美亜へ贈る真珠 梶尾真治短篇傑作選 ロマンチック篇 (ハヤカワ文庫JA)
- 早川書房 (2003年7月25日発売)
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感想 : 25件
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784150307318
みんなの感想まとめ
時間と恋愛をテーマにした短編集は、心に響く人間ドラマが描かれています。特に表題作や「時尼に関する覚え書」では、登場人物の深い感情がじんわりと胸に染み渡り、彼らの物語に引き込まれます。美しい女性・時尼の...
感想・レビュー・書評
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SF。短編集。
表題作、「詩帆が去る夏」、「"ヒト"はかつて尼那を……」の3作が再読。
どれも良い話。
「時尼に関する覚え書」が一番好み。
一作だけホラーっぽい「玲子の箱宇宙」も印象的。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
分類するとすれば時間SFなのだろうけど、それ以上に人間ドラマが美しい。じんわりと胸に染みる。登場人物の一人一人がいとおしく思えて、大切な一冊になるのじゃないかなあと思う。
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小説
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優しかったり暖かかったり怖かったり、いろんな話があった。
地球が征服され、ヒトが絶滅する話は印象深かったな。あの少年は、どんな大人になるんだろう。 -
面白い。表題作もいいし、「時尼に関する覚え書」も静かで深い感動を与えてくれる。
ただ、この「純愛」ってのがどうも僕には苦手で、どっかで嘘っぽさを感じてしまうんだよね。そこが、いまいちハマれなかったところ。 -
「時尼に関する覚え書」が面白かった。
未来人から折り返し中? -
こおおおん
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ロマンチックSF
既読の「美亜へ贈る真珠」はパスして、「詩帆が去る夏」からはじめるが、クローンに自殺にと大掛かりな背景の割にはあっさりとした印象。なにに『努力する』のかわかんないままなのが消化不良。
次の「梨湖という虚像」はおきまりのエンディング。むしろ主人公が体を提供するのかなぁと思ったが、そうじゃなかった。きっとこのエンディングの方がいいんだろうな。
「玲子の箱宇宙」はなかなかの力作。面白いと思った。でも、ロマンチックではないなぁ。
「“ヒト”はかつて尼那を……」は前半のダルさがあるものの、『古き良き時代のSF』に通じる人類の強さが感じられてとてもうれしく思った。一番の作品かな。
どこかで見たことがある気がする「時尼に関する覚え書」はすこしがっかりかな。ベンジャミン・バトンだもの。
ラスト飾る「江里の“時”の時」は時震を扱ったもの。いい味だし、オチもきれいだ。ただ、主人公の戻る現在がどうなっているのかの余韻がほしかったなぁ。ロマンチック路線だからしかたないかな。
全体的にはとても良かった。やっぱり SF はいいなぁ!! -
オススメのSF短編から気になったので読了。
時間モノと恋愛を結びつけるのは恐ろしく相乗効果あるなぁと納得。 -
声が出ない。1作目の「美亜へ贈る真珠」を読んだ時点でそういった状態でした。泣くという段階を一気に飛び越した後で涙が出てきました。なんだこれは。こんなすれ違いがあっていいのか。誰の立場に立っても涙なしには読めません。加えて梶尾さんの表現の美しさにも舌を巻きます。
永遠の想いは存在するのでしょうか。深く想っていても離ればなれになって時が経てばその想いは薄れてしまうし、振り向いてくれる可能性が皆無の人を想い続けることも難しい。けれど愛する人が手の届きそうな位置にいるとしたら、もどかしさと共にその想いは募るばかりかもしれません。時間という絶大な障害物に対しては言い様のない歯痒さを覚えました。
それでも梶尾さんの話はどれも最後には希望があって救われます。特に好きなのは、違う時間の流れの中で生きる恋人を描いた「美亜へ贈る真珠」、おとぎ話のようで哀しい優しさに包まれている「"ヒト"はかつて尼那を」、そして自分を犠牲にしても相手を想いとおした「江里の"時"の時」でした。 -
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SFの鬼才、カジシンこと梶尾真治のデビュー作(表題作)を収録した短編集。
SFのギミックを多数盛り込んだ珠玉の短編を、ロマンチックなテーマでまとめてある。
違う時間を生きる恋人たちの心情を痛切に描いている「美亜へ贈る真珠」、亡くなった男を想いつづける女心の深淵にふれる「梨湖という虚像」、夫婦のすれ違いが驚くべきことに発展する「玲子の箱宇宙」、時間を超越して男女が運命的なめぐり逢いを果たす「時尼に関する覚え書」など女性名をタイトルに織り込んだ泣ける抒情ロマンスを7編。
SFはちょっと、という人も丁寧な描写と唸ってしまうキレイな“落とし方”に思わず読み続けてしまうこと受け合い。 -
話はすきです。展開に関してはうわあ!ってなります。でも、やっぱり男性向け。女性向けかと思って手にとったので、それについてはムゥン…。
美亜と時尼は切なすぎる(;;)
詩帆、お父さんどうすんの!?
