- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150302726
感想・レビュー・書評
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古本を購入。初出一覧によれば、収録作品は、「SFマガジン」1986年12月号から1988年4月号までに掲載されたものばかりなので、全て雑誌掲載時に読んでいるはずだが、例のごとく内容は全然憶えていなかった。「火星鉄道一九」だけは、つまらない話という印象が記憶に残っていたが、読み直してみると思いの外おもしろかった。どうしてそんな印象を抱いたのか、今となっては分からない。架空の話とは思えない現実感が、「航空宇宙軍史」シリーズの魅力だと思うが、収録作品の中で一番現実感があったのは、「ドン亀野郎ども」だった。
収録作品:「火星鉄道(マーシャン・レイルロード)一九」、「ドン亀野郎ども(タートル・ギャング)」、「水星遊撃隊(マーキュリー・スカウト)」、「小惑星急行(アステロイド・エクスプレス)」、「タイタン航空隊(フライング・タイタンズ)」、「土砂降り戦隊(cats'n dogs fighters)」、「ソクラテスの孤独(ロンリー・ソクラテス)」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第2次外惑星動乱勃発記念 第3弾。
第1次外惑星動乱での戦いを航空宇宙軍の視点でリアルに描く短編集。戦いといっても派手なドンパチはほとんど無い。
なにせ敵は6,200万kmかなたで肉眼で確認しながらレーザーを撃ちまくるなんてできない。じっとストレスをためながら30時間待って次のアクションをとっていく。宇宙に憧れて航空宇宙軍に入隊したのに、航宙艦からは外見えない。まるで潜水艦のような閉鎖空間・・・
じみで息苦しい困難な局面をくぐり抜けていく技術者や兵士の姿に静かに感動してしまいます。しぶいなぁ。
こういうのに共感している自分の日常の息苦しさやストレスの元が気になるなぁ。じわじわ突破するしかないのだな。
自分も航空宇宙軍の兵士と重ね合わせてしまいます。
ディスプレイがCRTというのが唯一時代を感じさせます。CRTなくなっちゃいましたね(しんみり) -
2014年12月27日、白子BF
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筆者の長編をふたつ読んだ後で、短編集。短編集といっても舞台設定などは同じで、宇宙を舞台にした戦争を背景にしている。
おもしろかった。長編よりも、状況と人間の関わりが鮮やかであり、ある状況をどのように打開するかというパズルストーリーになってたりして楽しい。もっとも、結末に対してこっちの知能がついていけず、なぜそれがハッピーエンドなのかわからなかったりもしたのだが。
まだまだ読んでみたいシリーズである。
2006/6/15 -
「航空宇宙軍史」シリーズ第5段。
火星のオリンポス山に設けられた軌道カタパルトを描く表題作を含めた7編の短編集。
絶版の上、中古本も在庫僅少の為、AmazonのUsed価格が異常なまでに高騰している。