フリーランチの時代 (ハヤカワ文庫JA)

  • 早川書房 (2008年7月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784150309305

感想・レビュー・書評

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  • SF。短編集。
    粒揃いの作品集。どの短編も良い。

    「フリーランチの時代」
    ファーストコンタクト。軽く読めて良い。

    「Live me Me.」
    医療。人間と機械の境界。

    「Slowlife in Starship」
    スペースオペラ。これも軽い。AIのキャラが好き。

    「千歳の坂も」
    不老不死。森博嗣さんのWシリーズに似た設定。近未来はこうなるのかも。ディストピアですね。

    「アルワラの潮の音」
    長編『時砂の王』のスピンオフらしい。世界観もストーリーも濃密。長編も期待大。個人的ベスト。

  • 「Live me Me」が特に面白かった。ポップな感じを想像してたけど、いい意味で裏切られた。

  • あったかい。2、3、4がすき

  • 全五篇が入っていますが、その根底には小川一水という作家の持つあっさりとした文体の色が出ていながらも、その題材の持つ多様性が飽きさせない力を持っていました。
    特に、アルワラの潮の音という短編が面白く、大昔の太平洋アジアの島々を舞台に繰り広げられる青年の成長譚とエイリアン退治の組み合わせはかなり惹きつけられた。

  • 地球幼年期の終わりを彷彿とさせる
    短編集を詰め込んだ小川一水の作品。

    どの作品も面白いが
    1の『フリーランチの時代』
    5の『アルワラの潮の音』が特に面白い。

    フリーランチの時代の、
    「無料の昼食は存在するのよ」
    という下りは
    『月は無慈悲な夜の女王』へのオマージュで
    思わずニヤリとしてしまう。

  • 1本目の表題作のノリが合わなくて全体的に合わないまま読んでしまった

  • 長編もいいけど、短編もおもしろい。
    さすが小川一水!!

  • フリーランチとはどういう意味かと思ったら、まじでフリーのランチだった。slowlife in starshipが、SF界のニートって感じで面白かった。この設定でライトノベルとかSFほのぼのコメディとか、いくらでも話が広がりそう。

  • 小川一水さん作品の3つめ。おもしろいわ。

    「フリーランチの時代」:ファーストコンタクトなのに全くドラマチックでないところがいい。生きるか死ぬかの選択でアッサリとエイリアンになることを選ぶシーンがいい。

    「Live me Me」:事故で肉体を失い、辛うじて残っていた脳の活動をシステムに差し出すことで身体を卒業して生きていく。肉体を失った後の自我、感情、愛の行方が感動的。

    「Slowlife in starship」:宇宙船で暮らすニートの話。宇宙船の中で猫を追いかけたりとか、まったりした感じがいい。

    「千歳の坂も」:科学と医学の発達により、延命処置が寿命を追い越すようになった時代。健康維持法が制定され、老いてはいけないことになった。老いる者には老化税や健康責任税が課され、役所の人間が不老不死処置にやってくる。死ねないって怖い。

  • さっぱりとした文章と豊かな人間の感情。すごくおもしろかった。

  • どれも面白かった~。読みやすい。

    『フリーランチの時代』
    「私は人類をたいらげたい」と物騒なことを言ってるけど、食べたい、同一化したい、という意味なんだと掘り下げられて面白かった。コメディ。同一化することで、メリットはデメリットは?と素朴に進んでいくのが良い。問題を生じるだろうけど、それは置いといてな感じで進むのも面白かった。軽く読める。

    『Live me Me.』
    機械の自分ではなく肉体のほうに語りかける母親を見るのは辛いなと思った。機械化する段階での、コマ数でのやりとりなど面白かった。ゲームやパソコンの進化を見ているよう。
    魂や思考を電気信号と突き詰めればそうなるが、機械に自我が宿るのも良かったな。記憶を蓄積し、思考の経験によって生まれたということかもしれない。
    私の連続性。どこから、いつから、を考えると恐ろしいが、肉体は無いんだし、私は私であるという認識と承認を繰り返すしかない。

    『Slowlife in Starship』
    あらすじにニートってあるけど、ニートじゃないような。フリーターとも違うし、しいていうなら個人事業主が適当かと。めっちゃ働いてるじゃんとしか。外部の人間との折衝を断っているという意味で使いたかったのかな。
    ミヨへの扱いが、本当に機械?感情ある?と疑いの余地を残しているのが面白い。そしてそれをちゃんと自分がそう受け取っているだけかもしれないと自覚するのも良かった。
    組織のスピノールと個人の集合体のベルターという世界観が面白かったな。
    ベルターが存続できる理由は技術の進歩による完全な自給自足生活なんだろうけど、やっぱりうっすら社会的つながりというか、セーフティが無いと個人の存続は難しいと思うんだよな。
    最小単位のまま生きていける世界っていうのはそれはそれでユートピアだと思う。弱くても一人で生きていける世界になって欲しい。
    はやぶさが出てきたのが良かったが、ちょっと出してみた感が否めない。意味を汲み取れなかった。現代と地続きであるというフックだったのかな。

