マルドゥック・スクランブルThe Third Exhaust (ハヤカワ文庫 JA ウ 1-3)

著者 :
  • 早川書房
3.92
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本棚登録 : 1540
感想 : 143
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150307301

作品紹介・あらすじ

科学技術発祥の地"楽園"を訪れたバロットが知ったのは、シェルの犯罪を裏付ける記憶データが、カジノに保管された4つの100万ドルチップ内に存在するという事実だった。チップを合法的に入手すべくポーカー、ルーレットを制してゆくバロット。ウフコック奪還を渇望するボイルドという虚無が迫るなか、最後の勝負ブラックジャックに臨んだ彼女は、ついに最強のディーラーと対峙する-喪失と安息、そして超克の完結篇。

感想・レビュー・書評

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  • SF史に残ると言ってよい傑作では。
    このボリューム、戦闘やカジノのしつこすぎる展開と描写なのに、全くダレさせない。
    少女とネズミ、ギャンブルと武器、とてつもない強力な敵との対決、乱暴に言えばこんなもんで構成されているのに、サイバーな舞台設定と魅力的すぎる登場人物で読み手を惹き込むこと甚だしい。
    この長いストーリーの全編を通じ、何ら裏切られるものがなかった。
    ラストも染み渡った。驚異的です。
    作者の圧倒的な筆力のなせる技でしょうなあ。
    あとがきで、反吐を吐きながら書いたとある。
    うなずける内容です、感服。
    感動薄れぬうちにヴェロシティに移ることをお勧めする。冒頭にシーンは繋がっている。

  • 想像していた感じにまとめてきたね。

    とはいえ、圧倒的な世界観に脱帽である。
    途中からすっかりカードゲームの話になってしまったのが少し残念に思う。

    とにかく、これで「ひと段落」なのだ。

    ところで、私はバロットに抱きしめられたら、
    きっとお尻を撫でるだろうことをここで伝えておかねばならない。

  • すごいおもしろいと感じながら、読んだ記憶があるが内容をまったく覚えていない。
    ラストのカジノのシーンが退屈だったことだけは覚えている。
    最後で残念。

  • 読み応えのある作品に出会った!という感じ。
    中盤までの頭脳戦や、終盤のアクションなど、盛り沢山の内容。しかしながらページをめくる手は鈍らせない。凄いと思った。

  • 上巻はテンポ良くて軽やかだったのにな。後半はほとんどカジノの話になっている。でもサラッと数時間で読めるブラックジャックのシーンを、著者と編集者は発狂しそうになりながらチェックしまくったんだなと思うと感心する。
    ウフコックが科学技術満載で万能なんだけど、カジノの「運」「ツキ」とバロットの「感覚」とをSF的に書くって面白い気がする。
    サニーサイドアップを「満ちたりた世界」とカナを振ったり、縁語のように「卵」にちなんだ固有名詞を繰り出してきたり、全体的に軽くてカッコいい感じの空気感でした。でもバロットの成長物語という感じでウフコック自体の描写は少なく、個人的にはウフコックとバロットのコンビでドカスカ銃をぶっ放す戦いを見たかった。

  • バロット=チャンカワイイヤッター!

  • 最後の1文が書きたくて、と言う言葉を見て、そこに向かって吐きながらも書き切った熱意にあてられました。
    バロットとアシュレイのブラックジャックのシーン、どうなるのかと緊張しながら読み進めていました。
    ボイルドとの戦いも圧巻で、ウフコックが最後まで優しくて、すごいなって。
    読んでよかったって思ってます。

  • 冲方さんの初期の頃の著書。
    ずっと読んでみたいとは思ってましたが、なかなかタイミングが合わず、そのままでした。

    最終巻は、半分くらいカジノが舞台。
    この辺りの描写は、冲方さんが描きたかったんだろうけど私には、なかなか退屈でした。
    全3巻の内、丸々1冊分くらいカジノの描写で、そこで力尽きたのか、最後の戦いは呆気なくって感じ。

    完全の私の好みの話ですが、ウフコック+バロットの戦いぶりが、もっと見たかったかな。
    でも、戦いばかりを描いていたら、この作品が「第24回日本SF大賞」を取ることはなかったのでしょうね。

  • SFの話
    死の寸前に助けられて体を義体化された少女の話。
    面白い

  • 2019.2.17
    最後はちょっと冗長かなー。

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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