私が殺した少女 (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
3.52
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本棚登録 : 1791
感想 : 203
  • Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150305468

作品紹介・あらすじ

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。私立探偵沢崎の事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の自宅を指定していた。沢崎はブルーバードを走らせ、依頼人の邸宅へ向かう。だが、そこで彼は、自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る…緻密なストーリー展開と強烈なサスペンスで独自のハードボイルド世界を確立し、日本の読書界を瞠目させた直木賞・ファルコン賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 前作を読んだのが、もう10年ぐらい前。内容なんて、全然覚えてない。でも、14年ぶりに新刊が出ると言うので、続きを読んでみることに。
    作品は1988年に書かれており、いろいろ現代とは違う部分も多いが、最初からレイモンド・チャンドラーの影響をもろ受けたような展開に古さよりも渋さを感じる。昔ながらの「ザ・探偵小説」と言う感じ。沢崎の一匹狼感もいい!
    この後、6年の時を経て発表された第3弾は時代背景がどうなっているのか?沢崎の活躍もだけど、それが一番気になる…

  • 1989年の直木賞作品なので、30年以上前。時代は否応なく感じる。電話とか、煙草とか、今では使えないような表現とか。

    生粋のハードボイルド作品の割には、暴力的ではないので、読みやすいし、なかなか真相を読むことはできず、面白かった。
    真相は悲劇的で、救いはなさすぎ、と思ってしまった。

  • 私立探偵沢崎シリーズ2作目

    テーマは誘拐

    今回はテレフォンカードが登場した。
    車でぶっ飛ばすシーンが最高でした。


    分厚い本ながら、余計なこと考えず、一気読みできる作品に感謝します。

  • 初めて<私立探偵 沢崎>シリーズを読んだが、こんなにおもしろいのかと一文一文噛み締めながら読了。緻密なストーリーとハードボイルドの文体。東京という都市が立体的に描かれた細密な描写と詩情、皮肉とタフさが滲む台詞。ただ主人公の探偵・沢崎より新宿署の錦織警部が格好いいと思ってしまったが。和製レイモンド・チャンドラーと評されるが、いや、決して模倣と括れない原尞という小説家がここにいる。

  • 14年ぶりの新刊を読む前に予習。30年前の作品ながらそれほど違和感はない。昭和の匂いを強く残す車、電話、煙草等の使われ方や、機知に富んだセリフに何度もニンマリさせられた。

  • 主人公である私立探偵「沢崎」が幼いバイオリニストの少女の誘拐事件の依頼を受け、登場する冒頭シーンから「おっ!」と思わせ、最後まで繊細に練られたハードボイルドミステリーだ。
    ヤクザが絡むサブストーリーは特に必要性も感じなかったが沢崎が登場するシリーズの2作目という事もあり、1作目にその詳細があるのか?と思ってしまった。
    あまり作品が多くはない作者「原尞」実はジャズピアニストということもあり、ここにこんな和音を?こんなとこでそんな弾き方?というイメージで読み終わった。

  • 登場人物の数が多く物語も7割を読み終えてもいい意味で先が見えない!
    最後も2転3転する展開があり、終始楽しめました!
    主人公の探偵沢崎のふてこくもどこか人間味溢れるキャラクターも良かった!

  • 身代金誘拐事件に巻き込まれた
    私立探偵・沢崎。
    警察の必死の捜査にも関わらず、
    身代金も犯人も行方が知れず、
    人質となった天才バイオリニスト少女の
    安否も不明となった。
    沢崎は孤独に事件の真相を追う。

    大傑作。
    これを本格ミステリとして
    読むのはおすすめ出来ない。
    本格としてはアンフェアな部分も多く、
    用意されているオチも
    さほど強烈な一撃をくれない。

    だが、ハードボイルド・エンタメ小説
    としては、日本の文芸界の歴史に
    名を刻む一冊だと感じた。

    昭和の香り漂う大都会で活躍する
    探偵の姿や、登場人物達の口調、
    キャラクター、文章の語り口、
    ユーモア、誘拐事件の謎、
    好き嫌いは出ると思うが、
    ハマる人には堪らない作品だと思った。
    私にはどストライクだった。

  • 「まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった」

    某古本屋でふらふらしているときに、不意に「あー聞いたことあるなー」と目に留まって買ってみたら、やだ……格好いいじゃない……状態に陥って困った。
    巻き込まれ型のハードボイルドストーリー。
    さあ、誰が犯人? 的な小説から遠ざかっていたのと、主人公の探偵・沢崎のようないちいちバーボンとか似合っちゃうような、沈黙で語るんだぜ? 的な男に久々に会ったのがあって、すっげ楽しく読めた。

    描写が細かく、テンションは低めで淡々としているのが大好物な私にはたまらん一冊だった。
    というか、まず沢崎がブルーバード乗ってる時点でたまらん。(何故)
    ラストはきちんとどんでんしていて、構成はとてもしっかり作られていたように思う。
    沢崎シリーズはまだ何作かあるみたいなので、ぜひまた彼に会いに行こうと思う。


    だが、1つだけ。
    それまでおれたち読者は、主人公と共に巻き込まれ、懊悩し、駆けずり回って解決への道を探そうとしてきたというのに、突然主人公が「やー、実は俺、これについては気づいてたよー」みたいになるのって、どうにかならんのか?
    突然沢崎が「フッ」って擬音入れちゃうぐらいにニヒルに真相語り始めた時、心の中で全俺が泣いた。
    そういうのって型としてあるのかもしれないし、それが王道という約束事みたいなものとしてあるのかもしれないけれど、私はちとそういうのには慣れないみたいだ。
    ハイタッチしあおうと思ったら、相手はそんな気ぜんぜんなかった、みたいな泣ける雰囲気になったぜ…!

  • ハードボイルド特有の面倒な言い回しに、最初は苛立ちましたが、収束のさせ方はさすがでした。
    後味がいいとは言いかねる題材ではありましたけど。

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