ムジカ・マキーナ (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 247
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150306939

感想・レビュー・書評

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  • ブルックナー教授大活躍ですよ。おまけに近代ヨーロッパのおいしいとこ取り。クラシック音楽+スチームパンク、最高ですね。

    音楽SFという素敵なジャンルがあるとは知らなかった。これは「分かる」どころではなく、最初から自分の中に広がっていた世界だったりする。

  • 音楽SFと呼べる作品は他に飛浩隆「デュオ」しか読んでいないが、それもこれも面白かった。「デュオ」同様、本作はイデア論的な理想追求を基に展開する。音楽小説とはいえ、音を言葉で表すことは本来できない。だからこそ、現実にない理想の音楽を扱うことが、小説にはできる。音の連なりからではなく、奏でる者の言葉を通して、〈音楽の理想〉は知られる。〈理想の音楽〉なるものも、聴く者の言葉を通してのみ、存在が保証される。登場するガジェット以上に、語られる音楽の非存在性がSF的と言える。音楽とSFとの相性の良さを感じられた。

  • 読むのに時間がかかるし、SFはやっぱりニガテだ・・・('A`)

  • 音楽×スチームパンク×歴史改変、な小説。SFというかファンタジィというか。とにかく面白いのは確かです。神保町の古本屋で買って長いこと積んでおりました。ごめんなさい。ベルンシュタインとブルックナーがかっこよすぎるなー! あとダニエルかわいいな。
    ラスト、時がたつにつれて細部の記憶は薄れても、感動は残るっていうの、これが大事なんじゃないかなあ。完璧な録音がすべてではない。

  • ハードカバー版の表紙がイリナ・イオネスコ !

  • ハリウッドには行かなかった。

  • 単行本で既読。

  • 書籍が商業である故の弊害か、或いは流されやすい自身の性格由来か、売る側の位置づけと、実際に読んで得る位置づけとが大きくずれていて腑に落ちない結果に終わるというパターンが最近多いように思う。音楽「SF」と呼ぶには少しお粗末で、ただ此処には、過去も現代も混ぜた「音楽」とそれに取り憑かれた人々が在る。
    ラストに至るまでの緊張感も、最終的な展開も、Jコレクションで刊行されているものと比べしっかりしていて、もしかこの人の作品の中では一番好きかもしれない。キャラクターとしてはエオンが不動の一番だけど。

    映画化するなら、ジュノリアクターかアヴェンズ希望。というか、今作をテーマとしたコンピレーション希望。オーケストラあり、パイプオルガンもあり、テクノもあり、アシッドトランスもノイズロックもピアノも何でもありの。大沢さんとかジオーブがさりげなく居たりして。

  • 図書館で借りた。

    1870年あたりのヨーロッパを舞台にして、麻薬、音楽機械、理想の音楽が絡む話。

    舞台の設定や時代に不釣り合いな技術の設定を見て、トリニティブラッドを思い出した。あそこまでの人外は登場しないけれど。

    ルイ・ナポレオンの台詞で意外なものがあり、そこで危うく吹き出しそうになった。

  • この私が展開を読むことが出来る文章運び。裏切らないという点では安心かも、、、

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著者プロフィール

1966年茨城県生まれ。茨城大学卒業。
お茶の水女子大学人文科学研究科修士課程修了。
1995年、第6回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作『ムジカ・マキーナ』でデビュー。著書に『アイオーン』、『赤い星』など。編書に『時間はだれも待ってくれない 21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集』(東京創元社)がある。2012年、『カラマーゾフの妹』で第58回江戸川乱歩賞を受賞。ほかの著書に『翼竜館の宝石商人』などがある。

「2022年 『大天使はミモザの香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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