天冥の標3 アウレーリア一統 (ハヤカワ文庫JA)

  • 早川書房 (2010年7月9日発売)
4.10
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Amazon.co.jp ・本 (560ページ) / ISBN・EAN: 9784150310035

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

多様なキャラクターが織り成す宇宙冒険活劇が展開され、前巻までの物語がより深く、広がりを見せる一冊です。舞台は現代地球から300年後の小惑星帯に移り、宇宙軍、海賊、救世群の三つ巴の戦いが繰り広げられます...

感想・レビュー・書評

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  • 小惑星帯を中心に太陽系内に広がった人類は、惑星国家間の核戦争を経て国際協定(クアッド・ツー)を結び、一定の秩序を得ていた。その宇宙秩序の中で、傭兵を生業とし警察の役割も果たしているのがノイジーラント大主教国(真空での活動に適応するための肉体改造を進めて《酸素いらず》の異名を持つ人々が作った宗教国家)。また、あらゆる保険を扱い巨大勢力となったロイズ非分極保険社団は司法の役割も担っている。冥王斑の感染能を持つ人々の集団 "救世群" は、はじめ太平洋上の無人島に押し込められ、やがて月の居留地に追いやられ、現在は内惑星圏への進出も始めた宇宙の厄介者。そして跳梁跋扈する宇宙海賊ナインテイル。

    西暦2249年、木星の大赤斑を作り出していた宇宙人の巨大忘却炉「ドロテア・ワット」が忽然と消え、大赤斑も消失した。その60年後、ドロテア・ワットの行方が記された「ドロテア報告書」を入手した救世群の星エウレカが海賊ナインテイルに襲われた。海賊討伐に携わる強襲砲艦エスレルの若く美しい艦長サー・アダムス・アウレーリアとそのクルー達は、宇宙規模の紛争の渦に巻き込まれていく。青年アダムスの成長物語。

    "断章4" によれば、どうやら宇宙から太陽系飛来した被展開体(情報生命?)のうち、地球に到達して徐々に文明上で展開(進化?)を遂げたのがダダー。一方、木星に飛来した被展開体ミスチフは、巨大なエネルギー蓄積装置「ドロテア・ワット」を建設してエネルギーを蓄え続けると共に6本足のサルを地球に送り込んで冥王斑パンデミックを起こしたらしい。「一つの文明に二つの被展開体は生息できない」というから、ダダーとミスチフは永遠のライバル関係ということ? 「オムニフロラ」って何だ?

  •  第1巻に登場した《酸素いらず》アウレーリアの先祖の話。《アンチ・オックス antiox》が《アンチョークス unchokes》に転じたわけだ。カヨも登場するし、フェオドールも身体が与えられる。ミスチフとダダーの因縁も、そしてロイズ非分極保険社団が活躍(?)する。
     なぞの遺跡か構造物、いや宇宙船のドロテア・ワットをめぐっての《酸素いらず》と宇宙海賊、救世群の三つ巴の戦いが描かれている。宇宙空間での対艦戦闘や白兵戦のシーンが多く、第1巻や第2巻とはまた趣きを異にする。

  • 全10巻、計17冊
    3巻目(4/17)
    開拓惑星、現代ときて宇宙冒険活劇
    大量にキャラクターが出てくる為銀河英雄伝説状態

    キャラクターの名前や職業が明かされる度、1巻2巻を読んできた道のりに細く木の枝のように広がっている物語なのだと思わされる
    3巻にて木の幹の大きさが一瞬見える為、この巻はどちらかと言うと序盤の集大成的な立ち位置
    単巻ながら17冊中1番厚いので読み応え抜群

    アクションシーンが多いのが前2巻との大きな違いかな
    どんちゃん騒ぎだがまだまだ伏線と相関図が増え続け、もはや恐ろしい


  • 現代地球から300年先の小惑星帯に舞台は移り、宇宙軍、海賊、救世群三つ巴の戦いが軸。「酸素いらず」たちの由来は明かされるものの、大風呂敷は広がるばかりの第3巻。冒頭木星の世界&謎の遺跡の描写は圧巻で、いきなり引き込まれます。戦闘シーンも細かく、イメージを掻き立てるハードSF的世界。なのにブッ飛んだキャラ設定や、やけに軽い言動などもあって…独特なテンション・雰囲気で話が進む冒険譚、読み応えがありました。

  • CL 2025.1.11-2025.1.14
    アウレーリア一統。
    《酸素いらず》アンチ・オックスから《海の一統》アンチョークスへ。
    矢来華奈子の子孫らしいリエゾンドクターの医師セアキ(瀬秋)。
    ロボットメイドのカヨに、フェオドール。
    ノイジーラントの主星セナーセー。
    そしてもちろんドロテア。
    1巻と2巻の歴史を繋ぐ3巻。
    まだまだわからないところも多く先は長い。
    アンチ・オックスのアダムスとアンチョークスのアクリラは似ているのに、瀬秋のジュノとカドムが全然タイプが違うのが面白い。

  • 3巻も面白かったです。2巻の人々の子孫が登場人物で、この登場人物の子孫が1巻の人々……大河スペース・オペラにふさわしいスケールの大きさで良いです。
    アンチョークス家とセアキ家、カヨちゃんにフェオドール。フェオドールこの頃喋ってたんだ…しかも2巻のフェオが使ってたAI。
    ダダーの話によるとセアキ家は華奈子の子孫っぽい。アンチョークスの始祖爆誕からの歴史ももの凄かったです。心を押し殺さずに機能を変えるのか。そしてここからこの2家仲良いのですねきっと。
    ドロテア・ワットという木星の大赤斑にあった巨大動力炉、これアクリラが見付けてた戦艦?と同じ名前してるけどそのものなのかな。
    それにしても大主教デイム・グレーテル格好良い。動けるおばあちゃんな彼女の過去も描かれるといいです。
    プラクティス→フェロシアンの道筋も薄っすらと。身体が変形してるのは今後なんかあるんだろ。。海賊エルゴゾーンとロイズ保険会社は何処へ。3→1の間にここも何かあったのかな。


