百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫JA)

  • 早川書房 (1973年4月12日発売)
3.79
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784150300067

みんなの感想まとめ

人類の救済と破滅の関係を問いかける独特な世界観が魅力の作品である。宗教的テーマを背景に、神の存在や人間の運命について深く考察されており、特に「色即是空」を具現化した描写が印象的だ。時系列や空間の流れが...

感想・レビュー・書評

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  • 宗教では、神は人類の救世主として描かれていることが多い。仏教では末法の世に現れるという弥勒菩薩。キリスト教では最後の審判。しかし、人類を救済するというのなら、そもそも破滅を回避する方法が語られないのは何故だろう。真に救いの神ならば、破滅が来てから救うのではなく、破滅の到来こそを防ぐべきではないのか。神が望むのは人類の救済ではなく、破滅それ自体なのではないか…?

    この物語はそんな疑問から描かれた、日本ならではのSFである。萩尾望都の漫画版も味があって良いが、「色即是空」を具現化するような独特の世界観を味わうなら、やはり小説版で読むことを薦めたい。

  • 壮大なのだろう。意味はわからない。時系列と空間、登場人物が少ないが正体が把握できない。
    おそらく宇宙の時間の流れや輪廻転生を表現しているのだと想像しながら読んでいるとロマンは感じられる。この作品が描かれた時代を考えると日本SFの金字塔だとは言える。

  • 人に薦められた本を読む第5冊目
    会社の先輩に薦められ。ざ、残念ながら自分の頭では一切理解出来ない作品だった…。萩尾望都の漫画の方が分かり易いようなので今度機会を見つけて読んでみたい。

  • 1973(昭和48)年発行、早川書房の文庫本。日本SFの(古典的)名作ということで読んでみた。つっかえつっかえ読むこととなったが読了。結局何だったんだろう。人物と行動は分かるし、最後のシーンに至る流れはなんとなくわかるのだが、何をやっているのかは理解できず。正確には自分が何を理解できてなくて、何を理解できているのか分からなかったというところか。

    ハヤカワ文庫の番号や発行年月はあっているのだが、表紙画像やページ数は異なる。形式違いが存在するのか。

  • 古本サイトで目について、小松左京の果てしなき流れの果にと一緒に購入し、約50年ぶりで読み直しました。これだけ著名なキャラクターを登場させたお話を書こうとする作者の意志に、ただただ敬意です。今の時代にこの作品を発表していたら、各方面の人たちからSNSで叩かれることになったでしょうね。いゃー、でも楽しかった。萩尾望都も探してみようっと。

  • 読みにくい。。。

  • 大好きな作品だ。登場人物の選択も見事だが、テーマがいい。 
    「神とは、人間を裁く存在であるのか」。神がいてすらこの宇宙は荒廃してゆくのはなぜか?

    壮大な物語を堪能できる。

  • 萩尾マンガを読んでいたせいか、面白くて読んでいたが
    2/3を過ぎた辺りからカタカナが多くなってきて
    飛ばし読み。読み辛れー。

    結局マンガの場面を頭に浮かばせつつ読んでいたという。
    最後は何が何やらよくわからん。

  • 大学生の頃に読んだ印象とまた違います。
    光瀬氏の文体はやはり乾いているのに情緒的な感じがするのは何故?話はさほど難解ではないけど、謎のままの部分が結構多いかな。萩尾氏の漫画を先に読むと結構判り易いかも。漫画にするの大変だったろうなあ。

  • 2013.02.14 読了

  • 2013/1/27購入

  • 脈々と続く人類の歴史の裏に潜む、何者かによる破壊の意思。プラトンが西方で見たもの、イエスがエルサレムで見た奇蹟。アトランティス、釈迦族、そして地球文明全体が崩壊するその影にあったものは何か。宗教と歴史と科学をすべて盛り込み、壮大なスケールで描かれた一大叙事詩。前半の歴史を超えた意思の存在の示唆や各時代の風景描写が魅力的。後半も荒廃した世界の書きぶりや物語の惹きつけ方は巧みだが、いかんせん場面転換が急だったり用語が難解だったり説明が少なすぎたりで、置いてけぼりな部分が多かったのが残念。

