- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150305949
感想・レビュー・書評
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怖い、妖しい、美しい短編集。
どの話も本当たまらなく良かった。
「おもいで・ララバイ」
「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」
「骨董屋」が特に気に入りました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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「「をぐり」や「厨子王」などは実在の古典がベース」
「をぐり」は不思議な(ってどれもですが)話で結構好きです(小栗判官)。「「をぐり」や「厨子王」などは実在の古典がベース」
「をぐり」は不思議な(ってどれもですが)話で結構好きです(小栗判官)。2012/05/02
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現実と幻が入り混じるような雰囲気の短編集。ちょっと背筋が寒くなったりならなかったり。
「雪物語」が怖くなくて好きだ。 -
表題作が凄い! ラストのイメージがとても鮮烈で、恐ろしいのだけれどそれ以上に美しい。「たまご猫」という、一見わけ分からないタイトルも惹きつけられるし、これは名作。「クライン・キャット」欲しいなあ。こんな結末になってしまうのは嫌だけれど。
「骨董屋」は他の短編集でも読んだ覚えがあるけれど、やはり傑作。幻想的な美しさもさながら、はっきりとしたオチもあるので、「皆川作品はどうも分かりにくい」という人(かくいう私もけっこうそう思っています。好きなんだけどね)にもお薦め。-
「雰囲気に呑まれてしまう部分」
確かに、、、
初期の作品「ペガサスの挽歌」が、そろそろ書店に並ぶ頃らしいです。「雰囲気に呑まれてしまう部分」
確かに、、、
初期の作品「ペガサスの挽歌」が、そろそろ書店に並ぶ頃らしいです。2012/10/05 -
2012/10/06
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「「ペガサスの挽歌」買いました!」
おっと、早いですねぇ~私は図書館に予約予定です。。。「「ペガサスの挽歌」買いました!」
おっと、早いですねぇ~私は図書館に予約予定です。。。2012/10/09
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友人におすすめ頂いた作品。
一番の感想は「この著者さん[結婚]に何か恨みでもあるんかな?」という事。
短編集で読みやすい。作品の全貌がわかった時のゾワゾワ感が良かった。 -
現実との境界が曖昧で、気がつけば幻にとらわれている。もしかしたら、現実などないのではとも思えてくる。甘美な悪夢を見ているようで、頭が蕩けた。「春の滅び」と「水の館」が好み。
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初めて読む皆川作品集。
『たまご猫』『をぐり』『厨子王』『春の滅び』『朱の檻』『おもいで・ララバイ』『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』『雪物語』『水の館』『骨董屋』の10篇。
どの短編も、短編の鏡というべき、構成のひねり、あっといわせる結末、虚実の反転、が描かれる。
そして一文の無駄もない文章。
茫洋と闇の中にゆっくりと沈み込んでいくような、えもいわれぬ恐さや不気味さを感じる。
たまご猫、春の滅び(雛人形のライトモチーフ)、朱の檻(座敷牢への取材)、骨董屋(骨の笛)、が気に入った。
解説の東雅夫も書いている通り、幽霊小説。
幽霊、異世界、幻想によって現実の世界が一変する、小さいが大きい力を持った短編群。 -
帯の「怖い、妖しい、美しい」まさにこれ。
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可愛らしいタイトルだけど、意外と怖めのお話ばかり。表題作は自殺した姉の遺品を整理する妹が出くわす怪異。「をぐり」「厨子王」はタイトル通り説経浄瑠璃の「小栗判官」と「山椒大夫」をモチーフにした歪んだ姉弟もの。古い雛人形に魅入られた女性の「春の滅び」はアンソロジーで読んだことがあったけどこれも不気味で淫靡。新婚旅行で訪れたペンションが実は過去のトラウマに関係していた「おもいで・ララバイ」も最後のオチがとても怖い。
座敷牢のある旅館「朱の檻」、ジャズバンドのメンバーの夜ごとの同窓会「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」、バーのマスターと常連客の「雪物語」、アイドルグループの少年と男性マネージャーの「水の館」、奇妙な姉弟が妊婦を脅かす「骨董屋」は、いずれも死んだ人がしれっと現れたり時間が歪んで過去と未来がごっちゃになったり、全体的に類似のテーマだった気がする。「雪物語」はこの中ではハッピーエンドなほうかな。「骨董屋」が個人的には一番ゾッとした。
※収録作品
「たまご猫」「をぐり」「厨子王」「春の滅び」「朱の檻」「おもいで・ララバイ」「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」「雪物語」「水の館」「骨董屋」 -
かわいらしい書名とは裏腹に、おどろおどろしいお話ばかり。
骨董屋の狂い具合が素敵。
文庫のカバー絵は北見隆氏。赤川次郎の三毛猫シリーズの表紙なんかもこの方なので、子供の頃からなじみ深い感じです。