神狩り (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
3.28
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  • (13)
  • (2)
本棚登録 : 279
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150309947

作品紹介・あらすじ

情報工学の天才、島津圭助は花崗岩石室に刻まれた謎の"古代文字"を調査中に落盤事故にあう。古代文字の解明に没頭した圭助は、それが人間には理解不能な構造を持つことをつきとめた。この言語を操るもの-それは神なのか。では、その意志とは?やがて、人間の営為を覆う神の悪意に気づいた圭助は、人類の未来をかけた壮大な戦いの渦にまきこまれてゆくのだった。

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな伝奇小説。
    神に挑む人間と言った内容。
    終わり方が気になるなぁと思っていたら、どうやら続編もあるようで!

    このまま終わりにしてしまっても良いけど、何となく続きも気になる。
    読むかどうか悩むところ。

  • ★3.5かな?
    前回読んだ「最後の敵」同様、まったく勝ち目のない敵に臨んでいくというSF。
    こちらの方が、まとまっていた気はする。
    しかし、(予想はしていたが)最後がちょいとだったなぁ。
    ま、勝ち目のない敵と戦うわけだから、しょうが無いといえばしょうが無いのだが。

  • 人間には理解できない謎の文字、それは人間以上の存在・神のメッセージという設定は面白かったです。
    しかしラストがあっさりしていて、せっかく広げた大風呂敷がもったいない気がしました。(^^;

  • 文字通り、人類に共通するあの「神」を狩ろうと闘いを挑む人間たちの物語。全体的にやや哲学的で読み手を選ぶ雰囲気はあるが、言語学の観点で神という存在を再定義する試みが非常に面白かった。数多の作品が曖昧に扱ってきた神に対して、ある程度納得のいく解釈を提示するのが本作の最大の見所だろう。文字通り人智を超えた存在である神という存在に近づけば近づくほど、人間的な様相を捨て去って狂気へと近づいていく。その無謀とも言える神に挑む人間の闘いを余す所なく描き切った傑作。

  • いやあ、凄い作品だった、という他ない。
    「語りえぬもの」はこう書くんだ!という気迫を感じた、とでも言おうか。
    文章表現というものの、一つの到達点であるといっても過言ではないと思う。

    とにかく読ませる。
    ぐいぐいと引き込まれて、あれよあれよとページが進む。

    どう表現したらいいのか分からない。
    ただ圧倒された、と言う他に無い。
    言語化できない存在を、言語化しようとする、絶望的ともいえる試み。
    それは、言葉というものを言葉によって説明しようとする試みである、と思う。
    そして本作品は、その絶望的な試みに成功しているように見える。驚くべきことに。

    結末は、まあ仕方ないかな、と思った。うん。

    そしてなんと言っても、神林長平氏の解説。
    これがまた凄い。凄すぎる。
    twitterでも書いたけど、既読の人は、この解説のためだけに買い直ししても損はない、と思う。
    <blockquote> 想像できないことを想像するには、創造し続ける他は無い。それには書き続けることだ。それしかない。想像=創造なのだ。
     それが、私が見つけた答だ。その答で間違いなさそうだと納得がいくまでに三十年かかったが。ということは、私がSF作家を続けてこれたのはこの呪文のおかげだ、とも言えるだろう。そのような効能を持つ言葉を<箴言>という。</blockquote>
    たまらんね。痺れる。

  • 【読書ノート】
    ・ニーモシネ1-30

    【要約】
    ・しかしデビュー作とは思わなかった。本屋で「神狩り2」を見て、何かすごそうな作品だとタイトルで思って、しかも山田正紀だし、ということで興味を持ったのがきっかけ。

    【ノート】

  • 続編があるようなことを、神林長平の解説に書いてあるけれど、それがなく一つの作品としてみると、かなり微妙だなあ。

  • 古代文字をとっかかりとし、神を暴こうとする作品。古代文字の特徴から理論的に神が証明されていく展開は面白い。神という絶対的な存在と主人公たちを襲う事件は証明途中であるはずの神をより強く表しているよう。展開に単調さも感じてしまったが、高みに上がっているのか、落ちぶれているのかが分からない主人公の行く末はぜひ見てみたいと思いました。

  • 善の象徴であるはずの神を「悪」と見なして、主人公たちが神と戦う姿を描くという発想の斬新さには感心するが、主人公たちは本当に神と戦っているのだろうか、いったい何と戦っているのだろうという疑問を強く持った。真偽不明の事柄を狂信している、ちょっと頭のいかれた人たちではないだろうか。
    曰く、「古代文字を解読できた者は、世界を手中に収めることができる」「古代文字は神の世界のものである」「神はわれわれに悪意を持っている」「神の干渉があるかぎり、われわれが自由になれることもないし、真の意味での愛を手に入れることもない」「神さえ、その上にいなければ、人間はもっと善良にももっと幸福にもなれるんだ」等々。
    主人公の島津は情報工学の専門家で言語学のエキスパートであることから、花崗岩石室に描かれた古代文字らしきものの調査に立ち会い、連鎖的に事件に巻き込まれ、「神狩り」に参加するようになる。諜報関係の人間、霊感能者といった非日常的な人物ばかりが登場し、怒涛の展開をみせる。
    「神狩り」とはいうものの、神は登場しないし、神と戦う場面もない(芳村老人が霊能者ジャクスンの立会いのもとに面会したことになっているが)。
    「神狩り」とは、「神の存在を証明して、その正体を人類の前に暴き立てること」らしい。神の実在を証明するために、古代文字の解読が続けられる。実際に「神狩り」と称してやっているのは、古代文字の解読だけであり、それを手に入れようとする諜報関係者や解読を阻止しようとする霊感能者との間のいざこざが物語の中心を占めている。
    ラストでも古代文字の解読は終わっておらず、古代文字の解読を阻止しようとするジャクスンとの対決で終わっている。物語にはまだ続きがあることを予感させる終わり方である。

  • 伝奇小説?
    言語解析の話が取ってつけたよう。

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著者プロフィール

山田正紀(やまだ・まさき)
1974年、『神狩り』(早川書房)でデビュー、同作は第6回星雲賞日本短編部門を受賞した。『最後の敵』(徳間書店)で第3回日本SF大賞を受賞、『ミステリ・オペラ』(早川書房)で第2回本格ミステリ大賞と第55回日本推理作家協会賞を受賞。「神獣聖戦シリーズ」「五感推理シリーズ」など、多数の著作がある。

「2019年 『大江戸ミッション・インポッシブル 幽霊船を奪え』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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