- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150307455
作品紹介・あらすじ
あの奇妙な夏、未来に見放されたぼくらの町・辺里で、幼馴染みの悠有は初めて時空を跳んだ-たった3秒だけ未来へ。「お山」のお嬢様学校に幽閉された響子の号令一下、コージンと涼とぼく、そして悠有の高校生5人組は、「時空間跳躍少女開発プロジェクト」を開始した。無数の時間SFを分析し、県道での跳躍実験に夢中になったあの夏-けれど、それが悠有と過ごす最後の夏になろうとは、ぼくには知るよしもなかった。
感想・レビュー・書評
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#日本SF読者クラブ ラノベというより、青春SF小説といったほうが似合う。上下巻ではなく、間をおいて出版された1巻2巻という構成なので、1巻毎にレビューする。間といっても1か月ほどだけど。
題名は「サマー/タイム/トラベラー」と”/”で区切っている。自分の解釈だと。「夏/あの時/往く人」かな。架空の地方都市を舞台に、5人の高校生が企てる時をかける少女のプロジェクト。進学校でも特に頭のよい生徒たちだが、これ大学生レベルじゃないか。けっこう難しい話をしているが、背伸びしてる印象はない。つま先立ちくらいはありそうだが。以下、2巻の読了後に。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一人称視点。主人公のぼくが語り部です。結果を先回りで伝えてくる割に、説明となる過程は主人公の回りくどい思考そのまま読むことになるので、非常に読みづらいです。しかし、たまに秀逸な情景描写があるのと、随所にワクワクする謎が散りばめられていることで先が気になります。読むのやめようかなと思いながらもギリギリ読み進めたくなる絶妙な
ラインでした。笑
これが計算なら素晴らしいです。
途中で時間跳躍の考察のために、参考になりそうなSF小説を集めるシーンがあります。名だたる傑作に並んで小林泰三の『酔歩する男』が出てきたのが何だか嬉しかったです。自分の好きな本が出てくると嬉しくなりますよね。 -
タイトルと表紙が気になって買ってみた。
最近の作家も追いかけたいなぁ。 -
2巻と合わせて。
小さな世界。
ローカル世界。箱庭。
それがいい。その空気感がいい。
細かい設定の不備に突っ込むとか、
ヒロインの決断に納得が行かないとか突っ込むなんて野暮。
小さな世界。素晴らしい世界。
こういう青春を過ごしたい人生だった小説。 -
感想は2巻にて。
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この人の作品は蓬莱学園のやつしか読んでいなかったが、作調が実に蓬莱学園らしくて懐かしさを覚えた。間に入る辺里盆地地図が良いケレン味を出していて良し。かと思えばタイムトラベルから、カメラによる監視社会、地域通貨など社会的に先進的なものが取り入れられてSFらしさを失っていないのが良い。
著者プロフィール
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