    明らかになっていくこと、未だ謎に包まれていること…3巻なのでまだまだこれからです。読みます。

  • THE スペースオペラの一作で非常にワクワクして読める
    多分一番ポジティブ要素強めです

  • いやー面白い!
    いろいろ、繋がりはじめたので、読んでいくのが楽しい。

  • やっと話が見えてきた感。特に、全体を見る目線がわかって、読むのが楽になってきた。3巻、4冊、それなりの分厚さを一気に読めるのはすごい。でもやっぱり少し疲れてきたので、次どうするか悩むところ。

  • 24世紀。海賊狩りで名を馳せる宇宙戦艦エスレルの艦長サー・アダムスは、小惑星エウレカにある救世群の居住地を襲った海賊の裏にエルゴゾーンと呼ばれる巨大犯罪組織の存在を感知し、調査を始める。エウレカから盗まれたのは、12年前行方知れずになったという木星の宇宙遺跡ドロテアに関する報告書。アダムスの母星ノイジーラント、海賊たちの長イシス、救世群、リエゾン・ドクターらの思惑が絡み合う、宝探しの宇宙冒険活劇。〈天冥の標〉シリーズ第3作。


    破天荒な、だが自らの魅力を知り尽くし活用し尽くすことに躊躇がない少年艦長を乗せた装飾過多な宇宙戦艦で、掠奪者たちとバトルしながらその元締めと古代遺跡を探す、クラシカルなスペース・オペラ。スター・ウォーズ的なノリでさまざまな星を旅して風俗を学んでいくのが楽しい。
    今回は《海の一統》アンチョークスの先祖、《酸素いらず》アンチ・オックスの人びとが主人公。なぜ肉体改造を施し、電気を動力にする人びとの共同体が生まれたのかが明らかになる。宇宙飛行士が極限状態で見た幻覚が宗教になるというのはありそうだし、リベラルなクリスチャンの未来社会としてノイジーラントの描写が面白かった。
    サー・アダムスはⅠ巻のアクリラによく似たキャラクターで、今作の読みどころは彼の魅力に尽きる。ミクマックをはじめとするクルーたちや、セアキとグレアもアダムスという巨大な恒星のまわりを廻る星だ。(ミクマックとの体格差同性愛描写、JUNE…?と思ったけど(笑)) 正義感とアンチ・オックスとしての矜持に溢れ、感情表現が激しいアダムスと一緒に怒ったり泣いたりするうちに冒険は佳境に入っていく。脇キャラではいきなりタイマンバトルを仕掛けてくるデイム・グレーテルおばあちゃんが好き。この人の全盛期の話も読みたい。
    ドロテアの謎は残ったままだけど、これは『星を継ぐもの』的な展開になっていくのだろうか。アクリラの代ではアウレーリア家の船として伝わってたけどロイズが持ってっちゃったし……それともアンチョークスのタペストリーになってるのは名前をもらっただけの別の船なのかな?
    海賊狩りの矜持に胸を熱くなる爽やかな冒険小説。だが、彼らもいつか救世群を追い詰める一因になるのかと思うと続きを読むのが少し悲しくなってくる。

  • 全10巻全17冊

  • 冒頭はいつもの通り面白い。
    全体的に殆ど面白くない。

  • 西暦2310年、動力炉ドロテアをめぐる戦いを描くスペースオペラ。
    主人公が痛みを超えて成長する物語は応援したくなる。
    デイム・グレーテルがとてもかっこよくて、彼女とイシスの過去編が読みたい。

  • Ⅰ巻(未来)にもⅡ巻(過去)にも繋がるポイントがたくさんあり、想像がとても膨らんだ!
    Ⅰ巻で謎だった設定なんかも、解き明かされていたり解き明かされていなかったりして、この世界観の解像度がすこし上がった。

  • 木星で謎の巨大動力炉であるドロテアワットが起動するというオープニングから、
    人類が宇宙に進出した2300年まで時間が進んだ舞台背景の話。

  • アイザワの名前や、ソネ号、フェオドール、ダダー、ミスチフなど、1・2巻で描かれたものが少しずつ解かれてきた感じ。相変わらずアンチョークスの人達は血気盛んというか。セアキの先祖も出てきてここから付き合いが始まったのか…!という感動もあり。
    そもそもがダダーとミスチフの争い?に巻き込まれた太陽系ってのがまたw
    続き気になる。

  • 第1巻の先祖、第2巻の子孫たちの物語。アンチ・オックスの活躍をえがく。クアッド・ツーというシステムは、うまいが、地味とも感じた。艦隊戦のどんぱちはない。大航海時代のような船への乗り込んで制圧という戦いだ。第1、第2はページをめくる手が止まらなかったが、今回はしばしば止まった。断章でダダーとミスチフが語られるが、何なのか。被展開体というのが分からない。

  • 世界的感染が蔓延る今こそ読まれるべき作品。

  • 酸素入らず アウレーリア家 フェオの正体 などなど
    様々なピースが揃ってきた。

  • 3作目にして宇宙が舞台のアクションと少年の成長譚という王道SFのストーリー
    上手く前後の巻と相関しながら、一方でタッチは全然違うという「烏は主を」のような展開
    綿密に作られた話がそう進んでいくか楽しみ

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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