- 早川書房 (2010年4月9日発売)
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感想 : 50件
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784150309947
作品紹介・あらすじ
全能の神の正体を追い続けた男がその戦いの果てに見たものとは何か? 解説/神林長平
感想・レビュー・書評
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山田正紀の1974年デビュー作
前年の小松左京『日本沈没』など、この頃日本はSF小説のブームとなる。
「古代文字の解明」から始まる物語は、目に見えない〈神〉をめぐる勢力との戦いで、SF色は少なめ。
私には、日本で〈神〉をテーマにすることは、なかなか難しいと思ってしまう。
でも、高度成長期の矛盾を孕んだこの時代の雰囲気を持った物語でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大好きな伝奇小説。
神に挑む人間と言った内容。
終わり方が気になるなぁと思っていたら、どうやら続編もあるようで!
このまま終わりにしてしまっても良いけど、何となく続きも気になる。
読むかどうか悩むところ。 -
★3.5かな?
前回読んだ「最後の敵」同様、まったく勝ち目のない敵に臨んでいくというSF。
こちらの方が、まとまっていた気はする。
しかし、(予想はしていたが)最後がちょいとだったなぁ。
ま、勝ち目のない敵と戦うわけだから、しょうが無いといえばしょうが無いのだが。 -
“神”を扱ったミステリーなんだとしたら、神について深掘りした部分が読みたかった。“古代文字”についてももう少し謎を練り込んでほしかった。
“神”は人間には理解不能で全能だから、なんでもありなのかなと。 -
SFかあ。
今まで食指が動かなかったけれども…… -
情報工学の天才・島津圭助は機械翻訳を研究している。謎の《古代文字》の調査中に落盤事故にあい、不思議な体験をする。この《古代文字》を解明しようとすると、様々な事件に巻き込まれ、、、
三部構成なのだが、第一部で受けるイメージとそれ以降で受けるそれに違和感があった。特に終盤はあっさりした終わり方のように感じる。神狩りという題名そのものの物語だっただけに、得体の知れないものに挑むという結果はしょうがないのでしょうか。 -
なんかあのころのカルト的な雰囲気の影響を強く受けた作品のよう
タイトルは秀逸だし、文章も勢いがあるけど、ちょっと考察に無理があるし、後半どんどんSFから離れてカルトになるのもちょっと
主人公もあれほど尖ってたのに途中から急にいい人みたいになるし
あえて言えば作者の作家としての決意表明のような本だろうかと思ったりした -
うーん、どうもいろんな謎が回収されないまま終わった感があり、消化不良な感じ。ただ「神」をテーマとして扱ったのはなかなか面白かった
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人間には理解できない謎の文字、それは人間以上の存在・神のメッセージという設定は面白かったです。
しかしラストがあっさりしていて、せっかく広げた大風呂敷がもったいない気がしました。(^^; -
文字通り、人類に共通するあの「神」を狩ろうと闘いを挑む人間たちの物語。全体的にやや哲学的で読み手を選ぶ雰囲気はあるが、言語学の観点で神という存在を再定義する試みが非常に面白かった。数多の作品が曖昧に扱ってきた神に対して、ある程度納得のいく解釈を提示するのが本作の最大の見所だろう。文字通り人智を超えた存在である神という存在に近づけば近づくほど、人間的な様相を捨て去って狂気へと近づいていく。その無謀とも言える神に挑む人間の闘いを余す所なく描き切った傑作。
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いやあ、凄い作品だった、という他ない。
「語りえぬもの」はこう書くんだ!という気迫を感じた、とでも言おうか。
文章表現というものの、一つの到達点であるといっても過言ではないと思う。
とにかく読ませる。
ぐいぐいと引き込まれて、あれよあれよとページが進む。
どう表現したらいいのか分からない。
ただ圧倒された、と言う他に無い。
言語化できない存在を、言語化しようとする、絶望的ともいえる試み。
それは、言葉というものを言葉によって説明しようとする試みである、と思う。
そして本作品は、その絶望的な試みに成功しているように見える。驚くべきことに。
結末は、まあ仕方ないかな、と思った。うん。
そしてなんと言っても、神林長平氏の解説。
これがまた凄い。凄すぎる。
twitterでも書いたけど、既読の人は、この解説のためだけに買い直ししても損はない、と思う。
<blockquote> 想像できないことを想像するには、創造し続ける他は無い。それには書き続けることだ。それしかない。想像=創造なのだ。
それが、私が見つけた答だ。その答で間違いなさそうだと納得がいくまでに三十年かかったが。ということは、私がSF作家を続けてこれたのはこの呪文のおかげだ、とも言えるだろう。そのような効能を持つ言葉を<箴言>という。</blockquote>
たまらんね。痺れる。 -
【読書ノート】
・ニーモシネ1-30
【要約】
・しかしデビュー作とは思わなかった。本屋で「神狩り2」を見て、何かすごそうな作品だとタイトルで思って、しかも山田正紀だし、ということで興味を持ったのがきっかけ。
【ノート】
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続編があるようなことを、神林長平の解説に書いてあるけれど、それがなく一つの作品としてみると、かなり微妙だなあ。
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古代文字をとっかかりとし、神を暴こうとする作品。古代文字の特徴から理論的に神が証明されていく展開は面白い。神という絶対的な存在と主人公たちを襲う事件は証明途中であるはずの神をより強く表しているよう。展開に単調さも感じてしまったが、高みに上がっているのか、落ちぶれているのかが分からない主人公の行く末はぜひ見てみたいと思いました。
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伝奇小説?
