミステリィにおける「トリック」にも似ている。

     本作の最大の魅力は、なんといっても、その巧妙かつ繊細なストーリィテリング。
     重厚で奥深い世界を、魅力溢れるキャラクターたちが縦横無尽に駆け巡る。
     それは、紛う方無きヒロイックファンタジィのエンターテインメント。
     と言っても、主人公は完全無欠のヒーローではない。
     一方の主人公、ケルシャーに関しては、完全無欠のヒーロー像に近い。

     しかし、もう一方の主人公であるヴィンは、完全無欠とはほど遠い。
     彼女は虐げられしスカーの、さらにその最底辺の存在である。
     常に怯え、周りを警戒し、いつも目立たず、陰のようにして日々を過ごしている。
     しかし彼女は、ある事件を切っ掛けにその能力を開花させ、少しずつ成長を始める。
     そう、こちらの物語は、少女の成長譚であり、ジュブナイルファンタジィでもある。

     ヒロイックファンタジィとジュブナイルファンタジィの融合。
     それを極めて高い次元で成功させた本作が、つまらないはずが無い。
     極上のエンターテインメントであり、最上級のハイ・ファンタジィである。
     ひとたび読み始めたら、もうページを繰る手は止まらなくなる。
     次から次へと、息をつかせぬほどに畳みかける、怒濤のごとき展開。
     それは、ページを繰るたびに勢いを増し、クライマックスまで一気に駆け抜ける。

     少女の淡いラヴロマンス。
     宮廷の華やかな面に潜む、醜悪な駆け引き。
     青年の苦い過去と、そこから引き出される限りない希望。
     冷静で英知に富む、ミステリアスな執事。
     正体が分からない謎の生物。
     残虐で強大な力を持つ「尋問官」と、それを統べるさらに強大な「支配王」。
     徐々に明らかになっていく、あまりにも多くの「謎」。
     そして、胸を打つ様々な「愛」の数々。

     すべてのシーンが印象的で、すべてのシーンに感動がある。
     ただただ、名作とはこういうものかという驚異に圧倒される。

     いくら言葉を尽くしても、尽きることはない。
     とにかく、本当に面白い作品が、ここにはある。
     小説を読む悦びに浸りたいのであれば、ぜひ。

     いまはただ、続刊を読むのが本当に楽しみ。
     はやく本屋さんに駆け込みたい気分。

  • 遂に支配王との直接対決。色々な人たちの思惑が明らかになっていく、中盤以降の盛り上がりが熱い。ヴィンの成長が眩しくて覚悟が切なくて、胸がつまった。第1部完だけど続きが読みたい!

  • 世界観も練り込まれているし、キャラも多彩で面白かった。
    3部作の1作目としてのオチはついたのだと思いますが、お気に入りのキャラはどうやらここで退場のようなので、続きは読まなくてもいいかなという感じ。

  • 出口がないような展開になっていたが、猛烈な勢いで最後に向かって進んでいく。支配王の謎解きやルサデルの開放と立て続けにイベントが起きていく。こんなに最終巻に盛らなくても、というくらい盛ってあります。でも、この先どうなるか気になる感じですね。ごちゃごちゃになったルサデルがどうなるのか、読みたいですね。展開もよかったので、次も楽しく読めそうですね。

  • いやー、おもしろかった~。
    ケルシャー死んじゃうところはあっさりしすぎじゃ?って思ったけど、神(あるいは救世主)になるために死ななければならないってのは鳥肌。
    やっぱり、キリストとかぶらせてるんだろうねー。
    無敵の支配王に勝てたのも違和感なし。
    ただ、細かい疑問はまだまだあるので、それらは今後明かされるんだろうね。
    まだまだ楽しみですな(・∀・)

  • 霧と金属と人間と、そして希望の物語。たぶん。
    退廃的なくすんだモノトーンの世界はすごく好きなので序盤はわくわくしながら読んだ。ただ、ちょっと、ヴィンの恋愛周りが個人的には納得いかなかったかなあと……。人間同士としての関わり方の修復の過程が物足りないわけではなく、ただ自分が恋愛周りの事情に興味ないからかもしれないけど(笑)
    革命の裏仕掛けや支配王が何者だったのかは面白かった。勧善懲悪大団円でめでたしめでたしじゃない、淡く不穏な気配が滲む終わり方なのも良い。
    はまれば一気に読み進められるファンタジーだと思う。