  • 圧倒的。

    なぜ人は、滅びに向かうのか。
    神はなぜ、滅びの時まで人々を救わないのか。

    はっきり言って文章も内容も難解、
    100人読めば90人が挫折する代物である。
    だが、

    「人はなぜ、生かされているのか」
    「この世界はなぜ、存在し続けるのか」

    こんな果てしない疑問を抱えているのなら
    大いなる示唆が得られる一冊。

    奇跡的に生命を生み出したといわれるこの地球や、
    恐ろしいほど精密にできている生命たちは
    果たして本当に自然に発生したものなのか。

    そこになにか、超越者の存在を感じはしないか。
    そして、生まれたその瞬間から我々には、
    破滅に向かうことが運命づけられているとしたら…

    この世界をプログラムする異変に気づいた
    プラトン、シッダルタ(釈迦)、阿修羅王は
    それぞれの時代を超えて、時空を超えて
    大いなるその謎と存在に挑む…

    エヴァンゲリオンもマトリックスも所詮
    過去のSF大作の焼き直しだとまざまざと思い知らされる一冊。

    ラストシーンのスケールは圧巻。
    これが30年前の作品なんて!

    読みにくさと大衆受けを加味して星4つだが、
    個人的には点数以上の何かを得れた傑作。

  • 歴史上の著名人を登場人物に、宗教というものから宇宙の成り立ちまで描く、壮大にして深遠なるSF。萩尾望都による漫画版もあるので、SF慣れしていない人はそちらから読むのもいいかも。美しくも無常な情景は何度読み返しても色褪せない。

  • 繰り返される終末、人類の進化の背景につねに存在する『神』の姿。
    ほうぼうの世界へとのびた無数の操り糸をたぐり寄せるうちに、『火の鳥 未来編』の細胞と宇宙の関係を思わせる壮大なラストへと突入する。「あしゅらおう」が少女の姿をしているところがとても好き。

  • 萩尾望都さんの「百億の昼と千億の夜」を読んで以来、原作本を読みたいと思い続けやっと読めた。
    脳内では萩尾さんのマンガのビジュアルが出ていたのでスムーズに読めたかな

  • 日本SF界の金字塔と聞いて読んでみたけど、サイボーグとして蘇った宗教上の重要人物たちのバトルもので、期待していた、唸るような世界観の提示はなかった。

  • む、難しかった・・・(-_-;「難解な作品」だという話は方々で聞くのでそれなりに覚悟して読み始めましたが、字義通りの「難解さ」というよりも、自分の視点をどこにおいて読めばいいのか、作者の意図をどこまで解釈(曲解も確信犯も含めて)すればいいのか、最後まで迷って結局立ち位置を決めかねたまま読了してしまった、という、いわば「取り組み方が難しい」作品。勢いのままに書きなぐった落書きと集めまくったガラクタをごっちゃにした山の中から、一筋の光を見いだそうとしているかのような作品です。もっと若いうちに読むべきだったかなぁ。うーむ。

  • 中学1年か2年のときに読んだ。
    確か、従兄の部屋で萩尾望都による漫画版をチラチラッと見て、
    印象に残っていたので、原作本を衝動買いしたと記憶している。
    タイトルを見た瞬間「昼と夜の数が違い過ぎっ!」とツッコんだ自分、
    今になってみると我ながらちょっとカワイイ(←おいおい☆)
    深遠な物語だが、
    中学生だった自分にも、一応、脳内ヴィジョンは描けていたし、
    胸にスッと収まるものがあったので、決して難解ではないと思う。
    人間ってつくづくちっぽけな存在なんだなぁ……と、
    しみじみ、しんみり。

  • 萩尾望都の漫画版を先に読んだ。普段SFをほとんど読まないからだと思うけれど、漫画版を読んでいなかったらSF独特の用語やカタカナの多さに途中で挫折していたと思う。けれども宗教や哲学とSF的世界観との融合には圧倒される。中性的な阿修羅王が活躍するというのがまた象徴的だなぁ。

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著者プロフィール

小説家。SF作品を多数発表し、中でも『百億の昼と千億の夜』『喪われた都市の記録』などの長編は、東洋的無常観を基調にした壮大なスケールの宇宙叙事詩として高い評価を得た。1999年逝去。

「2022年 『百億の昼と千億の夜 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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