耽美なわしら 1 (ハヤカワ文庫 JA モ 3-4)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 365
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150309497

感想・レビュー・書評

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  • 傑作。
    1995年に書かれたのにまったく色褪せない。
    私は、レズビアン系の小説は、ライトノベルならマリア様がみてる、耽美系なら中山可穂、コメディなら森奈津子さんだと思ってます。そして、LGBTを主題としながら、全肯定のなかで人間模様を面白おかしく描き出す森さんが大好き。若い頃に読んでたら、もっと生きやすかったと思う。

  • すっきゃでえええええええええええちなみに濡れ場はないです!!!

  • なに!!この面白い小説は!!
    志木さんvv大好きvvv

  • 何かで知り、購入。
    なんとなく文章のノリが昔のラノベ…?と思ったら1995年から小説ASUKAで連載と書いてあって納得しました(笑)
    苦手な方は苦手?と思いますが、20年以上も前の作品とは思えない(時々用語に時代を感じるけど)内容で一気読みしてました。


    マンガ家と小説家、アシスタント、兼友人先輩後輩の集まり。

    ビアンとバイ(男女)ゲイ、ノンセク(…ってあるけどアセクか?)とそれぞれのセクシャルを持っていて、賑やかにワイワイ過ごしている。
    シリアスになりそうでならない小気味いい展開が楽しい。同じく恋愛に発展しそうでしない関係もいい。(てっきりトシちゃんと千里が結ばれるもんだと…)

    1巻はなんとなくそれぞれのキャラクターの説明、過去と現在の人間関係の説明の感じがあったので、2巻でどんなお話があるのか楽しみです。なんならすでに3巻も読みたいんだけど、どうやら10年くらい出てない(のか完結?なのか?)らしいですね。

    今の時代、ドラマにも出来そう…いや、まだ無理か(笑)でもいつかこんなセクマイの話もえぬえちけーあたりでサラッとやれる時代になるといいですね(彩子さんの言動は大幅削除だろうけど)

    個人的に志木せんせーが好きです。



  • ゲイやレズビアン、バイセクシャルにノンセクシャルという、セクシャルマイノリティー盛り合わせの男女5人のわちゃわちゃコメディー。所謂BL小説や百合小説は読んだことがないので間違っていたら申し訳ないが、恐らくそれらとは一線を画すのではないかと思われる、異性愛者への軽ぅ〜いセクシャルマイノリティー入門書のような感を受けた。流石に1990年代の風は単語やギャグの端々に感じたが、"普通"と言われる異性愛者が彼らに向ける異端への視線は、自由と平等が叫ばれる昨今でもあまり変わらないのではないかと思う。ライトノベル的な簡素で平易な文章が、彼らを取り巻く世間のちょっと異様な空気を浮き彫りにしている。

    ように私には空中を漂う今にも消えそうな霞程度には感じられたが、眉に皺を寄せて真剣に読むべき本では絶対にない。普通にくだらないし大袈裟だしキャラ付けが濃い。濃いくせに立体感がない。まあコメディーなのでこれでちょうどいいのか?最初はちょっと辟易してもいたけど、読み進めていくと妙にクセになるというか、、、特に彩子のキャラは強烈ですね。現実的に考えると普通に人格破綻者なんだけど、彼女がいないと物語が展開しないし、彼女の推進力に頼りすぎなのでは?主人公でもないのに。あと美穂ちゃん表紙にいるのにめっちゃ影薄い、もう少し掘り下げてあげてほしい。

    箸休めの箸休め、何も考えずに読むには良いです。2巻も一応読んでみようかな、でもきっと再読はしないと思う。

    ■黒百合お姉様vs.白薔薇兄貴
    ■同性愛者解放戦線の陰謀
    ■エビスに死す
    ■それは詭弁というものだ

  • 森奈津子さんは自身もバイセクシュアルと公言する性愛小説作家。
    おもにエロコメディ分野で活躍していますが、「からくりアンモラル」などちょっと切ないSFを書かせても非常にうまく、「なつこ、孤島にとらわれ」(西澤 保彦 祥伝社文庫)ではなんと同業作家にヒロインとしてネタにされるという前代未聞の珍事が発生。
    そんな森奈津子さんが以前書いた小説待望の文庫化。