  • 結局のところ世界観の広がりは感じられないまま、ラストを迎えてしまった。主人公が行動力が広いようで、それほどでもない、という点もあろうが、やはり描かれる世界観のほとんどを特殊能力に依拠してしまっているのが難点であろう。エピックファンタジーというよりはラノベ的な感じはさいごまで拭えなかったが、それなりの疾走感で最後まで突っ切った点は評価できる。

  • 三分冊最終巻だけあって物語は山場を迎える。ケルシャーがあんなことになり、マーシュが実は…。個人的にはルノーの正体とかセイズドの活躍も楽しい。ヴィンの父親は期待させた割にはあっけない退場だったが、いろいろと計算して書かれており伏線も回収できてると感じる。翻訳物が読み難いというのは過去の話なんだろうか。あるいは昔は私の理解力が足りなかっただけ?まあとにかく面白かった。
    第二部以降も楽しみ。

  • 金属を「燃やす」ことで超常能力を発揮して戦うファンタジー。主人公は奴隷開放のため、支配王を打倒するために、奴隷の蜂起を企てるが……
    斬新な戦闘シーンが本著の醍醐味なんでしょうが、ゴチャゴチャして読みづらい印象を第一巻では感じました。
    最終巻では設定にも慣れ、ストーリーのどんでん返しも頻発して中々楽しんで読むことが出来ました。
    最新の映像技術で映画化してほしいかな。

  • 普段はこういう事しないんだけど、3冊いっぺんに買って読みました。期待以上でした。面白かったです(´З`)

    特に合金術を使ったアクションは、すごい格好良かったな。戦闘シーンでのケルシャーやヴィンのユニークな使い方には、おぉ〜ってなります。視覚化してくれたらいいのに。

    これから2部も買うんですが、2部からは新しい金属も出て来るらしいので楽しみです。

  • ミストボーン・トリロジー第1作<3>。

    一度はついえたかに思えた作戦だが、ケルシャーの狙いどおりに貴族同士の抗争が勃発する。

    支配王そのものよりも、王に仕える鋼の尋問官の存在がとにかく不気味。第1作は本書で終わりだが、多くの謎が残されたまま。2作目以降が気になる。

  • 面白かった。
    伏線が一気に回収されていくのはまるでミステリを見ているかのよう。
    続巻に残された伏線も多いですが、そこは楽しみが残ったと考えるべきでしょう。
    ただ、1,2巻であれやこれややっていたものが、vs支配王以外は結構あっさりながされてしまった印象もあり、そこが少し残念。
    まだまだ続きがあるようなので、そちらも呼んでみたいと思います。

  • もともとRPGゲームが大好きな私にとってファンタジー小説は等しく楽しめるジャンルである。


    この作品はたまたま本屋でSFコーナーを巡っていたら見つけたもの。これだから本屋巡りは止められない。


    全米でベストセラーになった3部作の一部なのだが、各部とも3冊ずつに分けられて訳されており、しかも一冊400ページ越えというとんでもない長さである。しかし、読み始めるとこれが少しも長いとは感じないから不思議である。


    ハリーポッターと少し似ているかもしれない。一章である賢者の石での魔法学校入学におけるわくわく感は、主人公のヴィンが合金術を学んでいく過程に等しいし、全ての複線を回収し絶望と希望にごちゃまぜになりながらクライマックスを迎える様も共通しているように思える。これがファンタジーの醍醐味かもしれないが。


    作家のブランドン・サーストンは1975年生まれの若手作家。しかしそ書き手としての実力は折り紙つきで、今後の作品も非常に楽しみである。


    英語で原著を読めるようにしたいと心から思います。

  • 1巻目から当たりの手ごたえを感じてはいたけれど、
    2巻で更に盛り上がり、3巻は1巻の倍以上の勢いで読み終えてしまいました。


    反乱はもっと時間をかけて進めるものと思っていたのでちょと展開が速いかな?とも思いましたが
    その僅かな間で大きく変わったヴィンの成長ぶりが頼もしくもあり。
    彼女の中でずっと枷になっていた兄の件も、終盤の種明かしのおかげで今後はいい方向に変わるといいですね。

    ケルシャーと支配王との対峙のシーンはまさかこんな形で…と驚きと同時に呆気なささえ感じてしまいました。
    それだけ支配王が強大な敵だった、ということなのでしょうけれど
    ヴィンと並んでもう一人の主人公じゃなかったのー!?
    死を覚悟しているだろうとは思ってはいましたが、そういう目論見があったとは。


    一応の区切りはついたけれど、まだ明かされていない謎も多いし
    待ち受ける困難も多そうだしで第二部にも期待です。

  • そうだったのか

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