- 早川書房 (2008年3月20日発売)
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感想 : 21件
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784150309183
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
哲学的なテーマと独特の世界観が融合したこの作品は、登場人物の思考を通じて著者の主義主張を深く感じさせます。主人公蓮角の「自分が思うから現実がそうなっている」という主観的な視点は、デカルトの哲学にも通じ...
感想・レビュー・書評
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永久帰還装置 (ハヤカワ文庫JA)
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平行世界とかそういう話ではなく、有るから在って、無いから亡い
箱庭のオモチャではないことをボルターには理解できなかったのか
蓮角は世界にすこしだけ干渉してそして予定調和のボルターの世界を不確定なものにした
神々の戦いとはよく言ったものだ
情報局の訓練された姿は清々しい
把握できないことも、虚数を使うかのように理解する
魂という言葉は人間にとって分かりやすい
ネコを考えるときに、シュレディンガーの猫しか思い浮かばないな -
多面的な神林作品群のエッセンスがぐっと濃縮されたような作品。
神林節とロマンスの配合が絶妙だと思うので、神林作品初挑戦の人に一冊お勧めするなら(個人的には)本作を推したいです。
(読みやすさ優先なら「ライトジーンの遺産」、ハード路線なら「雪風」)
雪風と交互に読んで、神林氏はどんだけロマンティストなんや…!と悶えるのも楽しいですw -
読んでて良い意味で「あー、もうじれったい」と思いました。
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やっぱり帰るって言ったらお母さんの側ってことになるのかなぁ…?
真ん中以降からいっきに読めました。前半は世界観の説明みたいな感じ -
表紙のケイ(ですよね?)を最初男性かと思ってしまった。イケメン。でも今よく見たらちゃんと乳がある。
サヴァニン=シュレディンガーは考えたけど、ラスボスのウロボロスまでは思い至らなかったなあ -
神林長平、読むたびに思うけど・・・難しい~~。
世界の存在はかくも不安定なものなのか。
とりあえず、自分が何者であるか証明することは難しい、ということは
良く分かった。
確かに、発行された証明書自体が意味をなさない場所では、
「この証明書がありますから!」といったところで
意味はないもの。 -
宇宙を自由に変える能力を持った反犯罪者と、それを追いかけてこの宇宙にやってきた刑事という設定を読んだとき、非常に魅力的なイメージだと思ったけれど、ちょっと読んでみると要するに「マトリックス」の世界である。この宇宙は、さらに高次元の存在によって作られた仮のもの、ということである。その仮のもののごく一部であるはずの人類が、規格外の存在として育っているという設定は、なんだか「マトリックス」のスミスを思わせて楽しい。まあ、あの映画とはポイントの置き方が全く異なるけどね。
ハードボイルドアクション風な文体と、ちょっとシュールなハードSF的な設定は、確かに魅力的なものである。ただ、それらの中で登場人物が動き出すと、なんだか安物の劇画のようになってしまうのはなぜだろう。こまめに支店人物が切り替わったり、思わせぶりな独白が入ったりする構成も、作者の意図ほど成功しているとは思えない。案外平板なストーリィをカバーしようとしてカバーし切れていない、とまで言うと言い過ぎだろうか。また、登場人物がなんとなく薄っぺらである感も否めない。こういう設定だからこそ、登場人物には、それこそ登場人物を超えるような自立感が必要なのだと思うけど。
もしかすると、どこぞの少年向け文庫本のパロディのような、甘ったるい表紙が一番いけないのかもしれない。タイトルの持つ、夢のようなスイートが感じ取れなくなってしまうのである。残念。
2009/6/15 -
借本。
気持ちいい位SF。
最初のエピグラムが、また!
読後にスッキリしました。 -
作品を自由自在に書き換えられる作家をボルターに例え、
作中の人物が主人公、ヒロイン、仲間たちによる自らの世界を守る
ため・自己の帰る場所を見つけるための戦い。
・・・そんな解説を読んで、そのように解釈するのもまた自由で面白いと思った。
「帰るために旅をしている。」あとがきより
【2010/5/11読了】 -
SFが大好きです。
んで、神林長平は「戦闘妖精雪風」から好きになったんだけど。
設定はもちろんのこと。
言葉の選び方、使い方がSFを超越してると思います。
一言でいうなら「カッコいい」です…。
クリームパンのくだりはなんか切ない。
読み終わった後に「あーー面白かった!!!!」と力いっぱい言える作品です。 -
世界を創造する能力を持った犯罪者ボルダーを追う、永久追跡刑事。
これはあれですねラブストーリー。
あと感じたのは新しい世界の見方を教えられた気がします。 -
少し「未来警察ウラシマン」を思い出した。
世界の改変、ということで、前半は事実の認識、解釈について物語に絡めて語られる。こういうところは氏らしい。さらにはAIであるマグザットが介入することにより情報の正確さも問われることになってゆく。
『雪風』なんかのシリーズに比べると、そんなにハードではない感じかな。面白かったけどね。
ただ、別次元からやってきた刑事で、己を知るのは目標である犯罪者のみ、というのがなんとなく「ウラシマン」を思い出させた訳。 -
エンジンが掛かる前までが辛い。
設定が難解なせいもあって理解するのに時間がかかります。
まぁ、ノってきたら痺れるほど面白いのだけど…! -
神林氏の書く小説は、氏の哲学が強く感じられる本です。本を読んでいるというよりは、登場人物の思考を解して氏の主義主張を読んでいる感じ。今回の本は特にそれが強かったです。
主人公である蓮角(レンカク)が何度も主張している「自分が思うから現実がそうなっているんだ」という主観的な世界観はデカルトの「我思う、ゆえに我あり」に通じています。そして、それが氏の哲学なんだろうな、と思いました。
この本はたしかにSFです。ただし、科学小説ではありません。
「SFとは科学小説(Science Fiction)ではなく、思索小説(Speculativ Fiction)だ」と言った小説家はハインラインだったでしょうか。この本はつまりそういう本で、科学的で空想的なギミックを用いた思索小説という色が顕著な物語です。 -
未読
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ちょっと、ダラダラと読んでしまったためにいまいち乗り切れないままだったが。
神林の真骨頂はやはり会話だと再確認する。
見開き一ページにわたって、一文字も地の文がなくただただ対話だけが書き連ねられているところすらある。
その対話のテンポはまさに神林節としかいいようがない。
論理を互いに突き詰めあう言葉の奔流。
決して「自然な」あるがままの会話ではない。絶妙に混合された、人工性、非人間性。
現実の会話にはない、スリル
「物語性」と「写実性」の秀逸なバランスによって展開される希有な対話群。
「ふむん」は最高。
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どこに帰るの
あなたの胸へ
元のわたしに
解説 海猫沢めろん -
誰もが、還るべき場所に還らねばならない。
戻る場所があるから進めるのか、もう戻れないから進むしかないのか、
色々と思ってしまう。
著者プロフィール
神林長平の作品
