被告A (ハヤカワ文庫JA)

  • 早川書房 (2006年9月8日発売)
3.07
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784150308629

感想・レビュー・書評

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  •  連続殺人「ジョーカー事件」。杉並区で起こり、世間を震撼させた事件の犯人として逮捕された田宮亮太は無罪を主張するも、刑事からの執拗な取り調べに根負けして自白をしてしまう。だが、その後の裁判では無罪を主張。それと並行するようにして、綴られる教育評論家の息子が誘拐された「ジョーカー事件の五番目の事件」と思わしき誘拐事件。果たして事件の真相は――。

     というのが、物語の導入。突然、無罪の主張をはじめ、事件の真相をあぶり出そうとする法廷パートから大胆に二転三転していく展開は圧巻でした。フィクションはこれくらいやったほうが面白いんだ、という感じが文面から伝わってくる物語で、大変面白かったです(ただどこまで内容に触れていいかすごく迷ってしまう作品でもあります)

  • やるね

  • 図書館で重々しい表紙が目に止まり前情報無しに借りてみた作品。読んだのはこれを書いている日から2年も前だけど、読了後の感想は今でもハッキリ覚えている。「そりゃないぜ!!」と…笑
    ストーリー設定も、2つの話が交互に進んでいきやがて交わる展開も、途中まですごく面白くてこれは結末が気になる!真犯人は誰だ!とドキドキしながらいっきに読んだのでまさかの茶番オチに言葉が悪いけどがっかり…でした。無理矢理すぎる。そんなん無理やろ!せめて真犯人を用意して欲しかった。
    叙述トリックとも何か違うし、期待値が上がって上がって上がって最後に急降下終了。という感じ。読者を騙す部分もフェアじゃないところ多いよね?何せ2年前なので細かい表現は思い出せませんが、個人的にはこの作品は自分には合わんな…と思った。
    ただ折原一は他の作品で高い評価を受けている叙述トリック物がたくさんあるようなので、そちらの方はまた読んでみたいと思う。

  • こういうの時間差ミステリーっていうのかな、おもしろかった★

  • 二人の人物を主軸とした二つの物語、どちらも先が気になってページを繰る手が止まらなかった。
    面白かった。約450ページのうち400ページくらいまでは…

    あの展開はまあいいとしても(関わる人間多すぎだけど)、田宮の胸中で語ること、また語らないことがフェアじゃない。
    それにああいう仕掛けだったら友香と津川があの場へ行く時に違う言い回しをするのが自然じゃないかなあ。
    それにしても犯人が犯人であると決定付ける証拠は持ってたトランプ以外なかったんだよね?
    それであそこまでできるものなのか…
    まあ釈放されたとしても一度容疑者として逮捕されたら犯人だって思っちゃうのかな…
    現実でも本当に誤認逮捕でも世間の目は冷たくなるらしいし。


    最後に突然母親のキャラが変わるのは??
    息子を庇うためにしても、あんな風に言ったら反発しそうなもんなのに…
    それともそれまでの息子への愛情のようなものは結局自分の後ろめたさを隠すためだったのか?
    うーん、私にはよく分からなかった。

    そして北沢の奥さんが電話に出ないのは何だったの?私が読み飛ばしたのか?
    気になって仕方ない!

  • 途中まで面白くて一気読み。が、ラストにがっかり。ありえないでしょー。
    もうっ。最初良かっただけにあのラストにちょっとムッとしてしまう。

  • すんごくわかりやすい。

    折原作品にしてはシンプル。
    でもそれだけに、つまんなかったなー。

    最後の方はあれもしかして?
    のままおしまい。

    いつもの倒錯したシナリオはいずこへ。。

  • 気絶しまくり一人言しまくりイライラしまくりの登場人物多数。落ち着け。

  • 東京杉並区で起きた連続誘拐殺人事件は、死体に残されるトランプの絵柄から“ジョーカー連続殺人事件”と呼ばれた。田宮亮太は、自供により被告として法廷に引き出されるものの、一転して無罪を主張し、逆転の秘策を練る。一方では新たな誘拐事件が発生し、息子を取り戻すために、一人の母親が孤軍奮闘をしていた。姿を見せない真犯人はどこに?そして、事件の真相は?驚くべき結末が待つ新趣向の誘拐&法廷ミステリ(amazonより抜粋)

  • 最後のどんでん返しというかトリックに唖然。
    素直に面白かったとは言えない作品でした(苦笑)

  • すごいとは思うけれど、現実味がなさすぎて反則ギリギリの真相だと思う。さすがにこのオチは読めなかったが、「この人がこの人のアレなんじゃない?」と何となく考えたのがそのまま合っていた。折原一さんの作品には何度も騙されているので、カンが冴えたのか。真相については、「折原一=叙述」と読者が疑いながら読むことを想定されてここまできてしまったという感じだろうか。

    繰り返し入れ替わる視点と、ハッキリしない書き方、積み重なっていく違和感で、読みながら眩暈がしてくるような世界はさすが。作中に取り調べの場面で、被告人が催眠術をかけられたように意識が朦朧とする場面があったが、本作自体が催眠術のような作品であった。登場人物のおかしな言動も、真相がわかってみれば伏線になっていることがわかりなるほどと思うが、読んでいる最中は伏線なのか狂気のせいなのかわからず、どこまでが本当なのかすべてが疑わしく見えてくる。