    主人公の学生作家・俊彦は悪人顔の男前だが、線の細い耽美な美少年に憧れている。
    そんな俊彦が崇拝してやまぬ百合小説家・相原千里(ペンネーム愛原ちさと)は、「お姉さま!」「妹よ!」なベタベタ百合小説を「ほしがりません、売れるまで」の精神でひたすら書き続ける絶世の美形だが、その耽美な容姿とは裏腹に、慢性的な貧困ゆえ常に空腹で、生活能力の低い社会不適合者。なにかあればすぐ目をうるうるさせるも餌付けでコロッと機嫌をなおす(例「わーい、俊ちゃん大好き!」)ちょっと女々しくお馬鹿な26歳。甘辛みたらし団子が大好物。
    そんな二人をとりまくのはいずれも強烈な性格と性的嗜好の作家、漫画家。カルト的人気を誇るギャグ漫画家田中彩子は真性レズビアンの暴君、そんな彩子の親友(?)にして顔を合わせば必ず口論に発展する人気漫画家・志木昴は、知的な風貌に丸眼鏡がよく似合う毒舌クールな美青年。志木のアシスタントで彩子をお姉さまと慕う美穂も含めた面々が繰り広げる日常ドタバタがもー楽しい!なんといっても志木が最高ですステキすぎますツボすぎて鼻血がでます。

    ノンセクシュアルな千里は相手が男だろうが女だろうがセックスにまったく興味がなく俊彦の恋は前途多難なんですが、ぱっと見人間関係複雑な面々が志木のマンションに入り浸りワイワイ飲んだり食べたり騒いだり喧嘩しあったりする様はすごく楽しそう。 
    作品が売れなくて自信をなくす千里に発破をかける彩子の気風のよさも素敵だし、千里を崇拝すると同時に志木を尊敬する俊彦は純で可愛いし、なんといっても志木が!志木がいい!(結局そこに帰る)見た目はストイックで潔癖で無表情、性格も厳格できっついのに、ベッドの上では男だろうが女だろうが構わず寝るギャップがいい!
    俊彦が「これどうぞ」と持参した新作を本人の前で読みながら「なんだか疲れたみたいだ」と眼鏡をとって、ごしごし子供っぽく目をこするんですが……クールな言動と子供っぽいしぐさのギャップに撃ち抜かれ、その後彩子に「胸にキスマークついてるわよ」と担がれ、あわててシャツの襟をのぞきこむシーンでやられた……なんだよお前可愛すぎだよ……

    キャラの中では志木が一番好きなんですが、千里が好き好き大好きで夜のオカズにするなどとんでもない!自分が守らねば!と熱い想いを滾らせる俊彦はホント応援したくなるし、志木の事を「愛してる」(注・友情的な意味で)とさらっと言っちゃう千里は耽美なルックスと裏腹に男前で頼りになる一面も持ち合わせてたりで、ほんともー出てくるキャラがすごくいいです。ギャグもかっとばしてて爆笑でした!!
       
    「1」と銘打たれてるって事は二巻もでるんですよね……
    二巻では志木が受けか攻めかはっきりすることを願って待ちます!!
    受けかリバ希望です!!

  • 検索している時、ヒットせず…なぜ?と思っていたら、私は「耽美なやつら」で探していた。 やつら ではなく、わしら だった(苦笑) 
    何気に凹んだ時、落の底まで落ちまくった時でも、この作品を読むと即、立ち直る事ができる。 辛い時に元気をくれてありがとうと言いたい作品の1つ。

  • ノリのいい、暇つぶしのための本

  • マイノリティでも良いんだ、と元気になれる作品。

  • セクシャルマイノリティな変人たちの非常識な日常。
    悪ノリのなすがまま、されるがまま、楽しい読書でした。
    この作品の耽美好きなのに露悪的なところが作者の原点なのかな??

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著者プロフィール

作家。1966年、東京都生まれ。作品に、「お嬢さま」シリーズ、『地下室の幽霊』(いずれも学研)など。

「2017年 『脇役ロマンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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