- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150309947
作品紹介・あらすじ
情報工学の天才、島津圭助は花崗岩石室に刻まれた謎の"古代文字"を調査中に落盤事故にあう。古代文字の解明に没頭した圭助は、それが人間には理解不能な構造を持つことをつきとめた。この言語を操るもの-それは神なのか。では、その意志とは?やがて、人間の営為を覆う神の悪意に気づいた圭助は、人類の未来をかけた壮大な戦いの渦にまきこまれてゆくのだった。
感想・レビュー・書評
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大好きな伝奇小説。
神に挑む人間と言った内容。
終わり方が気になるなぁと思っていたら、どうやら続編もあるようで!
このまま終わりにしてしまっても良いけど、何となく続きも気になる。
読むかどうか悩むところ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★3.5かな?
前回読んだ「最後の敵」同様、まったく勝ち目のない敵に臨んでいくというSF。
こちらの方が、まとまっていた気はする。
しかし、(予想はしていたが)最後がちょいとだったなぁ。
ま、勝ち目のない敵と戦うわけだから、しょうが無いといえばしょうが無いのだが。 -
情報工学の天才・島津圭助は機械翻訳を研究している。謎の《古代文字》の調査中に落盤事故にあい、不思議な体験をする。この《古代文字》を解明しようとすると、様々な事件に巻き込まれ、、、
三部構成なのだが、第一部で受けるイメージとそれ以降で受けるそれに違和感があった。特に終盤はあっさりした終わり方のように感じる。神狩りという題名そのものの物語だっただけに、得体の知れないものに挑むという結果はしょうがないのでしょうか。 -
なんかあのころのカルト的な雰囲気の影響を強く受けた作品のよう
タイトルは秀逸だし、文章も勢いがあるけど、ちょっと考察に無理があるし、後半どんどんSFから離れてカルトになるのもちょっと
主人公もあれほど尖ってたのに途中から急にいい人みたいになるし
あえて言えば作者の作家としての決意表明のような本だろうかと思ったりした -
うーん、どうもいろんな謎が回収されないまま終わった感があり、消化不良な感じ。ただ「神」をテーマとして扱ったのはなかなか面白かった
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人間には理解できない謎の文字、それは人間以上の存在・神のメッセージという設定は面白かったです。
しかしラストがあっさりしていて、せっかく広げた大風呂敷がもったいない気がしました。(^^; -
文字通り、人類に共通するあの「神」を狩ろうと闘いを挑む人間たちの物語。全体的にやや哲学的で読み手を選ぶ雰囲気はあるが、言語学の観点で神という存在を再定義する試みが非常に面白かった。数多の作品が曖昧に扱ってきた神に対して、ある程度納得のいく解釈を提示するのが本作の最大の見所だろう。文字通り人智を超えた存在である神という存在に近づけば近づくほど、人間的な様相を捨て去って狂気へと近づいていく。その無謀とも言える神に挑む人間の闘いを余す所なく描き切った傑作。
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いやあ、凄い作品だった、という他ない。
「語りえぬもの」はこう書くんだ!という気迫を感じた、とでも言おうか。
文章表現というものの、一つの到達点であるといっても過言ではないと思う。
とにかく読ませる。
ぐいぐいと引き込まれて、あれよあれよとページが進む。
どう表現したらいいのか分からない。
ただ圧倒された、と言う他に無い。
言語化できない存在を、言語化しようとする、絶望的ともいえる試み。
それは、言葉というものを言葉によって説明しようとする試みである、と思う。
そして本作品は、その絶望的な試みに成功しているように見える。驚くべきことに。
結末は、まあ仕方ないかな、と思った。うん。
そしてなんと言っても、神林長平氏の解説。
これがまた凄い。凄すぎる。
twitterでも書いたけど、既読の人は、この解説のためだけに買い直ししても損はない、と思う。
<blockquote> 想像できないことを想像するには、創造し続ける他は無い。それには書き続けることだ。それしかない。想像=創造なのだ。
それが、私が見つけた答だ。その答で間違いなさそうだと納得がいくまでに三十年かかったが。ということは、私がSF作家を続けてこれたのはこの呪文のおかげだ、とも言えるだろう。そのような効能を持つ言葉を<箴言>という。</blockquote>
たまらんね。痺れる。 -
【読書ノート】
・ニーモシネ1-30
【要約】
・しかしデビュー作とは思わなかった。本屋で「神狩り2」を見て、何かすごそうな作品だとタイトルで思って、しかも山田正紀だし、ということで興味を持ったのがきっかけ。
【ノート】
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