言語解析の話が取ってつけたよう。 -
将来を嘱望される優秀な若手言語学者・島津は、神戸の石室で人間の論理とは明らかに異なる論理に立脚する謎の「古代文字」を目撃し、強く惹かれる。しかし、その直後に石室は突如崩壊し、島津の前には「古代文字に近づくな」と警告する男の影が現れた。
九死に一生を得た島津が影の警告にも負けず古代文字の研究を進める中、どこからか彼の研究を嗅ぎ付けた訳知り顔の男が、島津に助力を申し出る。男の裏に見え隠れする、様々な裏世界の組織。危険な立場に追い込まれた島津を救ったのもまた、古代文字の秘密に迫ろうとしている者たち−宗教学者の吉村老人、アジア圏の裏世界に通じた宗、そして美しくも不安定な精神を抱えた霊感能者の美女・理亜。古代文字に対する彼らの意見は、島津が薄ら感じていた、しかし信じたくなかった結論と同じだった・・・古代文字は人間より論理レベルが上の存在、即ち「神」が人間に仕掛けた挑発である、と。「神」の正体を暴くため、無謀とも言える戦いに身を投じて行く島津たち。一人また一人と「神」の前に力つき、「神」に戦いを挑むこと自体が間違いではないか、と思い悩む島津。「神」を倒す足がかりは、果たしてあるのか?その先に見えるヴィジョンとは?
1974年作、山田正紀のデビュー作品です。
人間の論理学ではどうしても説明できない「古代文字」、主人公に警告を発する謎の影、暗躍する国際的な裏組織、神経症的な美しさを湛えた白皙の美女、100%コミュニケーション不能な強大なる敵「神」・・・とにかく派手で見栄えのする要素てんこ盛り!エンタテインメント性の強い外連味たっぷりの謎解き娯楽小説の体裁を取りつつも、「古代文字」の異質さを構築する言語学上のアクロバティックな理論や、全く異質な存在へのアクセスを試みるという知的好奇心をくすぐる展開が、正にSFの王道そのもの。全編に熱気溢れる、いかにも70年代の日本SFです。
一方で、良くも悪くも「若さ」が前面に出ているのか、若書きの至りの描写の浅さ、人物造形の単純さ、カッコよさを演出したいが余りの思い込みの強い文体が鼻に付くのも正直なところ。途中まで島津に興味を示していなかった理亜が後半いきなり島津の力になるあたりの展開も、男の願望全開のかなり御都合主義ヽ( ´ー`)ノすごくパワフルで魅力的な作品であることは間違いないので、ここにほんの少量の冷静さを加えたら、どんな大傑作になったんだろうと思います。
ラストシーンには賛否両論あると思いますが、この作品が書かれた時代の日本SF界の熱気に鑑みて、これぐらい荒っぽい方がしっくりくるんだろうなと鴨的には感じました。
うーん、もっと若いうちに読んでおけばよかったなー。 -
かなり期待して読んだのだが。
・語り手の人物設定。
・語り手の大真面目な語り方。
・登場人物たちのぺらぺらした行動。
・≪古代文字≫の扱いの中途半端さ。
・そもそも≪神≫の上滑り感。
・≪神≫の実体に迫るのではなく、ただその「作用」しか見えない。
作用をあれこれ勝手に解釈しているようにも。
・つまりは、みんなのシリアスな顔が滑稽に見える。
・結局は≪霊≫という概念に頼ってしまう。
・時代の変遷を差し引いて考えても、古い。
・学生運動世代にはぴんとくるのか? 押井守絶賛というし。
ああ。合わなかったということか。
一番苦手に感じたのは稚拙な文体。
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