マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 1857
レビュー : 178
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310141

感想・レビュー・書評

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  • 天地明察で知ったから、自分的には歴史もののイメージが強い作家だけど、もともとはこっち方面の人なんですよね。得意分野ならよほど大丈夫と思いつつ、はなとゆめのことがあったせいで、不安混じりに読んでみたけど、これがまた流石の出来映えでした。それぞれ独立した物語から成る三部作かと思ったら、1-3巻は続き物だったんですね。という訳でとりあえずまだ序盤ですが、SFとしての環境設定もしっかりしているし、先の展開がまだまだ気になります。

  • 感想はThe 3rd Exhaustに纏めます。

  • 賭博師に買われた、専属娼婦の少女。
    言いつけをやぶり、『自分』を知った事により
    炎に抱かれる羽目に。

    青ひげみたいな状態だな、と。
    結局、知ってしまった『自分』の正体が何なのか、は
    最後まで持ち越し、のようです。
    事件をなかった事にしようとする相手と
    公にしようとするこちら。
    最後の攻防戦がすごいです。
    冷静に、そこまで考えて行動ができるのは
    ここまでの人生のせいでしょうか?

    この後、敵からどう逃げてどう裁判の続きをするのか。
    色々謎です。

  • 登場人物紹介と簡単なバトルによる第1巻

  • 2011/4

  • 非常に面白い。翻訳文体が好きな人とそうでない人で意見が分かれそう。

  • 『もしも2ちゃんねるがなくなったら』

    もしかしたら、僕らは変われるかもしれない。ある意味、僕らの退屈は消費されている。能力や有用性や生まれた意味など、どうしようもなく人が与えられる事を何故か無意識的に行う奇行に対してのなにか。生まれた意味?

  • おもしろいー!はやく続きも読まなきゃ。完璧なヒロイン。日本のロックの歴史を淡々と語るラジオで.、パンクロックをやるには人々に認められる資格が必要でした、例えばイギリスであれば階級、アメリカなら人種、日本なら地方出身の若者といったようなことが語られていたのをうろ覚えだけど思い出した。戦うヒロインになる要件を満たしたヒロインは、社会で一番虐げられた存在。ヒロインだけでなく敵ふくめ登場人物がみんな良い。

  • アニメ化など話題にのぼることが多くて、ようやく手にした本書だが、予想以上にグロいシーン、ハードなシーンが多かった。特に敵の殺し屋グループがヒドくて、こんなのアニメ化したらどうなるん? 見るに耐えるのか? と下世話な興味がわくレベル。

    物語の基本構造はごくシンプルで、復讐譚を兼ねた成長物語。
    社会の底辺にいた少女が、たまたま社会的に成功した男に拾われ、専属の娼婦となるが、彼の商売のため、計画的に殺害されそうになる。そこを一組の事件屋がレスキューし、「スクランブル09」という法令にしたがって少女を再生させる。彼女はすべての事情を受け入れ、自分を殺害しようとした相手を追い詰めるため、戦う力を手に入れる。三部作の第一作である本書はだいたいここまで。

    シンプルに成長物語とはいっても、主人公の心の動きがきちんと描き出されなくては、まったく説得力のない話になってしまう。その点、この作品では、主人公バロットの心の傷や弱点をきっちり描き出し、それらがどう変化し、さらには暴走するかを丁寧に追いかけている。
    また、バロットを保護する事件屋たち――科学者のドクターと人工的に生み出された万能ネズミのウフコックが、とにかくよく出来た人間(ネズミ)で、鉄壁の安心感があり、バロットの凄惨な過去とうまく釣り合いがとれている。

    ウフコックの支援を得て、肉体的にも精神的にもすっかり生まれ変わったつもりでいたバロットだったが、彼女が最大のピンチを自分で招いてしまうところが興味深かった。その理由というのがもう、すべての人類に共通するんじゃないかという根源的な理由で、うわぁ、と思った。
    身体能力を人工的に強化すること、また生まれつきの才能ゆえに、バロットの戦闘能力はチートといえるレベルまで上がったのだが、これまで支配ばかりされてきた彼女が、他人を支配できる側にまわったとき、彼女は力に溺れ、他者をいたぶることに快感を覚えはじめる。支配と服従は人の心の根源に根ざし、表裏一体の関係だということ。人間は聖者ではないので、しっかり教育しない限り「これまでひどい目にあわされた」→「だから自分は他人をひどい目にあわせないようにしよう」というふうにはならないのだ。

    これがウフコックに言わせれば、力の「濫用」にあたる。「濫用」に対してトラウマを持つウフコックは、それ以上バロットを支援できなくなり、最大のピンチに陥った。
    もちろんバロットはこのことをすぐに理解し、いたたまれないほどの後悔にさいなまれるのだが、もう手遅れかもしれない。というところで次巻に続く。

  • 15/06/06、ブックオフで購入。

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著者プロフィール

冲方丁(うぶかたとう)
1977年、岐阜県生まれ。4歳から9歳までシンガポール、10歳から14歳までネパールで過ごす。早稲田大学第一文学部中退。小説のみならずメディアを限定せず幅広く活動を展開する。
『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、北東文芸賞を受賞し、第143回直木賞にノミネートされた。『光圀伝』で第3回山田風太郎賞受賞。
代表作となる『天地明察』は2011年にコミック化、そして2012年に岡田准一主演で映画化されヒット作となる。2019年1月、『十二人の死にたい子どもたち』が堤幸彦監督により映画化。

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