マルドゥック・スクランブルThe Third Exhaust (ハヤカワ文庫 JA ウ 1-3)

著者 :
  • 早川書房
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感想 : 143
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150307301

感想・レビュー・書評

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  • バロット=チャンカワイイヤッター!

  • 最後の1文が書きたくて、と言う言葉を見て、そこに向かって吐きながらも書き切った熱意にあてられました。
    バロットとアシュレイのブラックジャックのシーン、どうなるのかと緊張しながら読み進めていました。
    ボイルドとの戦いも圧巻で、ウフコックが最後まで優しくて、すごいなって。
    読んでよかったって思ってます。

  • 全ては偶然の中の必然。
    果たして最後に残るのは虚無だけか。

  • 最高でした。
    近年稀に見る自分のツボ。
    関連作品も是非見てみたい

  • すっごく面白かった。
    夢中になって読んだ。
    割に細切れで読んだのがもったいない。
    カジノのシーンなんか本当に見事。二巻でも思ったけど、本当に。
    ディーラー・マーロウ(&客)とのブラックジャック、アシュレイとのブラックジャック、シェルとのブラックジャック。
    やっているのは同じゲームなのに、ちっとも飽きない。
    恐るべき筆力。
    戦闘シーンでもぐいぐい引き付けられていくし、それでも人物描写もちっともおろそかにならないし、言葉遊びも随所にちりばめられ、近未来的な世界観の構築も忽せにされない。完璧です。
    1,2巻を読んでいたときは結構ボイルドもバロットもどうでも良かったんですが、最後の方で覆りました。
    あの切実さったらない。
    ボイルドがもう…!!
    シェルなんかお呼びじゃないですしね。
    三巻の真ん中当たりまでカジノシーンで、正直ちゃんと終わるのかな?という気もしていたんですが、どうしてどうして。
    あれだけきちんとしたエンディングもないです。
    書き方によっては消化不良にもなりかねない状況だったと思うのですが、流石です。
    ドクターの台詞から始まって、ウフコックとバロット。
    あの終わり方は素敵です。あれ以上のものはないです。
    幸せを手に入れたくて入れたくて、命も賭ける。
    読んだ感触はすっきりと極上のエンターテイメントで、またその通りなのですが、それだけでは語りきれません。
    繰り返し繰り返しウフコックもドクターもボイルドも、バロットでさえもが求める「有用性」が、胸に迫ります。
    社会に、誰かに。
    自分をきっぱりと「道具」だと言い、でもけして割り切ってそう言うのではなくて、ただ正しく使ってくれる人を求めるウフコックが、色々なことを語っているのだと思います。
    「俺がお前を使ってやる」と言うボイルドの言葉も、聞けば聞くほど。「なぜ俺ではいけないのか」というのが。

  • めちゃくちゃ面白かった!
    天地より、何故か気になってたマルドゥック。正解だった!
    暴走バロット。
    成長するバロット。
    ギャンブラーバロット。
    色んなバロット、盛りだくさん!
    読み始めると止まりません。
    ベロシティも読もうかな。

  • それでも生きたいと強く願った少女・バレットと、優しく哀しいネズミ・ウフコックの物語。
    手に汗握るカジノシーンは一度は読むべき!

  • ―――賭博師シェルの奸計により、少女娼婦バロットの叫びは爆炎のなかに消えた。
    瀕死の彼女を救ったのは、委任事件担当官にしてネズミ型万能兵器のウフコックだった。
    高度な電子干渉能力を得て蘇生したバロットはシェルの犯罪を追うが、その眼前に敵方の担当官ボイルドが立ち塞がる。
    それは、かつてウフコックを濫用し、殺戮のかぎりを尽くした男だった…


    寺井から借りたSF三部作

    一行で言うなら
    「女の子が超人になってネズミに恋するSF」……
    まぁ、文庫3冊計1,000ページ強やからね

    近未来都市、超感覚を持つ主人公、あらゆる機器に変身できる相棒
    っていうSF要素満載やのに、1冊分のページをカジノでのギャンブル描写に費やして
    しかも、そこがめっちゃおもろいってどうよ笑”

    ちょいと暗い雰囲気を持ちつつも、密度の高い戦闘シーンが楽しめた

    アシュレイ・ハーヴェストかっこいいよアシュレイ・ハーヴェスト

  • 後半から一気に面白くなった!
    スピード感も段々上がってくるし、キャラクターの描かれ方にも勢いが出てくる!

    読書中、頭の中でビジュアライズしていくんだけど、後半に入ってから描かれるイメージはもう皆川亮二の絵がピタリと当てはまって、そのイメージを構成するのが楽しいくらいだった!
    おかげで小説を読んだはずなのに皆川亮二の絵で各シーンが残っている。

    いやー、でもほんとラスト一歩手前の戦いが良かったなー。
    うわーこのバトルをこう終わらせるのか!って、伏線もはってあって思わずやられた感が。
    最後まで読むことをお勧めします。

  • 沖方丁のサイバーパンク小説。
    犯罪隠蔽の犠牲になって殺されかけた少女娼婦ルーン・バロットは、
    最強のパートナー「万能兵器」ウフコックと共に自分の居場所を取り戻していく。

    SFバトルが激しく、カジノでのカード勝負が熱く、一人と一匹の成長物語が切なく。
    これは極上です。
    これを超えるSFは、自分は『戦闘妖精・雪風』しか思いつかないな。

著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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