- Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150306328
感想・レビュー・書評
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大原まり子さんの作品は、どれも好きです。こんなところでなんですが、メンタルフィメール 貸しっぱなしになって、返ってきません。 中に入っていた 時の花束 という短編が、大好きだったのに。
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短編集。SF。ファンタジー。神話。
シンプルで美しい文章がとても好ましい。
コードウェイナー・スミスをマイルドにしたイメージ。
「異世界Dの家族の肖像」が個人的ベスト。
「天使が舞い降りても」
作用・反作用。宇宙船に乗せた乗客が…。著者の作品はこれが初めてだったが、洗練された文体が非常に心地良かった。
「カミの渡る星」
ある惑星都市に流されて来た主人公。穏やかなシーンから始まるが、次第に都市の秘密が明らかになり…。
「宇宙で最高の美をめぐって」
美しい人造人間(?)の人生。スケール感が凄い。
「楽園の想いで」
女王アンジェリカの人生。好きなキャラクターです。
「ラヴ・チャイルド(チェリーとタイガー)」
兄妹。惑星環境装置。森になった兄。個人的傑作。後半の展開が好きすぎる。
「女と犬」
タイトル通り、女と犬の人生。これはよく分からなかった。
「けだもの伯爵の物語」
変身。ホラー風味の結末が良い。
「異世界Dの家族の肖像」
とある生物のライフサイクル。凄い凄い!最初は意味が分からなかったけど、進むにつれて繋がっていった。傑作では?ティプトリーの短編「愛はさだめ、さだめは死」とヴァーリイの短編「さようなら、ロビンソン・クルーソー」に近いような。
「世界でいちばん美しい男」
遺伝子操作。進化。ラブロマンス。刺激的。
「戦争の起源」
ユートピア。エロティシズム。VR。まさかの理由。
「シルフィーダ・ジュリア」
神話という印象がとても強い。それぞれの短編が繋がっていることを意識させる。 -
SFってえとちょいとばかし切ないくらいが良いよなぁ、というタイプであって、なんで切ないかってロボットって言ったら不老不死というか、無敵というか、なんかそういうのがむしろ人間との関係で切ない、的な、でもそういうロマンチストなんは男だけで、この女性著者にかかればSFはバリバリ戦争なんだわす。まぁ切なさはないんだけども、設定はいろいろぶっ飛んでてなんだかやっぱSFはこうなんか、って思わせたりしつつ、いちいちへんちくりんなやつらが出てきて、なんだか楽し気。そして思いのほか読ませる。不思議。
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作者と感性が違いすぎたのかな。
共感が一切できない -
文章が美しい。
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すごい面白かった。大原まり子は普通の本屋や古本屋で本がなかなか手に入らないのが難点だな…。これはたまたま運よく手に入った。
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SFというよりファンタジーではないでしょうか。
ちょっとタニス・リーを思い出しました。
イメージは確かに力強く、圧倒される感じですが、
理解の範疇を超えてます。
それと文章のセンスがどうにも好きになれません… -
はずれなしの短編集。単なる好みで選ぶと「異世界Dの家族の肖像」・・・技術を機能させるために神話を導入するという発想とその推進力に畏怖。「宇宙で最高の美をめぐって」・・・宇宙最高の美女のさばけた口調が小気味いいので。「カミの渡る星」・・・言葉の響きとリズムが美しいので。
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好きなSF短編集のひとつ