玲子、宇宙箱欲しい!無限ループ
尼那、子供宇宙人!
江里、違う次元の自分、世界、パラレルワールド!最後にそうきたかっっ! -
愛とSFの短編集。
ヒトは尼ナを・・・
(タイトル失念)が良かった。 -
2004年1月28日購入。
2007年12月8日読了。 -
サブタイトルの通り、恋愛物を中心としたロマンチックな短編集。ただ、時間をテーマに扱った作品が多いのも注目に値する。タイトルの『美亜に贈る真珠』や『時尼に関する覚え書き』などは絶品。
時間というどうしようもない壁に遮られた愛情というのは、より強く燃え上がるものなのかもしれない。あるいはテーマ的に料理し易いのか。 -
随分前から読んでみたかったのに中々読めていなかった
子供時代(!)から好きな梶尾真治先生のロマンスを絡めたSF短編集。
梶尾先生知ったきっかけが本書にも収録されている
「時尼に関する覚え書」だったこともあり、ロマンス系のお話が好きでした。
短編全部の感想いっちゃいます(ネタバレ有)。
「美亜へ贈る真珠」
表題作であり梶尾先生のデビュー作。
この話もかなり昔に読んだんですが、今読むとタイトルになっている
女性の描かれ方がいかにも70年代を感じさせます。
切ないんですがとっても嬉しくなるラストには泣かされます。
「詩帆が去る夏」
これも比較的昔に読みました。
今読むとかなり主人公の男性は勝手な奴というかやはり70年代を
感じますが、これまた結末が切ない。
しかしながら近年現実でも近いものを聞く「レディン伝説」
(クローンにオリジナルの記憶の断片が蘇るというもの)
を30年程前に書かれていたというのは凄すぎる。
「梨湖という虚像」
切なさではNo.1ですね。
宇宙に当たり前のように出る時代にカセットなのが今読むと笑って
しまいます(おい)。
タイトルの女性の切ないまでの一途さは今ではヤンデレと呼ばれるかも
しれない…そう考えるとクールな時代になってしまったのかもしれません。
「玲子の箱宇宙」
これは1番怖いです。暗に大人しい人を思いつめさせると怖い、て
言っているような…
感情移入もしにくいので何だか感想が出ません…
「”ヒト”はかつて尼那を…」
これはタイトルの女性はあまり物語のカギにはなってませんが、
話としてはとても深いです。
今地球には「ヒト」がたくさんいるから「ヒト」はやりたい放題出来る
わけですが、「ヒト」が少数になってしまえば他の動物から見れば
異質なものなんですよね。
そして「先入観」が敵を勝手に作っているんだなぁと…
「時尼に関する覚え書」
昔読んだものですが、これがやっぱり1番好きです。
先日読んだ「タイム・リープ」と近い空気が流れています。
時間の流れがクロスすることによりまさに「運命」になる。
出逢うべくして出逢って、別れるべくして別れる。
そして始まりは終わりで終わりは始まり。
現実の時間ではこの「時の環」が閉じたことが切ない…
「江里の”時”の時」
最近では「テイルズ・オブ・ファンタジア」でも
書かれている「時間軸の枝分かれ」のお話です。
石の向き1つ変えるだけでも時間の流れに介入すると
そこから無限に未来の可能性が生まれる。
時間はさわっちゃいけないものだと感じます。
そもそもどれだけ文明が発達してもさわれるか疑問ですが。
うーん、やはり梶尾先生は良い! -
女性名をタイトルに感傷的SF。表題作から最後までセツナサが満載。
何が切ないって、全体的に男が報われることのない愛に、時を越えて忍ぶ・報われなさを気づく姿。
(玲子さんはチョッと違うけど)
表紙は女性向に見えるが内容は男性向き。 -
「時尼に関する覚え書」を読んで感動しない人はいない。何回よんでも、結末がわかっていても泣ける。
カジシンの珠玉の作品ばっかりなので大好き。あとは「絵里の〜」がすきかな。 -
「短編の名手」の異名を持つ梶尾真治の数ある短編群の中でも特に叙情的な話を集めた構成になっています。ある意味王道といって良いのではないかと。7篇の短編が収録されていまして、これらのタイトル全てに女性の名前が使われているのが、特徴と言えば特徴ですね。ファンの間では「名前シリーズ」と呼ばれたりもしています
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