サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
3.43
  • (58)
  • (67)
  • (157)
  • (20)
  • (13)
本棚登録 : 792
感想 : 75
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150307455

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とにかく読みにくい。
    読んでいて疲れます。

  • 2016.8 20

  • タイムトラベルの理論とか作中に出てくるネタはほとんどわからないのだが、こういう話は楽しい。ラストが自分好みの展開だった。せつなさの残る読後感がいい。

  • 時をかける少女の変奏曲、SF小説好きのためのあざとさがちょっと鼻につきますが、青春ジュブナイルものとして十分に上手い作品。ちなみに1、とありますが、単品としては完結していなくて、後半へ続く、終わり方になっています。巻次の付け方が不親切だなー、って思いました。

  • 頭のいい五人の高校生たちのSF物語。
    少し独特な雰囲気なので慣れるまで時間がかかりました。

    時系列もバラバラに話が進むので付いていくのが少し大変。。

    『何か』が起こる起こると思って読み進めていくのですが、なんだかもったいぶって、焦れったい〜。
    2巻に期待です!

  • レビューでは衒学的との声もチラホラあったが、その通り元ネタを知っていてニヤリとできる、あるいは遠回しな口調でも我慢できる、そんな人はいいかも。といっても、この本に手を伸ばすような人は少なからずSFに明るい人でしょうし。タイムトラベル云々は下巻でより鮮明に描かれるのでしょうか...

  • 00年代の『時をかける少女』。

  • 難しかった…orz

  • “「当然じゃん」ぼくはできるだけコージンを刺激しないよう、慎重に返事をする。代わりに雨の中を走れと命じられるくらいなら、追従者になったほうがましだ。「場所は問題じゃないって。さもなきゃ、これまでにも同じことが起きてたはずだし」
    「違うな」
    「なんで」
    「その理屈だと、おまえの幼なじみは、これまでにも何度か消えたり跳んだりしてることになるぜ」
    「…………」
    たしかにコージンのいうとおりだった。『跳んだ』場所に原因がないのだとしたら、悠有本人に原因があることになる。それでも問題は単にそちらへ横滑りしただけだ。つまり真の問題はこうだ……なぜ今年の夏が初めてなのか?
    「あのさ、もしかしてさ」
    「うわ」
    ずぶ濡れの涼が近づいてきたので、ぼくらはそろって後じさる。気まずい沈黙のあとで、ぼくはようやく思い出し、預かってた涼の傘を渡してやる。
    「で、なんだって?」
    「だから、もしかしてさ」涼の口調は真面目だった。今から思うと、やつだけが、もうこの頃から事態を真面目に考えていたのかもしれない。「ほんとはこれまでにも、悠有って何度か『跳んで』たんじゃないのかな。ぼくらが気づいてなかっただけでさ」
    ふたたび、気まずい沈黙。
    「まさか」ぼくの反論には、まったく論理性がない。「まさかそんな」”[P.96]

    この時ここをこうしていれば、この先の何々は変わったかもしれないのにと主人公が多々思うものだから、彼等がこの先どんな出来事にあってしまうのかと気になって気になって。
    後半である2巻で色々なことがぶわっと起きそう。

    “二人の患者の神経系におきていたのは、まさにそれだった。数週間おきに、ありえたかもしれない過去と現在(そして時には未来)が脳細胞の網の中に現れる。どこにも矛盾のない、完璧な半生。ふつうに通学もできるし、掃除も料理もベッドの支度もできる。ただ一つだけ問題があるとすれば……まわりの世界すべてが自分の記憶と食い違っているということだけ。
    鉱一さんは四番目の患者で、だから医療機関の対応も最初の二人に比べれば適切だった。自殺未遂も無し、精神病院への片道切符も無かったんだから。それでもやっぱり、事が解決したわけじゃない……全身の筋力は弱まり、カルシウムは減っていく。軽い頭痛とわずかな目眩。消化器系のゆっくりとした衰弱。睡眠時間の増大傾向。免疫力の低下。それからもちろん、約十七日周期でうつり変わっていく彼の『現実』。
    知里先生も周期にあわせて新しい地名や人名を学んでゆく。変化がおきるたびに同じ説明が繰り返される——ええ、たしかにここは君の住む火星基地(もしくはガリレオ衛生の田園都市、十九世紀最後の年に建てられた古い軌道エレベータ、関門海峡を越えてつながる万里の長城の一角)ですよ、ですが貴方は原因不明の難病に罹ってしばらくのあいだ治療と静養が必要なのです。ですからこの部屋から出ないように。ご心配なく、貴方のただ一人の肉親である妹さんには、きちんとこちらから説明してありますから——。先生の忍耐力は、ほとんど無限に続く。まるでトリブルのように、どこまでも。彼は鉱一さんの『世界』のほんの一部を共有する。新しい家具や生活用品を一緒に作りさえする。十七日毎の『世界』を分かっていなくても、静かに参加することはできる。”[P.165]

  • 頭が良くて理屈っぽい感じの子達が集まって、一つの事柄に挑戦するという、王道なジュヴナイルの印象。
    時間軸が行ったり来たりするのが多少読みにくいかな。
    事件そのものはまだ起きていない状態なので、どうなるか楽しみ。

全75件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

【新城カズマ・作】  生年不詳。作家、架空言語設計家。1991年『蓬莱[ほうらい]学園の初恋!』(富士見書房)でデビュー。『サマー/タイム/トラベラー』(全2巻、早川書房)で第37回星雲賞受賞。現在、大河歴史ロマン〈島津戦記[しまづせんき]/玩物双紙[がんぶつぞうし]〉を鋭意刊行準備中。

「2013年 『ドラゴン株式会社』 で使われていた紹介文から引用しています。」

新城カズマの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×