    折原一さんの作品は好きだが、これといって印象に残るキャラクターがいないのも大きな特徴。たいてい、面白い話には魅力的なキャラクターが出ているものだが、折原一さんの作品に関してはまったく逆で、いやなキャラはいても魅力的なキャラは一切登場しない。ストーリーだけでここまでのめり込めるという意味でもすごいのだと思う。

  • うーん。いつもどおり面白いし、読みごたえもあったけれど、最後はどんでん返し、というほどでも無かったか。「母親」の人間性が汚すぎてドン引き。

  •  法廷テーマと誘拐テーマとが見事に融合した作品。被告Aの取り調べから裁判の判決が出るまでの物語と、息子を誘拐された女性評論家が孤軍奮闘する物語が同時進行し、最後にあっと言わせる形で結びつく。

     作者は叙述トリックで有名である。叙述トリックというのは「こう書いてあればこういうことだろう」という読者の思いこみを利用しそれを裏切る形であっと言わせる、まああえて言えばトリッキーな仕組みである。ものすごいのは、「こいつは叙述で来る」と身構えていてもちゃんと騙してくれるところで、この作品も見事に背負い投げを食わされた。しばらくの間は、自分が投げられたことに気がつかないほどの見事さであった。

     ただ、そういうサプライズ以上に、物語としてどんどん引っ張っていくおもしろさがあった。「この先はどうなるんだろう」という単純な興味が、最後まできちんと持続させてくれたからこそ、ずばりと背負い投げが決まるのである。背負い投げというのは、相手の前に進みたいという気持ちを利用するからこそ決まる技ってことだ。

     ちょっとタイトルとか表紙とかが暗いんだけど、ある意味内容も暗めなんだけど、なかなか楽しめた作品である。

  • 最後にビックリした。

    息子が誘拐されて、孤独に犯人と戦う母親。
    誘拐犯の実態にびっくりしました。

    読みやすくて、1日で読了できたので
    お手軽に読めるのではないかと思います。

  •  連続誘拐殺人事件の犯人として逮捕された男。
     彼は、無罪を訴え続けるが…。
     と、その連続誘拐殺人犯と思われる者に息子を誘拐された母は、一人戦い続けていた。

     叙述トリックということなんだけど、読み終わって納得するような感じ。
     なんで、斬新といえば斬新なんだが、無理矢理といえば無理矢理ww

     にしても、なんかはまって折原一をだいぶ読んでるんだが、結構人物がどいつもこいつもって感じなのだ。
     でもって、これはそれが顕著に表れている。
     
     うむ。
     折原一は、人を悪だと感じているのだろうか。
     
     …鬱々とした感じの<石田黙>の表紙が、不思議と救いや癒しに見えてくる。
     むしろ、そのための作品だったのかと、思わないでもない。

  • 折原さんの作品の中では
    私的に、とても読みやすい方だった。

    ラストに展開には驚かされたけど
    その驚きを次の日には忘れてしまってました。

    年齢のせいなのかな。(笑)

  • 最後はびっくりした・・・というか「えぇっ!?そんなぁ」って感じだった。
    騙された。

    こういうのを叙述トリックっていうのか。なるほど。
    あとがきによれば、この作者の作品のほとんどは叙述トリックらしい。他の作品も読んで見たいと思った。

  • ラストには本当に驚かされました。
    復讐は怖いですね。
    折原作品をはじめて読んだのがこの本なのですが、あたりでした。
    これから、どんどん読んでいきます!!

    必読です

  •  田宮亮太は今世間を騒がせている4件の連続誘拐殺人事件・通称”ジョーカー連続殺人事件”の犯人として逮捕され、刑事の北沢に拷問のような取調べを受けていた。が、彼は冤罪だと主張している。一方、教育評論家として仕事をしていた浅野初子は、ある日、ひきこもりの息子がいなくなったことに気付く。そしてなんと、彼を誘拐したから身代金を用意しろという電話までかかってきた。浅野にはわかった。世間では犯人は捕まったといわれているけれどそれは冤罪で、息子を誘拐した犯人はジョーカー連続殺人事件の犯人と同一人物、つまりこの息子の誘拐事件は5件目の事件になるのだと。

     もちろんこの作者の作品なのだから、何か仕掛けがあるんだと思いながら読んでいるわけである。それでも見破れずに、後ろに隠されていたどんでん返しに見事に驚かされてしまう。悔しいけどおもしろい。なるほどなぁ。法廷自体が作られたものだったのか。

  • 叙述トリックをわかりやすいように書いてくれた作品。私は最後の最後までひっかっかってしまいました

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著者プロフィール

埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。編集者を経て1988年に『五つの棺』でデビュー。1995年『沈黙の教室』で日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。叙述トリックを駆使した本格ミステリーには定評がある。『倒錯のロンド』『倒錯の死角』『倒錯の帰結』など「倒錯」シリーズのほか『叔母殺人事件』『叔父殺人事件』『模倣密室』『被告A』『黙の部屋』『冤罪者』『侵入者 自称小説家』『赤い森』『タイムカプセル』『クラスルーム』『グランドマンション』など著書多数。

「2021年 『倒錯のロンド 完成版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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