夢の樹が接げたなら (ハヤカワ文庫 JA モ 1-7)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 299
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150306908

作品紹介・あらすじ

独自の言語を設計する言語デザイナーの主人公は、奇妙な偶然から、これまでのものとはまったく構造の異なる言語に遭遇する。言語理解と人間の認識能力、そしてその未来を描いて第17回ハヤカワ・SFコンテストに入選した表題作をはじめとして、緻密な世界観に裏づけられた、名品8篇を収録。大反響をまきおこした、スペースオペラ「星界シリーズ」で、日本SFの新時代を切りひらく、森岡浩之のエッセンスを、ここに凝集。

感想・レビュー・書評

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  • 「星界シリーズ」の作者、森岡浩之 による下記の8編からなる初期SF短編集。

    一つのことを極限まで突き詰めた時に何が起きるか、を示す思考実験的な作品を多く含む。

    例えば「夢の樹が接げたなら」は、言語の本質について、
    例えば「無限のコイン」は、お金の本質について。

    「スパイス」の末尾の状況で、テレビ局の責任者の立場に立っていたら、これ以外の選択を取り得ただろうか。取り得ないとすれば、そのようなおぞましい行為を強制するものは、それを許すテレビの技術であろうか、それともそれを好む人間の原罪なのだろうか。

    「個人的な理想郷」は、究極的にパーソナライズされたメディアの在り方を示す作品。

    夢の樹が接げたなら
    普通の子ども
    スパイス
    無限のコイン
    個人的な理想郷
    代官
    ズーク
    夜明けのテロリスト

  • 夢の樹が接げたなら (ハヤカワ文庫JA)

  • 昔、書評に載っていて興味をもち古本で探して買った一冊。理解にし難い面もあるが、著者の言葉に対する想いが伝わる。本自体は読みやすい。SF好きにはお勧めの一冊。

  • 冒頭の「夢の樹が接げたなら」を読んだ時点で、すごいSF作家を見つけてしまったと驚いた。飛び抜けた発想と世界観の作り込みには感動するし、文章も読みやすい。ただ全体的に同じようなテーマで書かれているため一気に読むと若干あきる。表題作と「ズーク」が重くて面白い。
    星界の紋章はとりあえず買う。

  • 夢の木が接げたら、人は幸せになるのだろうか。
    同じ題材でも紡ぐ人が100人いたら、100通りの何かができるんだろうか。

  • SF短編集、新たな概念をどう受け入れるかというテーマが全編共通しているかな。頭ぐるぐるする。

  • 言葉に関する短編が面白かった

  • 途中で読むのやめた。面白さに欠ける。

  • 好みです。時間を忘れて読みふけってしまいました。ディテールを掘り下げていけば立派な長編小説になりそうなネタをあえて短編でコンパクトにまとめているので、想像力を刺激されます。

  •  「星界の紋章」などのスペース・オペラの作者だと言うことで避けていたのだが、本書の解説でまさにそれを指摘されてしまった。
     表題作『夢の樹が接げたなら』は森岡浩之のデビュー作。言葉に関わる物語で、非常に興味深く読むことができる。デビュー作であるとは信じられない。
     ホラーテイストの作品なども収録されているが、特に興味を持ったのは、最後の「夜明けのテロリスト」。知性に関わる物語であり、エンディングが興味深い。

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著者プロフィール

1962年、兵庫県生まれ。SF作家。92年、短編「夢の樹が接げたら」でデビュー。アニメにもなった『星界の紋章』シリーズや、日本SF大賞を受賞した『突変』など、著書多数。

「2023年 『夢のまた夢 若武者の誕生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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