    『千歳の坂も』
    最後まで読んでから、タイトルの意味って二年坂、三年坂から来てる?と思ってしまった。ただの思いつき。
    不老不死にさせられる、という社会が面白い。自殺薬が魅力的に見えた。
    人口増加で大変なことになるんじゃないかと思ったけど出生率はどん底っていうのが、自然の力なのかなんなのか。学校教育が衰退するな。
    また、定命と非定命の戦いも面白かったし、なんだかんだ、安瀬と羽島が何度も顔を合わせて会話を繰り返すのが良かった。
    ディストピア社会なのにどこかとぼけた面白さ。

    『アルワラの潮の音』
    冒頭の人間の正体を忘れていたので、ラヴカの憎しみが面白かった。ク・プッサ視点だと好きな女の子という描写ながら、あれ?飲まず食わずで踊らされるのひどいな?とか、母親に売られた?つらとか思える箇所もあり、しかし見過ごしていた。確かにつらいしひどい。憎むの超わかる。
    人間を養分にしてETが繁殖するのがめちゃくちゃ気持ち悪くておぞましくて吐き気を覚えながらも興奮した。
    科学を知らないながらも、よくわからないすごいものを魔法として捉えているからこそアレクサンドル達を受け入れられたんだろうな。適応が早い。
    ファーストコンタクトモノのようで面白かった。

  • 面白かったです。未来の話、過去の話。
    「千歳の坂も」がとても好きでした。いつのまにか不老不死を獲得した人類が辿る混乱と争い…老衰や病死が無くなるのと引き換えに、老いているから新しいものに目が向かなくなって産業も衰退するというのは現実感がありました。死なないから新しく命を生み出すのも一握りの人々で。
    そんな世界で、不老不死になることを拒否した人物と、彼女を追い続ける役所の男の、何百年ものお話。
    「お互いによくもまあここまで」となるラストが好きでした。羽島さんも安瀬さんのなぜ生きる、いつ死ぬ…が知りたくてずっと、それこそ姿が変わってまで、何十光年もかけてたどり着いたと思うと。途轍もない時間でした。
    「Live me Me.」「アルワラの潮の音」も好き。「時砂の王」を読んだのは昔々だったけれど、こちらもハードな古代SFでした。

  • しっかりしたSF的考察がありながら、主人公をうまく設定することで重くなりすぎずロマンを感じさせる話に仕上がっていると思う
    2作目は事故でサイボーグ化していく過程が、どこか冷めた視点で淡々と語られながら、それでいてどことなくウエットな絶妙な距離感で書かれている

    最後は時砂の王のスピンオフ作品
    超生物と原始社会の人間が戦うというのはこの作者が繰り返し用いる表現だけど、原始社会の人間の視点から彼らが圧倒的に不利な状況に振り回されながら必死にもがき理解しようと努める姿は天冥シリーズにも通じるものがある
    機械や超生物のような極めて合理的なものと対比することで人間らしさとはないかを逆に表すという、合理的な展開を得意とする硬派なSFとは逆方向の表現が同居しているのが魅力的と思う

  • 「小川一水は『老ヴォール』あたりから火星人に乗っ取られていたんだよ!」
    「なんだっ(r/散々
    火星人全滅を名作扱いしてきたんだから人類滅亡させられても仕方ないよね

  • 短編集、やっぱり小川一水はどんどん上手くなってるなあという印象。昔のも良いけれど、なんというか曖昧さがあるというか今ほどキレがないような。時砂の王のスピンオフが読めたのは嬉しい。

  • 短編5つ
    命は時間について考えさせられる物語

  • 再読。完全に内容は忘れていた。短編集でそれぞれの話につながりはないのでサクッと読めるが、一冊のなかに共通しているテーマは「人間とは何か?」ということ。体のほぼすべてが機械になったり、不老不死が強要されたり、体の組織がエイリアンによって組み替えられてしまったりしても、それは人間といえるのだろうか、ということを問いかけている。もちろん、同時にエンターテイメント性も高く、それぞれひとつの小説として楽しめるだけのストーリーのクオリティもあるので、読んでいて楽しい。

  • Slowlife in Starshipが面白かった。
    逃げの人生を考えさせられた。

  • 04/25/2015 読了。

    初・小川一水作品。

    休憩時間とかの隙間時間に読んでいましたが、
    短編だったし読みやすかったかも。

    SF要素は好きだが理系は苦手なので、
    あまり専門すぎると理解はできないのが
    悲しいところだが。

    LIVE Me meが好みかな。

  • ひょっとして隠れたテーマって「生きるということ」ってことなんだろうか?
    感想書く直前にふと思ったことですが。

    『老ヴォールの惑星』の次に買ったのはまた短編集でした。
    なかなか長編を買う踏ん切りがつかなくて(^-^;

    話によって重さに違いがあるので読み進めるスピードは
    変わりましたけどどの話も面白く読めました。
    お気に入りは究極の自分探し「Live me Me」と
    活動的ひきこもりのささやかな一歩「Slowlife in Starship」

    表題作の「フリーランチの時代」は軽さに似合わぬ重いテーマが色々考えさせるから好きなんだけど、もうちょっと長い尺で読みたいかも。
    「千歳の坂も」が一番困惑したというか。不老不死になってしまったが故の葛藤やら問題というテーマが結構ずしっときて
    まだ消化しきれてない感じ。
    『時砂の王』のスピンオフ「アルワラの潮の音」は安定の面白さ、『時砂の王』もそうだけど映像で観たいわぁ(笑)

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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